ヒムス県では、シリア人権監視団によると、スフナ市およびその周辺に、ダーイシュ(イスラーム国)が進軍し、マフハル検問所、シャニーヤ検問所などでシリア軍、国防隊と交戦、ダーイシュの進軍を食い止めるため、シリア軍が同地一帯に対して集中的に空爆を行い、双方に少なくとも50人の死者、100人の負傷者が出た。
これに関して、クッルナー・シュラカー(5月13日付)は、ダーイシュは戦闘の末にスフナ市の大部分を制圧、またシリア軍とともに戦闘に参加していたというヒズブッラー戦闘員の司令官(アブー・トゥラーブ)が負傷したと伝えた。
一方、マサール・プレス(5月13日付)は、ダーイシュが、シリア軍や有志連合の空爆を避けるために、ラッカ県から車輌20台以上からなる車列をヒムス県方面に移動させ、このことがスフナ市一帯での戦闘激化につながっていると伝えた。
また、シリア軍は、ジャズル・ガス採掘所地帯、シャーイル・ガス採掘所一帯でも、ダーイシュと交戦、同地に空爆を行った。
他方、SANA(5月13日付)によると、タドムル市北部のビイル・ハワーヤー・シャムス、ワーディー・スッカル、ダーヒク山、スフナ市周辺一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またタラール・バラーズィー・ヒムス県知事は、ダーイシュがスフナ市に潜入を試みたが、シリア軍がこれを撃退したと発表した。
**
スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ラジャム・ダウラ村およびその周辺をシリア軍が空爆した。
また、SANA(5月13日付)によると、北ウシャイヒブ村、南ウシャイフィブ村、ファディーイーン丘陵地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
アレッポ県では、SANA(5月13日付)によると、アレッポ市郊外の航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, May 13, 2015、AP, May 13, 2015、ARA News, May 13, 2015、Champress, May 13, 2015、al-Hayat, May 14, 2015、Iraqi News, May 13, 2015、Kull-na Shuraka’, May 13, 2015、al-Mada Press, May 13, 2015、Masar Press Agency, May 13, 2015、Naharnet, May 13, 2015、NNA, May 13, 2015、Reuters, May 13, 2015、SANA, May 13, 2015、UPI, May 13, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.