シャーム解放機構が「解放区」における支援分野の重要人物アブー・フサーム・ビリーターニー氏を再逮捕(2020年8月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が、アティマ村でアブー・フサーム・ビリーターニー氏を再逮捕した。

ビリーターニー氏はシリア北西部の「解放区」で学校や慈善協会を設立・指導するなど、支援分野の重要人物。

ビリーターニー氏は6月23日、「堅固に持せよ」作戦司令室に参加しているジハード調整を率いるアブー・アブド・アシュダー氏を支援し、「堅固に持せよ」作戦司令室に参加したとして逮捕されたが、7月15日に釈放されていた。

AFP, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュ・メンバーの家族のロシア人女性と子供がフール・キャンプからの脱走を試みる(2020年8月11日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)が、フール・キャンプから脱走を試みたロシア人女性4人と子供4人を拘束した。

8人はダーイシュ(イスラーム国)戦闘員の家族で、シリア赤新月社の給水車のタンクのなかに隠れて逃げようとしていたという。

なお、同監視団によると、8月7日にも、ダーイシュの家族の女性5人と子供7人が脱走を試みていた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と親政権民兵の部隊が、ダイル・ザウル県ティブニー町とマアダーン町を結ぶ街道で、ダーイシュ(イスラーム国)の要撃を受け、5人が死亡した。

AFP, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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アカイダート部族が所属するズバイド部族が住民へのダイル・ザウル県自治移譲を要求(2020年8月11日)

ダイル・ザウル県では、アカイダート部族の族長の1人であるマスアブ・ハリール・ハフル氏の呼びかけにより、ズィーバーン町でアカイダート部族をはじめとする同地の部族を傘下に置くズバイド部族の会合が開かれ、県内の情勢や治安の混乱への対応などについて協議した。

「ダイル・ザウル・ズバイド諸部族子息会合」と銘打たれた会合は、アカイダート部族のために声明を採択し、そのなかで人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、軍事、民政、経済といった面で自治に失敗したと指弾する一方、米主導の有志連合に治安悪化と不安定の責任があると非難した。

そのうえで、以下5点の主唱した。

1. マトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル氏の問題を調査するための独立専門家調査委員会の設置。
2. いかなる当事者の指導も受けない住民へのダイル・ザウル県の自治の移譲。
3. 無垢の逮捕者の釈放、国内避難民(IDPs)キャンプからの女性と子供の開放。
4. 有志連合およびすべての関係勢力によるシリアでの政治解決プロセス推進要請。
5. 上記要求を実施するため、本声明発表日から1ヶ月の期間猶予。

ダイル・ザウル24(8月11日付)、シリア人権監視団などが伝えた。

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ダイル・ザウル24(8月11日付)は、米主導の有志連合の匿名高官の話として、有志連合が過去3日にわたり、ダイル・ザウル県のアラブ系部族の族長や名士との会合を行っていたことを明らかにした。

会合には、シリア民主軍の使節団も同席、治安悪化、経済支援の不足、インフラ、社会サービスなどが話し合われたが、最重要の議題は、地域の統治と治安における部族の役割増加だったという。

匿名高官は、会合に関して、米国務省、アラブ系部族が治安状況の改善においていかなる役割を果たすべきかを話したという。

AFP, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、Dayr al-Zawr 24, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県タッル・リフアト市一帯でトルコ軍、国民軍がシリア民主軍と交戦(2020年8月11日)

アレッポ県では、ANHA(8月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市一帯を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がマルアナーズ村一帯で交戦した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のシャッラーフ村で国民軍に所属するスルターン・ムラード師団と東部自由人連合の戦闘員どうしが、略奪品の配分をめぐって衝突、戦闘となった。

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ダイル・ザウル県でシリア民主軍による住民摘発続く(2020年8月11日)

ダイル・ザウル県では、SANA(8月11日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がスワイダーン・ジャズィーラ村で抗議デモを制圧するために強制捜査を実施し、民家複数棟に立ち入り、住民9人を逮捕、連行した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア民主軍が、シュハイル村のユーフラテス川河畔に設置されている水上通行所を経由して、シリア政府支配地域から北・東シリア自治局支配地に戻ろうとした住民2人に発砲した。

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ハサカ県では、SANA(8月11日付)によると、米軍の大型トレーラーからなる車列がイラク領内から、違法に設置されているワリード国境通行所を経由して進入し、タッル・バイダル村に違法に設置されている米軍基地に向かった。

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ANHA(8月11日付)は、イラクとシリアのシャッラービーン部族のムハンマド・アーリフ報道官がシリア民主軍支持を表明したと伝えた。

 

AFP, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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第3期人民議会で正副議長、書記、監査が選出される(2020年8月11日)

第3期人民議会の第1臨時会の2日目の審議が行われ、正副議長、書記、監査の選出が行われた。

議長には、ハンムーダ・サッバーグ議員が再選された。

また、副議長には、ムハンマド・アクラム・アジュラーニー議員が、書記にはサッルーム・サッルーム議員、マイサー・サーリフ議員、監査には、ムハンマド・スライマーン・アブラシュ議員、ファーイザ・アズバ議員がそれぞれ選出された。

SANA(8月11日付)が伝えた。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1人(2020年8月11日)

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月11日に新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、1人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計47人、うち回復したのは32人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1354364994768388/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

感染者が確認されたのは、トルコの占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計47人(うち21人は「解放区」、24人はトルコ占領地)、うち死亡したのは0人、回復したのは32人となった。

AFP, August 11, 2020、ACU, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局は新たに19人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が死亡したと発表(2020年8月11日)

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)のムスタファー・ジューワーン議長は、支配地域で新たに19人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が死亡したと発表した。

感染が確認されたのは、ジャズィーラ地域14人、シャフバー地域5人、医療スタッフ3人。

これにより、8月11日現在の同地での感染者数は計138人(内訳はジャズィーラ地域98人、シャフバー地域19人、ラッカ県9人、アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市4人、ダイル・ザウル県8人)、うち死亡したのは7人、回復したのは10人となった。

ANHA(8月11日付)が伝えた。

 

AFP, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに72人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者21人が完治し、1人が死亡したと発表(2020年8月11日)

保健省は政府支配地域で新たに72人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者21人が完治し、1人が死亡したと発表した。

これにより、8月11日現在の同地での感染者数は計1,327人、うち死亡したのは53人、回復したのは385人となった。

SANA(8月11日付)が伝えた。

AFP, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でトルコ軍、「決戦」作戦司令室とシリア軍が砲撃戦(2020年8月11日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから158日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府支配下のサラーキブ市を砲撃した。

また、「決戦」作戦司令室もダーディーフ村一帯、ルワイハ村一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、ルワイハ村、カフル・ウワイド村、スフーフン村、カンスフラ村、フライフィル村、ハルーバ村、バイニーン村、ダイル・サンバル村一帯、マアッルバリート村、マジュダリヤー村、アリーハー市東一帯、ナイラブ村を砲撃した。

この砲撃戦で、女性1人がナイラブ村で負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を8件(イドリブ県8件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, August 11, 2020、ANHA, August 11, 2020、AP, August 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 11, 2020、Reuters, August 11, 2020、SANA, August 11, 2020、SOHR, August 11, 2020、UPI, August 11, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民389人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は585,990人に(2020年8月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月11日付)を公開し、8月10日に難民389人(うち女性177人、子供199人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民389人(うち女性177人、子供199人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は585,990人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者190,742人(うち女性57,364人、子ども97,007人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,704,192人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は815,270人(うち女性244,640人、子供415,498人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 11, 2020をもとに作成。

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