ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍との戦闘の末にヒムス県のカルヤタイン市を制圧か(2015年8月5日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、カルヤタイン市一帯でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同地一帯を空爆した。

これに関して、ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州広報局はまた、シリア軍との戦闘の末に、カルヤタイン市を制圧したと発表した。

またヒムス州広報局は、タイフール航空基地のレーダー・サイトに対して、アブー・ムサンナー・ハマウィーを名乗る戦闘員が6トンの爆弾を積んだ車輌で自爆攻撃を行い、破壊した、と発表した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が包囲するクワイリス航空基地一帯で、シリア軍とダーイシュが交戦した。

一方、ARA News(8月5日付)によると、スィッリーン町南部一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦を続けた。

**

ハサカ県では、ARA News(8月5日付)によると、ハサカ市北東部のラジュマーン村一帯で未明に、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(8月6日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・ブラーク町の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊拠点を襲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク渓谷一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団が交戦し、ヌスラ戦線戦闘員1人が死亡した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、8月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して27回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は16回におよび、ハサカ市近郊(7回)、アレッポ市近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、アイン・アラブ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, August 5, 2015、AP, August 5, 2015、ARA News, August 5, 2015、Champress, August 5, 2015、al-Hayat, August 6, 2015、Iraqi News, August 5, 2015、Kull-na Shuraka’, August 5, 2015、August 6, 2015、al-Mada Press, August 5, 2015、Naharnet, August 5, 2015、NNA, August 5, 2015、Reuters, August 5, 2015、SANA, August 5, 2015、UPI, August 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.