イランがシリア・レバノン国境地帯に国産のミサイル防衛システムを配備(2020年8月29日)

ロシアのアヴィア・プロ・ニュース(8月29日付)は、イランがシリア・レバノン国境地帯に国産のミサイル防衛システムを配備していることが確認されたと伝えた。

同サイトによると、配備されたのはホルダード3地対空ミサイル・システム少なくとも3基。

射程距離75~105キロのホルダード3の配備は、主にF-16戦闘機によって行われるイスラエル軍の爆撃を阻止することが目的だという。


Avia.pro News, August 29, 2020をもとに作成。

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ソマリアがシリア難民数十世帯を受け入れる(2020年8月29日)

ソマリアのスーマール・ジャディード(8月29日付)は、ソマリア中部のガルグドゥード州の州都であるドゥサマレブ市に8月29日、シリア難民十数世帯が到着したと伝えた。


同サイトによると、ドゥサマレブ市の自治体や地元の宗教関係者らがイニシアチブをとり、シリアでの戦争を逃れてきた彼らを支援し、受け入れるための活動を行ってきた。

ガルグドゥード州政府は、彼らがドゥサマレブ市にとどまることを選べば、土地を与え、人道支援を行うことを約束している。

ソマリア政府は2018年以来、同国内に居住するシリア人に対して、財産所有や投資などにおいて優遇措置を講じている。

シリア難民の受け入れは、ガルグドゥード州以外でも行われており、地元当局は彼らの帰化を認め、必要な支援を行っているという。

AFP, August 30, 2020、ANHA, August 30, 2020、AP, August 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2020、Reuters, August 30, 2020、SANA, August 30, 2020、SOHR, August 30, 2020、al-Sumal al-Jadid, August 30, 2020、UPI, August 30, 2020などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける国民軍は占領下のハサカ県で送電用の鉄塔を解体、鉄骨や部品を盗む(2020年8月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団が複数の信頼できる情報筋の話として、トルコ占領下のラアス・アイン市近郊の農村地帯で、トルコの支援を受ける国民軍が、送電用の鉄塔を解体し、鉄骨や部品を盗み、トルコで密売しようとしていると発表した。

国民軍は、マタッラ村、ラズカ村、バイト・ジャマールー村、バイト・タクヌー村、タッル・サフル村一帯の鉄塔を解体し、鉄骨や部品を自分たちが管理する盗品倉庫へと移送したという。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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米主導の有志連合の車列が、イラクからハサカ県タッル・バイダル村の米軍基地に向かう(2020年8月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の大型トレーラーなど約50輌からなる車列が、イラク国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に進入し、タッル・バイダル村の米軍基地に向かった。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構がイドリブ県北部でイスラーム解放党メンバー数十人を拘束(2020年8月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、いわゆる「解放区」の軍事・治安権限を掌握するシャーム解放機構が、トルコとの国境に近いハーリム市やアティマ村でイスラーム解放党の拠点や住居を急襲し、外国人戦闘員6人を含むメンバー数十人拘束した。

この大規模摘発を受けて、アティマ村では、メンバーの家族の女性たちが釈放を求めるデモを行ったが、シャーム解放機構は実弾を無差別発砲し、これを強制排除した。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュが北・東シリア自治局の支配下のダイル・ザウル県南部ダシーシャ村でシリア民主軍傘下の「自衛部隊」のパトロール部隊メンバー4人を殺害(2020年8月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が北・東シリア自治局の支配下の県南部ダシーシャ村でシリア民主軍傘下の「自衛部隊」のパトロール部隊を襲撃し、4人を殺害した。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県で交戦(2020年8月29日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから176日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるダーナー村、マアッラト・ヌウマーン市、カフルナブル市、サラーキブ市を砲撃し、ダーナー村でシリア軍兵士1人が死亡、3人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

対するシリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、ハルーバ村、ダイル・サンバル村、バーラ村、イフスィム町を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約60輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣「ロシアとの停戦合意後シリア難民30万人がイドリブ県に帰国した。米国はテロ組織と協力して石油を盗掘している」(2020年8月29日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、3月5日のロシアとの停戦合意以降、領内にいたシリア難民30万人以上がイドリブ県内各所に自発的且つ安全に帰国した、と述べた。

アカル国防大臣は「シリア人のこの地域への帰還を加速させるために住居建設への取り組みが続けられている…。トルコがめざしているのは、国際法のもとで、暮らすことができる安全なシリア(を作ること)だ」と述べた。

しかし、「シリアはいくつもの極めて深刻な問題に直面している。シリアの領土の統一性を標的とする一部諸外国の政策が理由だ…。我が国の各省は外国と協力し、この地域におけるシリア国民のニーズに応えようとしている…。一部の国がテロ組織と協力して、シリア国民の財産である石油を盗掘することは受け入れられない」と述べ、北・東シリア自治局を支援する米国を暗に批判した。

アナトリア通信(8月29日付)が伝えた。

AFP, August 29, 2020、Anadolu Ajansı, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるスワイダーン・ジャズィーラ村(ダイル・ザウル県)で、シリア民主軍の司令官が射殺される(2020年8月29日)

ダイル・ザウル県では、SANA(8月29日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスワイダーン・ジャズィーラ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の司令官がオートバイに乗った何者かの発砲を受けて、死亡した。

シリア人権監視団によると、殺害されたのは元司令官。

一方、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下のハマール・カスラ村で地元の部族どうしが戦闘となり、女性1人を含む2人が死亡、複数が負傷した。

また、北・東シリア自治局の支配下のシュハイル村では、シリア民主軍が8月8日に拘束した住民8人を釈放した。

拘束の理由は不明。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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制憲委員会(憲法委員会)の小会議第3ラウンドが閉幕:国民諸原則について議論するも結論得ず(2020年8月29日)

制憲委員会(憲法委員会)の小会議が、スイスのジュネーブにある国連本部で8月27日から開催していた第3ラウンドの会合を閉会した。

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は第3ラウンド閉幕後に記者会見を開き、会合での議論に冠して、シリア政府、反体制派、市民社会の各代表団の間に意見の相違が見られたものの、各々が熱意を示して議論を行ったと評価、次回のラウンドの日程と議題を確定することを希望すると述べ、制憲委員会の活動を継続、進展させねばならいと強調した。

一方、反体制派が求める新憲法制定に向けた動きについては、「今のところ新憲法起草の作業は行われてない」と述べた。

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SANA(8月29日付)によると、第3ラウンドは「愛国的基本原則」と題して開催され、シリア政府代表団は、国民アイデンティティと文化的多様性を二大柱とする国民諸原則を提示し、次回ラウンドの議論の基礎とすることに成功した。

だが、それ以外の項目については、他の代表団の妨害に遭い、議論の俎上に載せることができなかった。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で65人、北・東シリア自治局支配地域で19人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で2人(2020年8月29日)

保健省は政府支配地域で新たに65人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者15人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、8月29日現在の同地での感染者数は計2,628人、うち死亡したのは106人、回復したのは599人となった。

SANA(8月29日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに19人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治し、1人が死亡したと発表した。

これにより、8月29日現在の同地での感染者数は計527人、うち死亡したのは34人、回復したのは88人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市6人、カーミシュリー市6人、マーリキーヤ(ダイリーク)市4人、ダルバースィーヤ市2人、ヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町1人。

ANHA(8月29日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月29日に新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、同地での感染者数は計71人、うち回復したのは53人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1370600249811529/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者4人が確認されたと発表した。

新規感染者が確認されたのは、アレッポ県バーブ市。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計71人(うち31人は「解放区」、38人はトルコ占領地)、うち死亡したのは1人、回復したのは53人となった。

AFP, August 29, 2020、ACU, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

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