ロシア軍がダマスカス郊外県ドゥーマー市の住民からなる民兵の結成に向けた準備を開始(2020年1月8日)

サウト・アースィマ(1月8日付)は、複数の独自情報筋の話として、ロシア軍がダマスカス郊外県ドゥーマー市の住民からなる民兵の結成に向けた準備を始めたと伝えた。

同情報筋によると、この民兵はシリア軍ではなく、ロシア軍の直接指揮下に置かれ、ドゥーマー市の総合情報部に配属されているロシア軍が、参加希望者に対して、免罪措置を完了し、シリア政府所轄のいかなる民兵にも所属していないとの条件を示していることから、同地の元反体制活動家を対象としたものだと考えられる。

民兵は300人規模を予定しており、軽火器によって武装、ドゥーマー市内での総合情報部のパトロールに随行することが任務。

週休1日、月収75,000シリア・ポンドが支払われるという。

なお、ロシア軍はハサカ県アームーダー市、タッル・タムル町でも同様の民兵を創設しており、400人がこれに参加しているという。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、Sawt al-‘Asima, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が会談し、イドリブ県での停戦の必要を改めて強調(2020年1月8日)

シリアの首都ダマスカスを1月7日に電撃訪問し、同日晩に空路でトルコのイスタンブールに移動していたロシアのヴラジミール・プーチン大統領が、同地でトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談した。


会談は、ロシアからトルコへの天然ガスを供給するための新パイプライン「トルコ・ストリーム」の開通記念式典に先立って行われた。

イスタンブール市内のハリジュ会議センターで非公式で約1時間半にわたって行われた会談で、エルドアン大統領はプーチン大統領に、トルコの東地中海政策の方針をまとめた「Strategic Step on the Eastern Mediterranean Equation: The Turkey-Libya Deal」と題された英語とトルコ語による冊子を献呈した。

両首脳はまた、「トルコ・ストリーム」の開通記念式典後にも短時間の会談を行った。

会談後の共同声明で、両首脳は、シリア情勢への対応について、停戦にかかる合意のすべての条項を実施することで、イドリブ県での停戦を確保する必要を確認する、と表明した。

また、シリアの主権、独立、政治的統合の保護、領土保全を遵守する必要があると強調、すべてのシリア人に対して、差別や政治的変更のない無条件の人道支援を増加させるよう呼びかけた。

さらに、シリアにおけるあらゆるテロと戦い、分離主義的アジェンダを抑止する決意を表明、「2018年9月17日に両国間で締結されたMOU(了解覚書)と、トルコ国境からYPG(人民防衛隊)の武器を撤収することを定めた(2019年)10月22日の合意を遵守する重要性を確認している」と付言した。

一方、リビア情勢については、12日午前0時に停戦するようリビアのすべての当事者に呼びかけた。

アナトリア通信(1月8日付)が伝えた。

AFP, January 8, 2020、Anadolu Ajansı, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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イドリブ市内で「シャーム解放機構と諸派打倒」と書かれた落書きが見つかる(2020年1月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カッリー町でシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構と、その委託を受けて自治を担うシリア救国内閣の支配に反対する抗議デモが発生した。

また、イドリブ市内では、「シャーム解放機構と諸派打倒」と書かれた落書きが見つかった。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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トルコのMITによる国民軍(自由シリア軍)戦闘員のリビア派遣続く(2020年1月8日)

ANHA(1月8日付)は、トルコがリビアに派遣した国民軍(自由シリア軍)の戦闘員の数が460人に達していると伝えた。

同サイトが得た複数の情報によると、国民軍の戦闘員はトルコの国家情報機関(MIT)が派遣、内訳はシャームの鷹旅団60人、スライマーン・シャー師団50人、スルターン・ムラード師団300人、ムウタスィム・ビッラー旅団50人だという。

また、トルコはこの460人に加えて、ハムザ師団の戦闘員400人を追加でリビアに派遣する準備をしているという。

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一方、シリア人権監視団は、トルコが国民軍戦闘員約260人を新たにリビアに派遣したと発表した。

派遣された戦闘員はシャーム軍団のメンバーで、そのほとんどがヒムス市出身者。

トルコは、ヒムス市出身のシャーム軍団300人をリビアに追加で派遣する予定だという。

これにより、リビアに派遣されたシリア人戦闘員の数は1,250人強となった。

なお、トルコはリビアに派遣するため、戦闘員1,700人の教練を行っているという。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室がシリア軍と激しく交戦、双方合わせて45人死亡(2020年1月8日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月9日付)、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室が、サムカ村、ファルワーン村、バルサ村に侵攻し、シリア軍地上部隊と激しく交戦し、3カ村を一時制圧したが、シリア軍がその後これを奪還した。

同監視団によると、この攻防でシリア軍兵士27人、反体制武装集団戦闘員18人が死亡した。

シリア軍地上部隊はまた、ビダーマー町、マルアンド村、ナージヤ村一帯を砲撃した。

一方、SANA(1月8日付)によると、シリア軍がマアッラト・ヌウマーン市近郊のサムカ村、バルサ村にある反体制武装集団の拠点を爆撃・砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がICARDA一帯を砲撃した。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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シリア外務省は米軍が駐留するアイン・アラブ航空基地などに対するイランの報復攻撃を自衛権の行使として支持(2020年1月8日)

シリアの外務在外居住者省高官筋は、イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のガーセム・ソレイマーン司令官暗殺への報復として、イランが米軍が駐留するイラクのアイン・アラブ航空基地とエルビルにある基地に対するイランの報復攻撃に関して、米軍の攻撃に対するイランの自衛権を認めるとともに、シリアがイラン国民と完全に連帯すると表明した。

SANA(1月8日付)が伝えた。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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ヒムス市でイスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のソレイマーニー司令官暗殺に抗議する大規模デモ(2020年1月8日)

ヒムス県では、SANA(1月8日付)によると、ヒムス市で、米国によるイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のガーセム・ソレイマーニー司令官とイラク人民動員隊のアブー・マフディー・ムハンディス副司令官の暗殺に抗議するデモが行われ、住民ら多数が参加した。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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米軍がダイル・ザウル県南東部の「イランの民兵」の拠点を爆撃する一方、ハサカ県の基地1カ所を撤収か?(2020年1月8日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(1月8日付)によると、米軍戦闘機がシリア政府の支配下にあるハジーン市近郊のマジャーウィダ村にある「イランの民兵」の拠点複数カ所に対して爆撃を行った。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、イラク領内からスィーマルカー国境通行所を経由して、装甲車、武器、装備を積載した米軍の貨物車輌60輌がシリアに進入した。

ユーフラテス川東岸地域で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援するのが任務だという。

一方、SANA(1月8日付)が複数の住民筋の話として伝えたところによると、ダイリーク(マーリキーヤ)市近郊のハッラーブ・ジール村に設置されていた基地から米軍部隊が撤退した。

この基地は半年前に違法に設置されたもので、軍用車輌約40輌からなる米軍の車列はイラク領内に向かったという。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県アルバイーン村での爆発でトルコ軍兵士4人と国民軍戦闘員2人が死亡(2020年1月8日)

ハサカ県では、SANA(1月8日付)によると、ラアス・アイン市近郊のアルバイーン村で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、トルコ軍兵士4人と国民軍の戦闘員2人が死亡、4人が負傷した。

これに関して、トルコ国防省も声明を出し、兵士4人が死亡したことを認めた。


一方、ANHA(1月8日付)によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍がタッル・タムル町近郊のタッル・マナーフ村などを砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(1月8日付)やシリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊のディブス村、フーシャーン村を砲撃した。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が応戦し、国民軍との戦闘の末、戦闘員7人を殺害した。

AFP, January 8, 2020、ANHA, January 8, 2020、AP, January 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2020、Reuters, January 8, 2020、SANA, January 8, 2020、SOHR, January 8, 2020、UPI, January 8, 2020などをもとに作成。

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