シャアバーン大統領府政治報道補佐官「イスラエルと関係正常化してUAEにどのような利益があるのか?」(2020年8月16日)

ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官はレバノンのマヤーディーン・チャンネル(8月16日付)のインタビューに応じ、アラブ首長国連邦(UAE)とイスラエルが国交正常化で合意したことに関して、イスラエルが「アラブ諸国への浸透に成功した」との見方を示した。

シャアバーン補佐官は次のように述べた。

UAEとシオニスト政体の合意によってアブダビ(の政府)にどのような利益があるのか承知していません…。イスラエルと関係正常化する国に何の得があるのか、と言いたいです。

イスラエルと関係正常化した国に目を向けた場合、イスラエルは、キャンプ・デーヴィッド、アラバの谷、オスロでの合意といったこれまでに署名されたすべての合意に関して何を実行したというのでしょうか? UAEとの合意も同じです。UAEに何の利益があるのでしょう?

敵は、戦争での出費がかさむ一方で、和平の出費の方が少ないという発想を植え付けることに成功したのです。この正常化でUAEに利益があるかどうか承知していませんが、イスラエルが何を実行したというのでしょう?

アラブ諸国は、幾多の違反を目の当たりにしてきました。敵は戦争に力を入れる以上に違反することに力点を置いているのです。

関係正常化に踏み切った者のなかには、シオニストの敵が自分たちを友人、仲間、パートナーとみなしてくれたと考えている人もいます。しかし、イスラエルはそうは見ていません。

どのアラブ諸国であっても、イスラエルへの屈服は、そうしないことよりも良いことをもたらしません。

AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Qanat al-Mayadin, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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米軍の使節団がハサカ県マーリキーヤ市とカフターニーヤ市近郊の村々を訪問し、信頼醸成に向けて住民らと面談(2020年8月16日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍使節団が、マーリキーヤ(ダイリーク)市、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市近郊の村々を訪問し、住民らと面談した。

訪問は住民の信頼を醸成することが目的で、米軍使節団は、住民らの要求に耳を傾ける一方、同地の治安と安定を回復する必要を力説したという。

AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県北部で国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下の村を砲撃(2020年8月16日)

アレッポ県では、ANHA(8月16日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北西のウンム・アダサ村を砲撃した。

AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でシリア民主軍所属部隊どうしが交戦(2020年8月16日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月16日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸(ダイル・ザウル市工業地区)で、15日深夜から16日未明にかけて、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の特殊部隊が、シリア民主軍に所属するアラブ人戦闘員によって構成されるダイル・ザウル軍事評議会と交戦した。

複数の地元筋によると、戦闘は、シリア民主軍の特殊部隊が、ダイル・ザウル軍事評議会の「ハリール・ワフシュ」を名乗る副司令官を拘束しようとして、自宅を包囲したことに対して、同評議会のメンバーやバッカーラ部族が抵抗したことで発生した。

シリア民主軍の特殊部隊がワフシュ副司令官の自宅を包囲した際、なかではダイル・ザウル軍事評議会の司令官ら、アカイダート部族、バッカーラ部族の代表らが会合を行っており、ワフシュ司令官とダイル・ザウル軍事評議会の別の司令官の1人が、アラブ人戦闘員の役割をめぐって口論になっていたという。

一方、SANA(8月16日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスワル町で、シリア民主軍が正体不明の武装集団による銃撃を受け、戦闘員複数人が負傷した。

また、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャアファ村近郊で、シリア民主軍の車輌が幹線道路に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれ、兵士複数人が負傷した。

AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局保健委員会は支配地域で新たに22人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者4人が完治し、1人が死亡したと発表(2020年8月16日)

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)のムスタファー・ジューワーン議長は、支配地域で新たに22人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者4人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳はジャズィーラ地域17人、シャフバー地域5人。

これにより、8月16日現在の同地での感染者数は計204人(内訳はジャズィーラ地域134人、シャフバー地域36人、ラッカ県9人、アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市7人、ダイル・ザウル県8人)、うち死亡したのは11人、回復したのは21人となった。

ANHA(8月16日付)が伝えた。

AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに84人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者9人が完治し、4人が死亡したと発表(2020年8月16日)

保健省は政府支配地域で新たに84人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者9人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、8月16日現在の同地での感染者数は計1,677人、うち死亡したのは64人、回復したのは417人となった。

SANA(8月16日付)が伝えた。

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内務省は、レバノンからの帰国者、アラブ諸国市民および外国人の入国者に対して、入国から96時間以内に、新型コロナウイルスの感染を確認するためのPCR検査の受信を義務づける告知を発表した。

SANA(8月16日付)が伝えた。

AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がイドリブ県でロシア軍所属と思われるドローン1機を撃墜(2020年8月16日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから163日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がザーウィヤ山地方のバイニーン村近郊の森林地帯上空で、ロシア軍所属と思われる武装した無人航空機(ドローン)1機を撃墜した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタディール村、カスル村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で正体不明の武装集団が、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団メンバーを殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で0人(2020年8月16日)

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月16日に4人の新型コロナウイルス感染者が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計51人、うち回復したのは43人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1359371867601034/

AFP, August 16, 2020、ACU, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民323人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は587,940人に(2020年8月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月16日付)を公開し、8月15日に難民323人(うち女性97人、子供165人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民323人(うち女性97人、子供165人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は587,940人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者192,504人(うち女性57,892人、子ども97,906人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,704,192人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は817,032人(うち女性245,168人、子供416,397人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 16, 2020をもとに作成。

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