西クルディスタン移行期民政局は、トルコが避難民問題に乗じてロシア軍の爆撃停止を求めることを阻止すべく、アレッポ県北部の避難民受け入れ準備を本格化(2016年2月6日)

『ハヤート』(2月7日付)は、アレッポ県北部のアフリーン市一帯を実効支配する西クルディスタン移行期民政局(アフリーン地区)は、シリア軍によるヌッブル市、ザフラー町の包囲解除と同地一帯での反体制武装集団との戦闘激化に伴う住民の避難に対応するために、避難民受け入れの準備を進めていると伝えた。

トルコ政府がトルコ国境地帯の避難民の人道状況悪化を利用して、ロシアに空爆停止の圧力をかけようとすることを回避するのが狙いだという。

これに関して、ARA News(2月6日付)は、5日に西クルディスタン移行期民政局がアレッポ市郊外で活動する反体制武装集団と、アアザーズ市方面からアフリーン市方面への回廊開放など、避難民の流出に関する問題にあらゆる措置を講じることで合意したと伝えた。

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国連の推計によると、ヌッブル市、ザフラー町一帯での戦闘激化を受け、住民1万5,000人から2万人がトルコ国境に面するバーブ・サラーマ国境通行所近くに避難しているという。

これに対して、トルコの複数の消息筋は、トルコ国境に殺到している避難民の数が4~5万人にのぼっていると伝える一方、キリス県知事は、シリア領内の国境地帯に設置された避難民キャンプにはすでに6万人が避難、その数は2日後には9万人に、1週間後には15万人に増大するだろうと述べているという。

AFP, February 6, 2016、AP, February 6, 2016、ARA News, February 6, 2016、Champress, February 6, 2016、al-Hayat, February 7, 2016、Iraqi News, February 6, 2016、Kull-na Shuraka’, February 6, 2016、al-Mada Press, February 6, 2016、Naharnet, February 6, 2016、NNA, February 6, 2016、Reuters, February 6, 2016、SANA, February 6, 2016、UPI, February 6, 2016などをもとに作成。

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