ハサカ県では、『ハヤート』(6月8日付)、SANA(6月7日付)などによると、ハサカ市南部に侵攻していたダーイシュ(イスラーム国)をシリア軍、国防隊が撃退、アフダース刑務所、変電所、ワトワーティーヤ村、マシュタル村、殉教者墓地を奪還した。
シリア人権監視団によると、シリア軍は、アフダース刑務所、変電所一帯のダーイシュの拠点を砲撃するなどして攻勢をかけ、ダーイシュは深夜、同地からの撤退を余儀なくされたという。
なお、ハサカ市南部での数日にわたる戦闘で、シリア軍、国防隊、バアス大隊の兵士・戦闘員71人、ダーイシュ戦闘員48人が死亡したという。
一方、SANA(6月7日付)によると、シリア軍はまた、ハサカ市郊外のジスル・アブヤドなど一帯でもダーイシュと交戦したほか、マフルーム村、タッル・バールード村、マスーン村、ウンム・マドファア村、ムシュラーファ村、タッル・ファウワーズ村、クライア山などのダーイシュ拠点を空爆し、ダーイシュ戦闘員数十人を殲滅したという。
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SANA(6月7日付)は、ハサカ市中心部にある広場で、「タクフィール主義テロ」との戦うシリア軍への支持を表明するデモが行われ、多数の住民が参加したと伝え、その写真を掲載した。
ハサカ市南部でのシリア軍によるダーイシュ掃討に合わせて実施されたデモには、ムハンマド・ズアール・アリー・ハサカ県知事、バアス党ハサカ支部のハラフ・ムフシム書記長、ラフマ・モスクのイマームを務めるターリク・アティーヤ師らが参列し、演説を行った。
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有志連合の合同司令部は8日、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は9回におよび、ラッカ市近郊、ダイル・ザウル市近郊のダーイシュに対して攻撃が行われたという。
AFP, June 7, 2015、AP, June 7, 2015、ARA News, June 7, 2015、Champress, June 7, 2015、al-Hayat, June 8, 2015、Iraqi News, June 7, 2015、Kull-na Shuraka’, June 7, 2015、al-Mada Press, June 7, 2015、Naharnet, June 7, 2015、NNA, June 7, 2015、Reuters, June 7, 2015、SANA, June 7, 2015、UPI, June 7, 2015などをもとに作成。
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