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国内の暴力
イドリブ県では、シリア人権監視団によると、軍・治安部隊が「最後の検問所を放棄」し、反体制武装勢力がサラーキブ市およびその周辺を制圧した、という。
そのうえで、シリア人権監視団は、サラーキブ市の制圧により、ダマスカス県・アレッポ市、ラタキア市・アレッポ市の街道が分断された戦果を鼓舞した。
一方、SANA(11月2日付)によると、軍・治安部隊がマアッラト・ヌウマーン市周辺のマアッル・シャマーリーン村、ダイル・シャルキー村などで反体制武装勢力の追撃を継続し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。
またヤースィル・シューフィー県知事は、反体制武装勢力がハーリム市の砦を制圧したとの一部情報を否定した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハラスター市、ドゥーマー市、アルバイン市、ザマルカー町周辺が軍の空爆・砲撃を受けた。
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ダマスカス県では、SANA(11月2日付)によると、ザーヒラ・ジャディーダ公園近くの交差点で武装テロ集団が車に仕掛けた爆弾2発を続けて爆発させ、多数の市民を負傷させた。
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アレッポ県では、SANA(11月2日付)によると、軍・治安部隊がハーン・アサル村での反体制武装勢力の「浄化」を制圧した。
またカフルハムラ村、タッル・ナーイマ市、アフタリーン市・シャイフ・ナッジャール市間の街道、ジュッブ・ガブシャ村などで、反体制武装勢力の拠点などを攻撃し、多数の戦闘員を殺傷した。
アレッポ市でもカルム・フーミド地区、サーリヒーン地区、タナーニール公園、バーブ・ハディード、ライラムーン地区などで、軍・治安部隊が反体制武装勢力に対する特殊作戦を実施した。
一方、CNN(11月2日付)は、自由シリア軍の複数の戦闘員の話として、イランの無人戦闘機がアレッポ上空で目撃された、と報じた。
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ダルアー県では、SANA(11月2日付)によると、ハーッラ市、西ガーリヤ村で、軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、戦闘員を殲滅した。
またサイダー町で、反体制武装勢力が高校の校舎に放火した。
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ヒムス県では、SANA(11月2日付)によると、ヒムス市バーブ・トゥルクマーン地区、ハウラ地方などで軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦・追撃し、多数の戦闘員を殺傷した。
またアフマド・ムヌール・ムハンマド県知事は、反体制武装勢力がヒムス市旧市街などへのシリア赤新月社および赤十字国際委員会による人道支援を阻止している、と非難した。
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ダイル・ザウル県では、SANA(11月2日付)によると、ダイル・ザウル市各所で軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、殲滅した。
反体制勢力の動き
『ハヤート』(11月3日付)は、ロンドンの複数の反体制消息筋の話として、リヤード・サイフが1日に発表したシリア国民イニシアチブ委員会プログラムが、ロバート・フォード駐シリア米大使との3ヶ月におよぶ折衝の末に作成されたものだと報じた。
フォード大使は、シリア国民評議会が反体制勢力全体を代表できない現状とサラフィー主義者の戦闘員の影響力が増大する現状に不満を持っており、プログラムは、そうした不満を踏まえ、ワシントンDCで、シリアの友連絡グループを主導する各国外相らも参加した数度にわたる折衝を経て、作成された、という。
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アラビーヤ(11月2日付)、『ハヤート』(11月3日付)などは、ヨルダンの首都アンマンのホリデイ・イン・ホテルで、リヤード・ファリード・ヒジャーブ元首相ら反体制活動家15人が3日間にわたって会合を開き、カタールで11月8日に予定されている反体制勢力の大会に向けた準備・調整を行ったと報じた。
会合に参加したのは、ヒジャーブ元首相、亡命政府首班候補のリヤード・サイフ、アフマド・アースィー・ジャルバ(シリア国民評議会)、カマール・ルブワーニー、ミシェル・キールー(シリア民主フォーラム)、リーマー・フライハーン、スハイル・アタースィー、アカール・ルブワーニー、ワリード・ブンニー、アリー・サドルッディーン・バヤーヌーニー(シリア・ムスリム同胞団前最高監督者)など。
ルブワーニーによると、会合ではアサド政権打倒前の政治的対話を拒否すること、また亡命政府の本拠地をアンマンに置くことで合意した、という。
フライハーンは会合に関して、カタールでの大会の準備会合と位置づけたうえで、「私たちは自由シリア軍の新指導部を設置するとともに、新評議会とは別に暫定政府を発足するために活動することになるだろう」と述べた。
また会合に出席した複数の消息筋によると、反体制勢力各派の代表50人を新評議会の評議員に選出すること、そしてそのうちシリア国民評議会のメンバーを15人、クルド人の代表を4人とすることで合意した、という。
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シリア人権監視団は、「国際社会の公正を求めて」と銘打ったデモが発生した金曜日の暴力行為によって、23人が死亡した」と発表したが、死者はいずれも反体制武装勢力と軍・治安部隊の戦闘によるもので、デモとは無関係である。
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『ハヤート』(11月3日付)は、ハイサム・マーリフ弁護士((シリア革命評議会代表(暫定政府首班)らカイロで活動するシリアの反体制勢力が11月8日にカタールで予定されている反体制勢力大会への招待状を受け取ったと報じた。
招待状は、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長、カタールのハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣が署名している、という。
カタールでの反体制勢力の大会(11月8日)に関して、ハイサム・マーリフ弁護士((シリア革命評議会代表(暫定政府首班)は、シリア国民評議会に対話会合を開き、新執行部と新事務局を選出するよう呼びかけるとともに、「革命に何も提供していないだけでなく、革命を代表することもできない…。現執行部はすべてを独占しようとし、忠誠を買うために資金を浪費している」と非難した。
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シリア国民評議会渉外局のムハンマド・ヤースィーン・ナッジャール(シリアのための国民行動グループ)は、『ハヤート』(11月3日付)に対して、カタールのドーハで11月8日に開催予定の反体制勢力の大会に、23政治組織、420人が参加を予定しており、うち13組織がこうした会合に初参加だと述べ、「シリアの反体制勢力史上最大の会合」になると強調した。
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シリア国民評議会は、カタールでの反体制勢力の大会で、米国の後押しのもとに結成準備が進められている新評議会と亡命政府に関して、声明を出し、シリア国民評議会に代わるいかなる新たな枠組みが構築されることをも拒否するとの姿勢を示し、強く反発した。
声明において、シリア国民評議会は、「移行期間やすべての勢力を代弁する権威の設置に関する対話に真摯に対応する」としつつ、「シリア国民評議会を超越した会談や代替的枠組みの創出はシリア革命を傷つける試みだ」と断じた。
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シリア国民評議会のジョルジュ・サブラー報道官は、「国内で結成されたすべての政治勢力はシリア国民評議会によって代表されている。でなければ誰が、評議会に正統性を付与したのか?」とカタールでの反体制勢力大会をめぐる動きを批判した。
サブラー報道官は、「反体制勢力の統合の目的が自由シリア軍への武器供与やシリア国民の支援救済であるなら、それは正しい。しかし、バッシャール・アサドとの交渉をめざすのなら、統合は生じないし、シリア国民はそれを受け入れない」と付言した。
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アンマンでの反体制勢力指導者の会合に出席したシリア・ムスリム同胞団のアリー・サドルッディーン・バヤーヌーニー前最高監督者は声明を出し、会合で「シリアの反体制勢力を統合する政治指導部の設置に関して「原則」合意した」と述べた。
バヤーヌーニー前最高監督者はそのうえで「シリア国民評議会の存在を維持し、新設される政治的母体がその代わりになるべきではない」との姿勢を明示した。
クルド民族主義勢力の動き
クッルナー・シュラカー(11月1日付)は、アレッポ県アイン・アラブ市(コーバーニー市)で、シリア・クルド国民評議会が「内乱に反対…統合に賛成」と銘打ったデモを午後の礼拝後に呼びかけ、支持者が参加した、と報じた。
またこれに対抗し、西クルディスタン人民議会は「我々はあらゆる場所でレジスタンスを行う」と銘打ったデモを午後5時に呼びかけ、実施した。
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シリア・クルド青年調整連合は声明を出し、ハサカ県カーミシュリー市で民主統一党の要員が同連合メンバー2人を身柄拘束した、と発表した。
レバノンの動き
ミシェル・スライマーン大統領はシリアの反体制武装勢力によるアルサール地方の検問所襲撃を「いかなる理由によるものであれ、決して正当化され得ない」と厳しく非難した。
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『ナハール』(11月2日付)は、ヒズブッラーの戦闘員がシリアの反体制武装勢力との戦闘で戦死し、ナバティーヤ県ナバティーヤ市に埋葬されたと報じた。
戦死したのはハイダル・マフムード・ザインッディーン。
諸外国の動き
ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、カタールでの反体制勢力大会で新評議会と暫定政府の設置をめざす米国などの動きに関して、「シリアの反体制勢力のパトロンが、未来のシリアにおける指導部のリストを外から課そうとすることは、(6月のシリア作業グループ会合での)ジュネーブ合意に反している」と批判した。
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北朝鮮の金正恩第一書記は、平壌でのシリア・北朝鮮経済科学技術合同委員会出席のために派遣されたシリアの使節団と会談し、シリア政府が現下の危機において勝利することを全面的に信用している、と述べた。
SANA(11月2日付)が報じた。
AFP, November 2, 2012、Akhbar al-Sharq, November 2, 2012, November 3, 2012、Alarabia.net, November 11, 2012、CNN, November 2, 2012、al-Hayat, November 3, 2012, November 4, 2012、Kull-na Shuraka’, November 2, 2012、al-Kurdiya
News, November 2, 2012、al-Nahar, November 2, 2012、Naharnet, November 2, 2012、Reuters, November 2, 2012、SANA,
November 2, 2012などをもとに作成。
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