シリア国内の暴力:ダルアー県内のヌスラ戦線支配地域で子供5人、女性7人を含む13人の遺体発見(2014年12月16日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市内のシャームの民のヌスラ戦線らが制圧する街区で、子供5人と女性7人を含む一家13人の遺体が発見された。

またシリア軍は第82旅団基地一帯でヌスラ戦線らジハード主義武装集団と交戦する一方、シャイフ・マスキーン市に対して砲撃を加えた。

さらにシリア軍は、ハーッラ市、アトマーン村、ヤードゥーダ村、サイダー町、ウンム・マヤーズィン町・ヌアイマ村間の街道、インヒルを「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(12月16日付)によると、サイダー町、ブスラー・シャーム市、ダルアー市各所、シャイフ・マスキーン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、ヤルムーク殉教者旅団、南部タウヒード旅団、ハウラーン・ムジャーヒディーン大隊などの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月16日付)によると、ハンダラート・キャンプ一帯、ブライジュ村一帯、アルド・マッラーフ地区、アレッポ市カースティールー地区などで、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、イラン人・アフガン人戦闘員が、「革命家」(シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などジハード主義武装集団)と交戦した。

またシリア人権監視団によると、フライターン市各所をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆した。

これに対して、ジハード主義武装集団は、ハーン・トゥーマーン村一帯を砲撃、またアレッポ市旧市街などでシリア軍と交戦した。

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ヒムス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月16日付)によると、シリア軍がヒムス市ワアル地区を10回にわたって空爆し、12人が死亡、数十人が負傷した。

一方、SANA(12月16日付)によると、ガントゥー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、ヒムス軍団、ファールーク大隊の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ばアブー・ズフール町およびその周辺の農村に対して8回、マアッラト・ヌウマーン市に対して1回、カフルナブル市に対して複数回にわたり空爆を行った。

これにより少なくとも女性1人が死亡した。

一方、SANA(12月16日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市とその南部および西部、サラーキブ市、ザーウィヤ山一帯、アブー・ズフール町一帯、タラブ村西部、カフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月16日付)によると、カフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 16, 2014、AP, December 16, 2014、ARA News, December 16, 2014、Champress, December 16, 2014、al-Durar al-Shamiya, December 16, 2014、al-Hayat, December 17, 2014、Kull-na Shuraka’, December 16, 2014、al-Mada Press, December 16, 2014、Naharnet, December 16, 2014、NNA, December 16, 2014、Reuters, December 16, 2014、SANA, December 16, 2014、UPI, December 16, 2014などをもとに作成。

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