ジュネーブ3会議をめぐる各国の対応:ロシアはイスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動の排除を、トルコはロシア軍の空爆停止を主張(2016年1月29日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、29日に開幕したシリア政府と反体制派の和平交渉「ジュネーブ3会議」に関して、リヤド最高交渉委員会および同委員会が任命した交渉団にアル=カーイダ系のイスラーム過激派組織であるシャーム自由人イスラーム運動と非アル=カーイダ系のイスラーム過激派組織であるイスラーム軍が参加することを拒否すると改めて述べた。

この発言は、ゲンナージー・ガティロフ外務次官がスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表に対して示していた見解を繰り返したもの。

ザハロフ報道官は「テロリストがテーブルに着いたかたちで問題解決に向けた交渉を行うことは不可能だ」と述べた。

またザハラフ報道官は「バッシャール・アサド大統領の政策を完全に支持するなどと宣言したことはない。またアサド政権に反対するすべての反体制派をテロ組織とみなしているわけでもない…。我々は常にダマスカスが犯した過ちを指摘してきた」と付言した。

そのうえで、「シリアのすべての当事者は前提条件なしにジュネーブ3会議に出席すべきだ」と述べ、リヤド最高交渉委員会が任命した代表団に会議への参加を促した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はイスタンブールで記者団に対して、「穏健な反体制派」の和平交渉への参加は、ロシアが彼らに対する空爆を停止しなければ難しい、と述べた。

ロイター(1月29日付)が伝えた。

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イランのハサン・ロウハーニー大統領はフランス24、『ル・モンド』、フランス・クルチュール国営ラジオとのインタビューのなかで、シリア情勢に関して「政治的解決には時間がかかるだろう…。この交渉(ジュネーブ3会議)で迅速に成果がもたらされることを望んでいるが…、シリアも問題は非常に複雑だ…。解決策が政治的にもたらさねばならないと考えているが、数週間で結果を出すことは難しいだろう」と述べた。

AFP(1月29日付)が伝えた。


AFP, January 29, 2016、AP, January 29, 2016、ARA News, January 29, 2016、Champress, January 29, 2016、al-Hayat, January 30, 2016、Iraqi News, January 29, 2016、Kull-na Shuraka’, January 29, 2016、al-Mada Press, January 29, 2016、Naharnet, January 29, 2016、NNA, January 29, 2016、Reuters, January 29, 2016、SANA, January 29, 2016、UPI, January 29, 2016などをもとに作成。

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