サウジ外相「アサドに正統性がないという点で米国と合意している」(2015年3月5日)

ジョン・ケリー米国務長官がサウジアラビアを訪問し、サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王、サウード・ファイサル外務大臣らと会談、イラン核開発問題、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談後のケリー米国務長官とサウード・ファイサル外務大臣の共同記者会見で、ケリー米国務長官は、シリア情勢に関して「我々は、中東地域、とりわけシリアにおけるイランの活動や内政干渉に目を背けない」と述べた。

一方、サウード・ファイサル外務大臣は「シリア問題に関して、我々は、バッシャール・アサドに正統性がなく、事態の解決がジュネーブ1合意に基づいて挙国一致内閣を発足しなければならないという点で、米国と合意している。我々は違法な戦闘員をシリアから追放したい。シリア人は一つの傘のもとに統合されるべきで、シーア派、スンナ派、キリスト教徒、そのほかの民族の違いはない。我々は彼らの国から外国の占領を放逐したい」と述べ、イランを暗に牽制した。

AFP, March 5, 2015、AP, March 5, 2015、ARA News, March 5, 2015、Champress, March 5, 2015、al-Hayat, March 6, 2015、Iraqi News, March 5, 2015、Kull-na Shuraka’, March 5, 2015、al-Mada Press, March 5, 2015、Naharnet, March 5, 2015、NNA, March 5, 2015、Reuters, March 5, 2015、SANA, March 5, 2015、UPI, March 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.