UNHCR「7月以降毎月約1,000人のシリア人難民がヨルダンから自発的に帰還」(2017年11月27日)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、2017年7月にシリア南部が緊張緩和地帯に設置されて以降、ヨルダン領内から同地に1ヶ月約1,000人のシリア人避難民が帰還を続けていると発表した。

UNHCRヨルダン事務所のムハンマド・ヒワーリー報道官はAFP(11月28日付)に対して、「自発的に帰国したシリア人の数は、7月のシリア南部の緊張緩和地帯設置後、月1,000人程度に増加している」と述べた。

ヒワーリー報道官は「10月にはヨルダンからシリアにシリア人750人が自発的に帰還した。9月には1,078人が、8月には1,203人が帰還した」と指摘、この数は過去6ヶ月(2017年2~7月)間に帰還したシリア人難民の数1,700人と比較しても大幅に増加していると強調した。

しかし、ヒワーリー報道官は「安全でなく、生活できないような地域への帰還は奨励していない…。帰還者の数が情報しているものの、その数はヨルダンのシリア人難民総計の0.2%に過ぎない」と付言した。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017などをもとに作成。

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ロシア外交筋「シリア諸国民大会の開催は2018年2月に延期」(2017年11月27日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、「シリア諸国民大会」に関して、「憲法改正、大統領選挙、議会選挙の準備に貢献するだろう」と述べた。

インターファクス通信(11月27日付)が伝えた。

一方、RIAノーヴォスチ通信(11月27日付)は、ロシアの複数の外交筋の話として、「シリア諸国民大会」の開催が2018年2月に延期されたと伝えた。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、Interfax, November 27, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、RIA Novosti, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017などをもとに作成。

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イスラエルのリーベルマン国防大臣「イランはまだシリア領内のイスラエル国境地帯に進駐していない。専門家や顧問がいるだけだ」(2017年11月27日)

イスラエルのアヴィグドール・リーベルマン国防大臣は、チャンネル9(11月27日付)に対して、「イランはまだシリアに進駐していない。我々の任務はそれ(イスラエル国境地帯へのイランの進駐)を阻止することだ」と述べた。

リーベルマン国防大臣は「この点について言われているのとは逆に、彼ら(イラン)はシリアにはいない。専門家や顧問がいるだけだ…。イランはロシアと並んで、シリア国内に港湾施設、空港、軍事基地を設置しようとしていた。しかしまだ彼らはそれを実行できていない」と述べた。

なお、これに先立って、中東情勢が専門のチャンネル2のレポーター、エフード・ヤアリ氏は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が、シリア政府がイランと何らかの合意を交わし、イラン軍をシリアに招致したら、軍事介入も辞さないと述べたと伝えていた。

『ハヤート』(11月28日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(11月27日付)などが伝えた。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「シリア政府代表団がロシア大統領に対するアサド大統領の誓約に基づいて、ジュネーブに到着することを希望する」(2017年11月27日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、国連安保理決議の会合にビデオ会議システムで参加し、28日に予定されているジュネーブ8会議に関して、「前提条件なし」で懸案となっている議題が協議されることを改めて強調した。

デミストゥラ氏は、「次回の協議は国連安保理決議第2254号の実施、新憲法起草、国連監視下で、難民を含むすべてのシリア人が参加するかたちでの、透明性を有する自由な選挙の実施に力点を置く…。我々は、反体制派であれ、シリア政府であれ、いかなる当事者も前提条件を示すことを受け入れない」と述べた。

一方、シリア政府代表団の渡航が延期されたことに関しては、「シリア政府代表団が到着し次第、反体制派と政府の直接交渉開始を促す…。我々はシリア政府代表団がロシア大統領に対するアサド大統領の誓約に基づいて、ジュネーブに到着することを希望している…。アサド大統領はソチでの(プーチン大統領との)会談で、ジュネーブでの交渉に専念する意向を示した。」と述べた。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月27日付)、SANA(11月27日付)などが伝えた。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017などをもとに作成。

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トルコのジャニクリ国防大臣「一両日中にロジャヴァの拠点都市アフリーン市に対する軍事作戦を開始する」(2017年11月27日)

トルコのヌレッティン・ジャニクリ国防大臣は、ロンドンでのテリーザ・メイ英首相との会談後、シリア情勢について、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市の一つアレッポ県アフリーン市に対して、トルコ軍が一両日中に軍事作戦を開始するだろう、と述べた。

ジャニクリ国防大臣は「アフリーン市に対する軍事作戦は、明日か明後日に実行される」と述べた。

アナトリア通信(11月27日付)が伝えた。

AFP, November 27, 2017、Anadolu Ajansı, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017などをもとに作成。

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シリア政府はリヤド2会合の閉幕声明に疑義を呈し、28日開幕予定のジュネーブ8会議に参加予定の代表団のスイス渡航を延期(2017年11月27日)

『ワタン』(11月27日付)は、シリア政府が、11月28日開幕予定のジュネーブ8会議に参加予定の代表団のスイスへの渡航を延期したと伝えた。

複数の外交筋によると、渡航日は未定で、サウジアラビアの首都リヤドで開催された反体制派全体会合(リヤド2会合)で、アサド政権の退陣が改めて要求されたことが延期の主な理由だとう。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017、al-Watan, November 27, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はユーフラテス川右岸のアシャーラ村など複数の市町村をダーイシュから解放(2017年11月27日)

ダイル・ザウル県では、SANA(11月27日付)によると、シリア軍が同盟部隊とともにマヤーディーン市・ブーカマール市間のユーフラテス川右岸(西岸)でのダーイシュ(イスラーム国)掃討を継続し、アシャーラ市、ダブラーン村、スバイハーン市、シャクマ村、ドゥワイル村、スワイダーン・ジャズィーラ村、マフカーン町を制圧した。

SANA, November 27, 2017

一方、アーラム・チャンネル(11月27日付)などは、イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のガーセム・ソレイマーニー司令官がダイル・ザウル県ブーカマール市一帯の前線を視察した際に、軽傷を負っていたと伝えた。

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ヒムス県では、SANA(11月27日付)によると、シリア軍がスフナ市近郊に侵入したダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Qanat al-‘Alam, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県でのシリア軍と反体制武装集団の戦闘激化を受けて、ロシアが2日間の停戦を提案(2017年11月27日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(11月27日付)によると、反体制武装集団が、バーブ・ムサッラー地区、マイダーン区、ハラスター市郊外を砲撃し、モスクなどが被弾、4人が負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(11月27日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がマディーラー市、ミスラーバー市を爆撃し、12人が死亡、またシリア軍がドゥーマー市、ハラスター市、バイト・ナーイム村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、空爆による民間人死者は23人、シリア軍による東グータ地方一帯への砲撃での民間人死者は14人に達したという。

こうしたなか、ロシア国防省は、ダマスカス郊外県東グータ地方で再び激化しているシリア軍と反体制武装集団の戦闘に関して、基調緩和地帯第3ゾーンでの28、29日の2日間の停戦を提案した。

なお、ロシア国防省は併せて、ヨルダン領内のルクバーン避難民キャンプを、米国が事実上占領するヒムス県のイラク国境に位置するタンフ国境通行所一帯から切り離すことを提案した。

インターファクス通信(11月27日付)が伝えた。

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ハマー県では、SANA(11月27日付)によると、シリア軍が県北東部でシャーム解放機構などからなる武装集団と交戦、ムスタリーハ村を制圧した。

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アレッポ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(11月27日付)によると、シャーム解放機構がアレッポ市南部郊外のヒジャーラ丘前線(大ヒジャーラ村、小ヒジャーラ村一帯)に進攻したシリア軍と交戦、これを撃退した。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、Interfax, November 27, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, November 27, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは0件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2017年11月27日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(11月27日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反は確認されなかったと発表した。

これに対して、トルコ側の監視チームは5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の2カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,283市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

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ロシア国防省は、ロシア軍が26日にダイル・ザウル市シャアファ村の避難民キャンプを爆撃し、多数の死傷者が出たとの複数情報を否定した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 27, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は20~26日の7日間でシリア領内で13回の爆撃を実施(2017年11月27日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月20~23日の4日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

11月20日は、シリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。イラク領内で空爆は実施されなかった。

11月21日は、イラク領内で空爆は6回実施されたが、シリア領内で空爆は実施されなかった。

11月22日は、イラク領内で空爆は2回実施されたが、シリア領内で空爆は実施されなかった。

11月23日は、シリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。イラク領内で空爆は実施されなかった。

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CENTCOMはまた、11月24~26日の3日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

11月24日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ダイル・ザウル市近郊(3回)、シャッダーディー市近郊(1回)に対して行われた。

11月25日は、シリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。イラク領内で空爆は実施されなかった。

11月26日は、シリア、イラク領内で空爆は実施されなかった。

CENTCOM, November 27, 2017をもとに作成。

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