アル=カーイダ系組織が占拠するイドリブ市をシリア軍が激しく爆撃、子供6人、女性5人を含む約50人が死亡(2015年5月17日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイフスィム村、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、スフーフン区、アイン・ルーラーズ村、バサーミス村、バルシューン村、マルイヤーン村、アブー・ズフール航空基地一帯、カスタン村、ムシュミシャーン村などを「樽爆弾」などで空爆、子供6人、女性5人を含む約50人が死亡した。

これに対して、ARA News(5月17日付)によると、ファトフ軍作戦司令室は、マストゥーマ高地を制圧した。

一方、SANA(5月17日付)によると、ジスル・シュグール市国立病院一帯、ハッルーズ村、タイイバート村、イシュタブリク村、バシュラームーン村、下カスタン村、アイン・スーダ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市カルム・タッラーブ地区一帯、ナイラブ航空基地近郊のシリア軍拠点に対して砲撃を加えた。

またARA News(5月17日付)によると、シリア軍はアレッポ市サーフール地区を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(5月17日付)によると、ドゥワイル・ザイトゥーン村、ティヤーラ村、ハーン・アサル、ドゥライヒム油田で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市、ザバダーニー市をシリア軍が空爆・砲撃した。

一方、SANA(5月17日付)は、シリア軍とレバノン抵抗運動(ヒズブッラー戦闘員)がラアス・マアッラ町郊外無人地帯、ムーサー丘(カラムーン地方最高峰)を制圧し、カラムーン地方での戦闘は終息に向かっていると報じた。

また、SANAによると、バイト・ジン村で、シリア軍は反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が空爆する一方、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、アッバースィーイーン地区に迫撃砲弾1発が着弾した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、貨物トラックの運転手らから燃料を購入するために、ナスィーブ国境通行所のシリア・ヨルダン共同管理国境地区に押し寄せた住民数百人に対して、ヤルムーク軍戦闘員が発砲し、住民3人が負傷した。

また『ハヤート』(5月18日付)などによると、反体制武装集団がアトマーン村のシリア軍拠点、イズラア市近郊の第12旅団の拠点複数カ所を砲撃した。

これに対して、シリア軍はラジャート高地のブスターン村を空爆、またフィキーア村に「樽爆弾」を投下した。

一方、SANA(5月17日付)によると、ダルアー市カルク地区、バハール地区など、アトマーン村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月17日付)によると、ラスタン市などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ヒムス軍団、シャーム自由人イスラーム運動、ハーリド・ブン・ワリード旅団、ファールーク大隊の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 17, 2015、AP, May 17, 2015、ARA News, May 17, 2015、Champress, May 17, 2015、al-Hayat, May 18, 2015、Iraqi News, May 17, 2015、Kull-na Shuraka’, May 17, 2015、al-Mada Press, May 17, 2015、Naharnet, May 17, 2015、NNA, May 17, 2015、Reuters, May 17, 2015、SANA, May 17, 2015、UPI, May 17, 2015などをもとに作成。

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