ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、28日に予定されているバラク・オバマ米大統領との会談に先立って、CBS(9月27日付)のインタビュー(http://www.cbsnews.com/news/preview-president-putin/)に応じた(全文はロシア大統領府(http://en.kremlin.ru/events/president/news/50380)に掲載)。
インタビューにおけるプーチン大統領の主な発言は以下の通り:
「シリアにおける我々の駐留は…今日、シリア政府への武器供与、教練、そしてシリア国民への人道支援というかたちを取っている…。我々は国連憲章に基づいて行動している…。我々はシリア政府の要請に基づき、軍事・技術支援を行っている」。
「シリアには正規軍は一つしかない。シリアのアサド大統領の軍だ…。アサド大統領の軍が実際に、テロ組織と戦っている…。米国が反体制武装勢力の一部に対して行った軍事教練に関する上院報告書では…、当初の目的は5,000~6,000人の戦闘員、その後1万2,000人を教練するはずだったが、きちんと教練を受けたのはたった60人で、4~5人しか実際に武器を持っておらず、それ以外の者は武器を放棄してダーイシュ(イスラーム国)に参加してしまったということが判明している。これが第1点だ。第2に、非合法組織への軍事支援は…国際法と国連憲章に反している。これに対して、我々は合法的な政府のみを支援している」。
「これと合わせて、我々は、地域諸国の協力を提案してきた。我々は調整のための枠組みを確立しようとしている。個人的には、このことを、トルコの大統領、ヨルダン国王、そしてサウジアラビアに伝えた。また米国にも伝えた」。
「私はシリア政府を支援している。そうせずに、合法的な権力主体を破壊するような行為を行えば、この地域の外の国…、例えば、リビアなどで起きているような状況を就くってしまうことになろう…。不運なことに、我々は同様の状況をイラクでも目の当たりにしている。実効的政府機関を強化し、そによってテロとの戦いを支える以外にシリアの危機の解決策はない。しかし同時に、彼ら(シリア政府)に、道理をわきまえた反体制派との積極的対話と改革実施を促す必要がある」。
「アサド政権を倒すためだけに反体制武装勢力、とりわけテロ組織を支援し、その後に何が待ち構えているのかを考えない者が正しいことをしていると思えるか?… あなた方はシリア軍が国民と戦っていると言うが、シリアの国土の60%を誰が支配しているのかを見るべきだ。市民からなる反体制派はどこにいるのか? 国土の60%はダーイシュ、シャームの民のヌスラ戦線などのテロ組織によって支配されている。これらの組織は米国をはじめとする国々、そして国連においてテロリストだと認定されている」。
「ロシアはシリア領内のいかなる作戦にも参加していない…。また我々は今のところ、そうする計画もない…。しかし、我々は、アサド大統領とシリア以外の国のパートナーたちとともに集中的に行動することを検討している」。
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国連総会出席のため、米ニューヨークを訪問中のロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ジョン・ケリー米国務長官と会談し、シリア情勢への対応について協議した。
RT(9月27日付)によると、ラブロフ外務大臣は会談後、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」をめぐるロシアと米国の姿勢が「充分な接近」を遂げているとしたうえで、「ケリー国務長官は、ダーイシュに対する同盟の結成を米国が何よりも目指していると明言した。これはロシアもめざしているものだ。こうした姿勢の接近のなかで、実質的な成果だけが実現していない」と述べた。
AFP, September 27, 2015、AP, September 27, 2015、ARA News, September 27, 2015、CBS, September 27, 2015、Champress, September 27, 2015、al-Hayat, September 28, 2015、Iraqi News, September 27, 2015、Kull-na Shuraka’, September 27, 2015、al-Mada Press, September 27, 2015、Naharnet, September 27, 2015、NNA, September 27, 2015、Reuters, September 27, 2015、RT, September 27, 2015、SANA, September 27, 2015、UPI, September 27, 2015などをもとに作成。
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