アラブ系部族(シリア国民軍)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県マンビジュ市北に進攻(2023年9月6日)

アレッポ県では、アラビー・ジャディード(9月6日付)によると、シリア国民軍に所属するアラブ系部族が、シャーム解放機構の戦闘員とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のブーガーズ村一帯に侵攻し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の陣地などを襲撃、同村を制圧した。

アラブ系部族らはまた、ハムラー村、タッル・トゥーリーン村、ブワイヒジュ村一帯の丘陵地帯に進軍した。


ANHA(9月6日付)によると、マンビジュ軍事評議会はこの攻撃を撃退し、戦闘員数十人を殺害、シリア人権監視団によると、アラブ系部族8人を殺害、3人を捕捉、少なくとも13人を負傷させた。

これに関して、シリア民主軍に所属するクルド人戦線軍団は声明を出し、15人を殺害、30人あまりを負傷させたと発表した。

シリア人権監視団によると、シリア民主軍はまた、トルコ軍の自爆型無人航空機(ドローン)1機をハサン・アラブ村で撃墜した。

一方、ANHA(9月6日付)によると、トルコ軍はシャーム解放機構の「傭兵」とともにマンビジュ市西のタフナ村を砲撃、これにより子供3人と母親の合わせて4人が負傷した。

このほか、ANHA(9月6日付)によると、マンビジュ市中心部を通るジャラーブルス街道で車1台が爆破された。

これに関して、マンビジュ軍事評議会は声明を出し、車に仕掛けられていた爆弾の爆発で、同評議会に所属する司令官の1人ズーァーン・ウスマーン・バルカル氏が死亡したと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(9月6日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市東一帯と同市西のタルワーズィーヤ村を砲撃した。

AFP, September 6, 2023、ANHA, September 6, 2023、al-‘Arabi al-Jadid, September 6, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2023、‘Inab Baladi, September 6, 2023、Reuters, September 6, 2023、SANA, September 6, 2023、SOHR, September 6, 2023などをもとに作成。

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