英仏外相がシリアのアサド政権との協力を改めて拒否(2015年2月27日)

フィリップ・ハモンド英外務大臣とローラン・ファビウス仏外務大臣が、シリア政府を批判する文を『ハヤート』に共同寄稿、2月27日付で掲載された。

この寄稿文で、両外務大臣は以下の通り述べ、シリア政府の復権に警戒感を露わにした。

「バッシャール・アサドは自らが立て籠もっている宮殿から自国民に対して戦争をしかけるだけでは満足せず、世界での自身のイメージの改善を試みている。西側のメディアを通じて、アサドは過激派の残虐行為に乗じ、自国の混乱に立ち向かう我々のパートナーだと主張している。こうした主張になびいている者もいるようで、彼らはアサドの不正や独裁が過激派に対峙するのであれば、混乱よりましだ、と述べるようになっている」。

「しかし、アサド自身が実際には、不正、混乱、過激主義を育んでおり、フランスと英国は、断固としてこの三つに共同で立ち向かう」。

「アサドはもはや、自国の手綱を握ってはいない。シリア北部の領土を失い、そこでは、穏健な反体制派が勇敢に戦っている。東部では、アサドはダーイシュ(イスラーム国)に抵抗しているとは思えない。北西部では、親アル=カーイダ勢力が掌握し、国境はあらゆる場所で侵害されている」。

「我々(米英)の国家安全保障を維持するには、シリアのダーイシュを敗北させねばならず、我々は過激派と戦うために、シリアでパートナーが必要だ。これは、シリアの各当事者が合意する政治的に関係を正常化し、シリアにおいて挙国一致政府を樹立することを意味する。そのなかには、現体制の一部、シリア革命反体制勢力国民連立などの穏健派が含まれるだろう…。しかし明らかなのは、アサドはこうした政府の当事者とはなり得ないことだ」。

「こうして政治移行プロセスを進めるため…、我々はダーイシュが存在する根本原因に対処する必要があり、我々は政治的な努力を結集させている。これは簡単なことではなく、我々みなが自らの役割を果たさねばならない」。

al-Hayat, February 27, 201をもとに作成。

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