「イランの民兵」がダイル・ザウル県ウマル油田の米軍基地を多数のロケット弾で攻撃(2024年2月22日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」がダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるウマル油田の米軍基地を多数のロケット弾で攻撃、基地内で複数回の爆発が確認された。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)はイスラエルのエイラート、英国船舶、米軍艦船に特殊軍事作戦を実施したと発表(2024年2月22日)

イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)のヤフヤー・サリーア報道官は午後9時00分、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/army21ye)を通じて声明を出し、ガザ地区のパレスチナ人を支援し、米英軍のイエメンへの攻撃に報復するため、以下3回の特殊軍事作戦を実施したと発表した。

1) 占領下パレスチナのウンム・ラシュラーシュ(イスラエルのエイラート)の複数の標的を弾道ミサイル複数発と無人航空機(ドローン)複数機で攻撃。
2) アデン湾で、海軍部隊が英国の船舶イスランドラを対艦ミサイル多数で攻撃し、火災を発生させる。
3) 紅海で米軍の艦船1隻を多数のドローンで攻撃。

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米国務省のマシュー・ミラー報道官は報道声明を出し、フーシー派による民間の貨物線への攻撃を非難した。

また、米中央軍(CENTCOM)は午前5時15分にX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/CENTCOM/)を通じて声明を出し、CENTCOMが現地時間21日午後12時から午後6時45分にかけて、フーシー派の移動式対艦巡航ミサイル7基と移動式対艦弾道ミサイル1基に対して4回の自衛攻撃を実施、片道攻撃型無人航空機(UAS)1機を撃破したと発表した。

また、午後7時20分にも声明を出し、22日午前4時30分から午前5時30分にかけて、フーシー派の片道攻撃型ドローン6機を撃墜するイ峰、午前8時30分から午前9時45分の間に、フーシー派がアデン湾に向けて対艦弾道ミサイル2発を発射し、パラオ船籍で英国所有のMVアイランダーに1発が直撃、1人が負傷したと発表した。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗はイスラエル北部を12回攻撃する一方、戦闘員2人が死亡したと発表(2024年2月22日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、2月22日の戦果について以下の通り発表した。

東部地区

午前8時15分、キリヤット・シュモナ市にある第769東部旅団司令部を攻撃し、直接の損害を与える。

午前8時15分、レバノン領内の村々や民間人の住居に対するイスラエル軍の攻撃への報復として、イスラエル軍部隊が拠点として使用するユヴァル入植地の建物1棟を攻撃し、直接の損害を与える。

午前11時30分、占領下シャブアー農場内のルサイサート・イルム陣地をミサイルで攻撃し、直接の損害を与える。

午前11時35分、占領下カフルシューバーの丘陵地にあるサンマーカ陣地をミサイルで攻撃し、直接の損害を与える。

午後5時40分、レバノン領内の村々や民間人の住居に対するイスラエル軍の攻撃への報復として、イスラエル軍が陣地として使用するマナラ入植地内の建物1棟を攻撃し、直接の損害を与える。

午後6時00分、レバノン領内の村々や民間人の住居に対するイスラエル軍の攻撃への報復として、イスラエル軍が陣地として使用するメトゥラ町の建物1棟を攻撃し、直接の損害を与える。

午後7時00分、カフル・ルンマーナ村の攻撃など、レバノン領内の村々や民間人の住居に対するイスラエル軍の攻撃への報復として、ユヴァル入植地をカチューシャ砲複数発で攻撃。

午後7時10分、カフル・ルンマーナ村の攻撃など、レバノン領内の村々や民間人の住居に対するイスラエル軍の攻撃への報復として、イスラエルが占領するシリア領のゴラン高原のケラ入植地をカチューシャ砲数十発で攻撃。

午後11時30分、ブライダー村の民間防衛隊の拠点への攻撃など、レバノン領内の村々や民間人の住居に対するイスラエル軍の攻撃への報復として、 マアレ・ゴラニ村をミサイルで攻撃。

西部地区

午後3時00分、リーシャー池のスパイ設備を攻撃し、直接の損害を与える。

午後4時55分、ハニタ(キブツ)遺体に集結するイスラエル軍部隊をミサイルで攻撃し、直接の損害を与える。

午後7時40分、リーシャー池の陣地をブルカーン重ロケット砲2発で砲撃し、直接の損害を与える。

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レバノン・イスラーム抵抗はまた、戦闘員2人が戦死したと発表した。


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マナール・チャンネル(2月22日付)は、2月21日午前10時から2月22日午前10時までのイスラエル軍の攻撃を記録したインフォグラフィアを公開した。


同インフォグラフィアによると、イスラエル軍は、レバノンの北部に対して7回の爆撃と4回の砲撃を行った。

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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午前7時30分、エイラート市で警戒警報が発令され、アロー防空システムが作動、紅海からイスラエルへの砲撃を迎撃することに成功。迎撃した標的はイスラエル領には到達せず、民間人にも被害はなかった。

午後2時38分、レバノンからキリヤット・シュモナ市、ユヴァル入植地地域への多数の砲撃を数時間にわたって確認。イスラエル軍ジェット戦闘機複数機が先ほど、マールーン・ラース村にあるヒズブッラーの軍事複合施設1ヵ所とカフルカラー村、ヒヤーム村にあるテロ・インフラを攻撃。イスラエル軍戦車もジッビーン村地域の脅威を排除するために砲撃を実施。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Qanat al-Manar, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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イスラエルはシリア領内から不法入国したバアス党幹部を拘束(2024年2月22日)

イスラエル国営のKAN(2月22日付)は、シリア領内からイスラエルに不法入国したバアス党幹部で和解委員会メンバーのマターア・スィルハーンを名乗る男性を拘束したと伝えた。

一方、『マアレヴ』(2月22日付)は、この男性が21日晩に、シリア領内のクナイトラ県ラフィード町にある自宅前で、イスラエル軍によって拘束されたと伝えた。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍部隊は民間人の服を着て、占領下ゴラン高原からシリア政府の支配地に潜入し、この男性を拘束した。

拘束の理由は不明。

他方、ト・アースィマ(2月22日付)、イナブ・バラディー(2月23日付)は、イスラエルの諜報機関が和解委員会メンバーを釈放し、国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)に身柄を引き渡したと伝えた。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、February 23, 2024、KAN, February 22, 2024、Maariv, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、Sawt al-‘Asima, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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米国(有志連合)が占領するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプ内で、シリア自由軍のファリード・カースィム司令官の車列が襲撃を受ける(2024年2月22日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団が、米国(有志連合)が占領するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内にあるルクバーン・キャンプ内で、シリア自由軍のファリード・カースィム司令官の車列を襲撃した。

カースィム司令官は、ルクバーン・キャンプの学校での成績優秀者の表彰式に出席するためにキャンプを訪れていた。

同監視団によると、カースィム司令官を襲撃したのは、司令官に近い人物の1人。

この人物は、シリア政府支配地からキャンプへの食料物資の持ち込みや武器売買で協力関係にあったが、司令官と対立、襲撃に至ったという。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024、February 23, 2024などをもとに作成。

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ロシア軍がダイル・ザウル県のビシュリー山一帯、ラッカ県ラサーファ市一帯、ヒムス県タドムル市一帯の砂漠地帯にあるダーイシュの陣地複数ヵ所を爆撃(2024年2月22日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府の支配下にあるムサッラブ市近郊の砂漠地帯で羊飼いの一団を襲撃、撃ち合いとなり、国防隊とパレスチナ人からなるクドス旅団が応援に駆け付け、ダーイシュは逃走した。

これに関連して、ロシア軍がダイル・ザウル県のビシュリー山一帯、ラッカ県ラサーファ市一帯、ヒムス県タドムル市一帯の砂漠地帯にあるダーイシュの陣地複数ヵ所を爆撃した。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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ダーイシュのスリーパーセルと見られるオートバイに乗った武装グループがハサカ県で北・東シリア地域民主自治局の自衛部隊の隊員1人を殺害(2024年2月22日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと見られるオートバイに乗った武装グループがハサカ市で、北・東シリア地域民主自治局の自衛部隊の隊員1人を銃で撃ち、殺害した。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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地元武装集団がダイル・ザウル県ジャルズィー村近郊の油田を襲撃(2024年2月22日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、地元武装集団がダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるジャルズィー村近郊の油田を襲撃した。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続く(2024年2月22日)

スワイダー県では、スワイダー24(2月22日付)、シリア人権監視団によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放などを訴えた。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024、Suwayda 24, February 22, 2024などをもとに作成。

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シリア軍と「イランの民兵」がシャーム解放機構の支配下にあるハマー県、イドリブ県をドローンで攻撃(2024年2月22日)

ハマー県では、シリア人権監視団、ANHA(2月22日付)によると、シャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原のカルクール村近くで、「イランの民兵」の無人航空機(ドローン)1機が、オートバイ1台を攻撃、これにより子供2人と父親が負傷した。

また、カストゥーン村近くで、シリア軍が車1台を自爆型ドローン1機で攻撃、これを大破させた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団、ANHA(2月22日付)によると、シャーム解放機構の支配下にあるジスル・シュグール市近郊のフフィーカ村近くで、シリア軍がオートバイ1台を自爆型無人航空機(ドローン)1機で攻撃、これを破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、イドリブ市の刑事治安局のビル近くで爆弾が爆発、オートバイに乗っていた中国新疆ウィグル自治区出身の戦闘員1人と別の戦闘員1人が死亡した。

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アレッポ県では、ANHA(2月22日付)によると、シリア軍がバスラトゥーン村にあるシャーム解放機構の陣地1ヵ所をミサイルで攻撃し、同機構のメンバー複数人を負傷させた。

なお、一連のドローン攻撃関して、ホワイト・ヘルメットは声明を出し、シリア軍、ロシア軍、「イランの民兵」による自爆型ドローンの攻撃が今年に入って13回も行われていると発表、これを非難した。

このうち6回が22日に行われ、子供2人を含む民間人7人が負傷したという。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を砲撃し、同機構所属のムアーウィヤ・ブン・アビー・サフヤーン旅団のメンバー1人を殺害した。

AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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バアス党中央指導部書記長を務めるアサド大統領は党の思想家、学術関係者らとの対話会合に出席(2024年2月22日)

バアス党中央指導部書記長を務めるアサド大統領は、党の思想家、学術関係者らと会談し、シリアの将来におけるバアス党の政治、国民、経済、社会といったレベルでの役割、党のイデオロギーと活動の間に存在する乖離、現在実施されている党選挙、バアス党員が党の体制内において臨む変革について対話を行った。



対話は、国民、党、そして思想やアイデンティティにかかわるテーマから始められ、変革に必要な包括的ヴィジョン、深淵な対話を通じたヴィジョンの構築、さらには統合的なヴィジョンの一環をなすことがなければ価値を持ち得ない措置とはどのようなものかなどが主に議論された。

出席者は、「現在実施されている党の選挙が抜本的改革、あるいは人材の一新を経なければ実施し得ないものなのか?」といった問いを提起、アサド大統領に選挙の成功を図る基準としては何があるか、どの段階でバアス党の選挙が政治・思想的に成功したと言うことができるのかを質問した。

これに対して、アサド大統領は以下のように答えた。

選挙においてもっとも重要なのが当選者の名前ではなく、より広範な参加をもたらし得るかにある。つまり、そうすることで、選挙結果は大多数の決意や希望を反映することになる。これが選挙の本質だ。
選挙に参加するという目的は達成された。より重要なのは、我々が選挙の経験を今度どのように反映させるかにある。
我々は、現状を鑑みても優れた選挙制度を確立できた。我々は選挙の参加を実現した。一方、選挙の経験は、一連の発展プロセスの一部に過ぎない。そこでの成功は多くの基準に関わっており、そのなかには、大多数の意見を表すような参加がどの程度後半に行われたのかといった点もある。今日党内で行われているこの対話も選挙プロセスの成功を示す基準の一つだ。

これに対して、一部の出席者からは、党内の構造が上意下達に限定されており、支持基盤や所属党員への対応という点で欠陥があるとの評価する者もいた。

アサド大統領はこうした評価に同意しつつ、党のすべてのレベルの間での対話を通じて、決定事項を共有し、それによって大多数を代表する全体の意見を作り出すべきだと提案、活力ある党は量ではなく質を追求し、党員増だけでなく、支持基盤の拡大にも関心を持つものだと指摘した。

また、党と政権の関係について議論が映ると、アサド大統領は以下の通り述べた。

党と行政府との関係は、党が与党として策定する政策や方針によって定めら、政府がこうした政策の実施に責任を負う。党の包括的ヴィジョンを作り出すことは、党の思想、活動の仕組み、組織構造を作り出すことでもあり、党が行政府そのものへの関与を回避し、政策を策定し、政策実施を監督する役割に集中することで、より良い結果がもたらされてきた。

対話では、アイデンティティを標的とした闘いのなかで、党がこれをどのように守るためにどのような役割を果たすのか、西側が自らのソフトパワーを通じて確立しようとしているリベラリズムや思想的覇権主義などシリア社会の課題にどう対処するのかなどが議論された。

SANA(2月22日付)が伝えた。



AFP, February 22, 2024、ANHA, February 22, 2024、‘Inab Baladi, February 22, 2024、Reuters, February 22, 2024、SANA, February 22, 2024、SOHR, February 22, 2024などをもとに作成。

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