フール・キャンプに収容されているダーイシュ戦闘員のシリア人妻6人とイラク人妻2人が子供25人とともに脱走を試みる(2020年8月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局が管理するフール・キャンプに収容されているダーイシュ(イスラーム国)戦闘員のシリア人妻6人とイラク人妻2人が子供25人とともに脱走を試みたが、内務治安部隊(アサーイシュ)が阻止し、脱走を手助けしようとしたグループとともに拘束した。

AFP, August 29, 2020、ANHA, August 29, 2020、AP, August 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2020、Reuters, August 29, 2020、SANA, August 29, 2020、SOHR, August 29, 2020、UPI, August 29, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サウジアラビア軍部隊が米軍の護衛を受けてハサカ県に進入(2020年8月28日)

イランのアーラム・チャンネル(8月27日付)やレバノンのマヤーディーン・チャンネル(8月27日付)は、サウジアラビア軍の所属部隊が有志連合を主導する米軍の護衛を受けてハサカ県のシャッダーディー市にある米軍基地に入ったと伝えた。

複数の消息筋によると、この部隊は20人弱からなり、サウジアラビア軍士官が指揮しているという。

これに対して、RT(8月28日付)は、サウジアラビア軍部隊のシリア領内への進入を認めつつ、ハサカ市の複数の地元消息筋の話として、イラクのタージー、軍事基地から入ったが、サウジアラビアへの帰還を予定だと伝えた。

同消息筋によると、サウジアラビア軍部隊がシリアに進入するのはこれが初めてではなく、これまでにも、ハサカ県のアラブ系部族との連絡を取り合うためにたびたび進入しているという。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Qanat al-‘Alam, August 27, 2020、Qanat al-Mayadin, August 27, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県で親政権ビジネスマンが運営し、米国が制裁対象としているカーティルジー・インターナショナル・グループ社のタンクローリーが爆発(2020年8月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、親政権ビジネスマンが運営し、米国が制裁対象としているカーティルジー・インターナショナル・グループ社のタンクローリーに仕掛けられていた爆弾が爆発した。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県、ダルアー県、ダイル・ザウル県で反体制デモ(2020年8月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アリーハー市の住民が、トルコ軍装甲車の通過に合わせて抗議デモを行い、体制打倒、政府支配地域の解放、同地から逃れてきた国内避難民(IDPs)を帰還を訴えた。

https://www.youtube.com/watch?v=Wr7Yrm76EFU

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区で住民数十人が、逮捕者釈放を求めて抗議デモを行った。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村で国内避難民(IDPs)数十人がデモを行い、シリア軍、「イランの民兵」、ロシア軍の撤退を求めた。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍と親政権民兵がダイル・ザウル県西部の砂漠地帯でダーイシュの要撃を受け、兵士16人が死傷(2020年8月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と親政権民兵が県西部の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の要撃を受け、兵士16人が死傷した。

事態を受けて、ロシア軍が戦闘機を派遣し、同地を爆撃した。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、August 29, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

制憲委員会小会議が2日目の会合を開催し、憲法の基礎をなす「国民諸原則」について議論(2020年8月28日)

制憲委員会(憲法委員会)の小会議(第3ラウンド)がスイスのジュネーブにある国連本部で2日目の会合を開催した。

会合は現地時間の8:15分に開始された。

**

反体制派代表団の団長を務めるハーディー・バフラ氏(シリア革命反体制勢力国民連立元代表)は会合開始前に記者団に対して「よくなると思う」と述べた。

反体制派代表団のメンバーの1人であるディーマー・ウマル氏は『クドス・アラビー』(8月28日付)に対して、「憲法の愛国的な原則や基礎、さまざまな形式をより深く示すことができた。それらは憲法の序文、ないしは基本原則、憲法のどこかに盛り込まれることになるだろう」と述べた。

また、ラグダー・ザイダーン氏も「制憲委員会の権限に沿って愛国的な原則と基礎が議論された」と述べた。

**

一方、シリア政府代表団団長のアフマド・クズバリー人民議会議員は、記者会見を開き、今ラウンドにおけるシリア政府代表団の方針を詳しく説明した。

クズバリー人民議会議員は、第3ラウンドとなる今ラウンドにおいて、愛国的基礎・原則の議論から始めるという議事次第に合意したとしたうえで次のように述べた。

「世界中のすべての憲法起草者が愛国的な基礎で合意してきた。我々も基本的な事項から始めることになる。既存の国家があり…、憲法がある。我々は新憲法を起草するか、現行憲法を改正するかを合意することになる。だから、国民諸原則で基本合意に達しなければならない。この原則は現行憲法のそれとは違う。当事者どうしで国民諸原則に合意したら、我々は第2プロセスに着手する。文言に記される憲法の原則だ」。

クズバリー人民議会議員は、このプロセスが短期間で行われるべきではないとしたうえで、前回のラウンドで、シリア政府代表団が、国家の主権、領土の独立、「テロとの戦い」、シリアの全体的な国民アイデンティティの確定を愛国的基礎として提示したことを明らかにし、他の参加者がこうした原則を受け入れることを希望していると述べた。

だが、クズバリー人民議会議員によると、一部参加者は、こうした案を反故にしようという意志を明確に持っていると批判した。

SANA(8月28日付)が伝えた。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がM4高速道路の沿線に位置するアイン・イーサー市近郊(ラッカ県)を砲撃(2020年8月28日)

ラッカ県では、ANHA(8月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がM4高速道路の沿線に位置するアイン・イーサー市近郊のフーシャーン村を砲撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民2人が負傷した。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、al-Quds al-‘Arabi, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県内のトルコ軍検問所が武装集団の攻撃を受け、1人死亡、戦闘員と住民多数負傷(2020年8月28日)

イドリブ県では、シャーム・ネットワーク(8月28日付)によると、M4高速道路沿線のジスル・シュグール市の南に位置するサッラト・ズフール村にあるトルコ軍の拠点近くで爆弾が仕掛けられていたオートバイが爆発し、拠点の警備に当たっていた守衛1人が死亡した。

シリア人権監視団によると、死亡したのは守衛ではなく住民で、爆弾が仕掛けられていたのはオートバイではなく車。

拠点は村の中学校を転用したもの。

拠点に駐留するトルコ軍兵士と護衛戦闘員が、オートバイの接近を確認し、これを破壊したが、その際の爆発で1人が死亡した。

オートバイでの攻撃を試みた武装集団は、護衛にあたっていた国民解放戦線に所属するシャーム軍団と交戦、これにより、シャーム軍団の戦闘員複数が負傷した。

また、武装集団に対するトルコ軍の無差別発砲の巻き添えとなって、住民多数が負傷した。

事件を受けて、トルコ軍はM4高速道路沿線のイシュタブリク村からナフラヤー村にいたる地域で厳戒態勢を敷き、無人偵察機(ドローン)を投入して偵察活動を強化した。

一方、シリア人権監視団によると、ダイル・サンバル村で、国民解放戦線に所属するハムザ師団の本部が正体不明の武装集団の襲撃を受け、戦闘員複数が負傷した。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で59人、北・東シリア自治局支配地域で30人(2020年8月28日)

保健省は政府支配地域で新たに59人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者15人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、8月28日現在の同地での感染者数は計2,563人、うち死亡したのは103人、回復したのは584人となった。

SANA(8月28日付)が伝えた。

一方、レバノンの総合情報総局は、シリア在住のレバノン国民を受け入れるため、9月1日から3日の3日間、ダマスカス郊外県ジュダイダト・ヤーブース国境通行所に面するベカーア県のマスナア国境通行所、タルトゥース県ダブースィーヤ国境通行所に面する北部県のアブーディーヤ国境通行所を再開することを決定したと発表した。

**

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)のムスタファー・ジューワーン議長は、支配地域で新たに30人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者7人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、8月28日現在の同地での感染者数は計508人、うち死亡したのは33人、回復したのは87人となった。

感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市9人、カーミシュリー市12人、ルマイラーン町1人、マーリキーヤ(ダイリーク)市2人、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市4人、タッル・タムル町1人。


ANHA(8月28日付)が伝えた。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県、アレッポ県、ハマー県で交戦(2020年8月28日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから175日目を迎えた。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、バーラ村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のガーブ平原のバフサ村一帯を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるズィヤーラ町を砲撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村を砲撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(イドリブ県2件、ラタキア県3件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認した。

AFP, August 28, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で2人(2020年8月28日)

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月28日に新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、1人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計69人、うち回復したのは53人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1369767279894826/

AFP, August 28, 2020、ACU, August 18, 2020、ANHA, August 28, 2020、AP, August 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2020、Reuters, August 28, 2020、SANA, August 28, 2020、SOHR, August 28, 2020、UPI, August 28, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

ロシア難民受入移送居住センター:難民472人と国内避難民(IDPs)15人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は592,438人、2019年以降帰還したIDPsは66,236人に(2020年8月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月28日付)を公開し、8月27日に難民472人(うち女性142人、子供240人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民472人(うち女性142人、子供240人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は592,438人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者197,190人(うち女性59,297人、子ども100,295人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,701,266人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は821,718人(うち女性246,573人、子供418,786人)となった。

**

一方、国内避難民15人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは13人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した15人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は15人(うち女性4人、子供9人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,236人(うち女性23,090人、子供27,262人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,832人(うち女性405,649人、子供671,028人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 28, 2020をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.