アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は、最高指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏の名で声明を出し、「シリア革命」5周年に祝意を表明した。
シリアでは、2011年3月15日にチュニジアでの政治変動に端を発する「アラブの春」が波及するかたちでダルアー市で抗議デモが発生し、「反体制派」はこの日を「シリア革命」記念日と位置づけている。
ヌスラ戦線の広報サイト「マナーラ・バイダー」が配信した声明において、「革命5周辺を迎える我らが民へのメッセ維持」と題されており、そのなかでジャウラーニー氏は「我々はシャームの民、イスラームのウンマに対して、祝福されし革命と祝福されしジハードが5年を迎えたことへの祝意を述べたい。そして驚愕に値するさまざまな犠牲と殉教を伴ったことを書き留めたい」と表明した。
そのうえで「シャームは今、勝利を継続し、栄光に向かうための新たな段階へと踏み出そうとしている。我々は皆…勝利に先立って、最後の忍耐を乗り越えていかねばならない。我々はシャームの民の一員だ。シャームは我々の一部だ。我々とシャーム、そしてその民を分かつのは、死のみだ。我々は改めて、アッラーのお許しのもと、息絶えるまで道を貫徹することを約束する」と強調、共闘を訴えた。
AFP, March 18, 2016、AP, March 18, 2016、ARA News, March 18, 2016、Champress, March 18, 2016、al-Hayat, March 19, 2016、Iraqi News, March 18, 2016、Kull-na Shuraka’, March 18, 2016、al-Mada Press, March 18, 2016、Naharnet, March 18, 2016、NNA, March 18, 2016、Reuters, March 18, 2016、SANA, March 18, 2016、UPI, March 18, 2016などをもとに作成。
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