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国内の暴力
ハサカ県では、クルドオンライン(5月10日付)が、住民からの情報として、「アッラー・アクバル」と書かれた旗を掲げる武装集団がトルコ国境に面したラアス・アイン市から20キロの地点にあるムッラー・ヌーリー村、サーリヒーヤ村を占拠し、ヒルバト・ディブス村に侵攻しようとしている、と報じた。
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ヒムス県では、AFP(5月10日付)によると、クサイル市奪還を準備する軍が、反体制武装集団が投降しない場合、同市を攻撃すると警告、同市住民に対して避難勧告を出した。
軍消息筋が明らかにした。
またヒムス市ワアル地区に、軍が砲撃を加え、反体制武装集団と交戦、市民3人が死亡した。
このほかハウラ地方なども軍の砲撃を受けた。
一方、SANA(5月10日付)によると、クサイル市からフサイニーヤ町に逃走中の反体制武装集団を軍が追撃・殺傷、その拠点・装備を破壊した。
またヒムス市バーブ・フード地区、クスール地区、カフルラーハー市、タッルドゥー市、タッルダハブ市、ハイダリーヤ村、ハミーディーヤ市、クサイル市周辺などで、軍が反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダルーシャー村、フサイニーヤ町、ムウダミーヤト・シャーム市、ズィヤービーヤ町、などで軍が反体制武装集団と交戦、軍が砲撃・空爆を行った。
またダマスカス国際空港街道沿いのザード・ハイイル・レストランの検問所を反体制武装集団が攻撃し、兵士4人を殺害した。
さらにスバイナ町では、車に仕掛けられた爆弾が爆発し、兵士1人が死亡、4人が負傷した。
一方、SANA(5月10日付)によると、フジャイラ村、ズィヤービーヤ町、フサイニーヤ町、バービッラー市、シャイフーニーヤ村、ザマルカー町西部、ダーライヤー市などで、軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線メンバーらを殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区で軍・人民諸委員会と反体制武装集団が交戦した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ナイラブ航空基地に近いジャブリーン村などを軍が空爆した。
アレッポ市ザフラー地区の空軍情報部周辺などで軍と反体制武装集団が交戦した。またシャイフ・サイード地区を軍が空爆した。
一方、SANA(5月10日付)によると、ムスリミーヤ村、ハーン・アサル村、マンナグ村、ヒーラーン村、バヤーヌーン町、ターティムーアース市、アイン・ダクナ村などで、軍が反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またアレッポ市では、マサーキン・ハナーヌー地区などで、軍が反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ダルクーシュ町、クーリーン市、アブー・ズフール航空基地周辺、サラーキブ市、カフルナブル市、マアッラト・ヌウマーン市などを軍が砲撃した。
一方、SANA(5月10日付)によると、アブー・ズフール航空基地周辺、トゥルア市、ハミーディーヤ市、ブワイダ市、カルン・ガザール市、ジャーヌーディーヤ町、タッル・ザハブ町、カトルーン市、タイイバート村、アルバイーン山、マアッラト・ヌウマーン市、マアッラトミスリーン市、ビンニシュ市、ナハリヤー市、マジュダリヤー村、ヒーシュ村などで、軍が反体制武装集団と交戦、タウヒード旅団メンバーなど複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がタブカ航空基地を迫撃砲で攻撃した。
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ハマー県では、SANA(5月10日付)によると、ザウル・アブー・ザイド村、ザウル・アースィー村で軍が反体制武装集団の掃討を完了、両村の治安を回復した。
またカスル・アブ・サムラ村で、軍が反体制武装集団と交戦、使徒末裔旅団メンバーなど複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、SANA(5月10日付)によると、ムライジュ村、上クーム村、下クーム村、カフリーヤ村、ガマーム村、バイト・ハリービーヤ村などで軍がシャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃・破壊、複数の戦闘員を殺傷した。
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ダルアー県では、SANA(5月10日付)によると、ジーザ町、タイバ町などで、軍が反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
シリア国内の動き(シリア政府の動き)
ロイター通信(5月10日付)は、政府系石油企業職員の話として、ダイル・ザウル県内の油田の一部が「部族の武装集団」によって占拠され、数千バーレルが毎日トルコに向けて密輸されている、と報じた。
ダイル・ザウル県で密輸業者に近い消息筋によると、石油はイドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所を経由してトルコに持ち込まれているという。
また在外の反体制活動家らは、EUによる石油禁輸措置緩和の決定を受けて、シリア国内の石油の密売に関与しようとしているが、「伝統に固執するシリア東部の部族の保守性」に阻まれており、石油利権獲得が部族との武装衝突を招きかねないと慎重な姿勢を示す者もいるという。
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変化解放人民戦線(カドリー・ジャミール代表)は声明を出し、ゴラン高原の解放のためのレジスタンス組織「変化改革人民戦線旅団」を結成すると発表し、志願兵の公募を始めた。
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バッシャール・ジャアファリー国連代表は安保理会合で、テロ集団に武器供与、資金提供、教練、潜入支援を行う国々をシリアでのテロの協力者だと非難、安保理に対して、テロとの戦いに関する国連決議を真摯に実施するよう求めた。
反体制勢力の動き
シリア革命反体制勢力国民連立(アフマド・ラマダーン)は5月12、13日に予定されていた総合委員会での新議長選挙を6月8日に延期すると発表した。
諸外国の動き
『ハヤート』(5月11日付)は、信頼できる複数の消息筋の話として、ロバート・フォード米大使がトルコ滞在中にバーブ・サラーマ国境通行所(アレッポ県)を経由して、シリア領内に密入国し、自由シリア軍アレッポ軍事評議会議長のアブドゥルジャッバール・アカイディー大佐らと会談した、と報じた。
会談では、移行期政府にアサド大統領およびその幹部が参加すべきでないとの米国の従来の姿勢に変化はないことを説明したという。
またフォード大使は、シリア革命反体制勢力国民連立の指導者多数と会談し、移行期政府にアサド大統領およびその幹部が参加すべきでないとの米国の従来の姿勢に変化がないとしつつ、「ジュネーブ2」への参加を求め、反体制勢力がアサド政権との対話に参加しない場合、「米国自身が損害を受ける」と述べたという。
その後、『ハヤート』(5月12日付)は、自由シリア軍アレッポ軍事評議会議長のアブドゥルジャッバール・アカイディー大佐が、シリア領内に潜入したロバート・フォード米大使との会談で、欧米諸国に対してシリアへの武器禁輸措置を緩和し、反体制勢力に高性能の武器を供与するよう求めた、と報じた。
これに対して、フォード米大使は、米政権、議会内で反体制勢力への武器供与は常に協議されていると答えたうえで、米国が紛争の政治的解決をめざしているとしつつ、「アサド政権が現地でパワー(軍事力)・バランスが明確に変化しなければ、この方向に向かわないことを米国は認識している」と述べたという。
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ジョー・バイデン米副大統領は『ローリング・ストーン』紙のインタビューで、「前政権がイラクで大量破壊兵器に言及することで行ったように、すべてを破壊したくはない」と述べ、化学兵器使用に関する嫌疑を通じてシリアへの過剰な干渉に踏み切ることに警鐘を鳴らした。
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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が英国のデヴィッド・キャメロン首相とソチで会談し、シリア危機などについて協議した。
会談後、プーチン大統領は、「早急な暴力停止、平和的正常化プロセス開始、主権国家としてのシリアの維持とその領土保全が両国共通の国益」だと述べた。
またキャメロン首相は、「シリア国民の利益に応えるため」、ロシア、米英が移行期政府樹立を支援するべきだと述べた。
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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、ジョン・ケリー米国務長官との最近の電話会談で、「シリアの移行期政府は国民の意思を代表し、シリアでの流血に手を染めた者が存在する余地はない」と伝えたと述べた。
またダウトオール外務大臣は、記者団に対して、シリア人約12人の血液サンプルを検査し、シリアでの化学兵器の使用の有無を調査していると述べたうえで、「結果は衛生当局によって発表されるだろう」と付言した。
AFP(5月10日付)が報じた。
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イランのモハンマド・ジャヴァード・ムハンマディーザーダ外務副大臣は、米露による「ジュネーブ2」構想に関して、「非常にうれしい」と述べ、アサド政権と反体制勢力の対話を支援する意思を示した。
AFP, May 10, 2013、al-Hayat, May 11, 2013, May 12, 2013、Kull-na Shuraka’, May 10, 2013、Kurdonline,
May 10, 2013、Naharnet, May 10, 2013、Reuters, May 10, 2013、SANA, May 10,
2013、UPI, May 10, 2013などをもとに作成。
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