アレッポ市内でシリア軍と反体制武装集団が砲撃を応酬し、双方の支配地域で住民合わせて15人が死亡(2016年4月17日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市西部のシリア政府支配地域(ハーリディーヤ地区、アアザミーヤ地区)を砲撃し、5人が死亡、20人が負傷した。

これに対して、シリア軍はサイフ・ダウラ地区を地対地ミサイルで攻撃するとともに、アレッポ市南部郊外のアイス村一帯を空爆した。

またアレッポ市西部のザフラー協会地区、サラーフッディーン地区では、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、アレッポ県では、SANA(4月17日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市サラーフッディーン地区、ハムダーニーヤ地区、サイフ・ダウラ地区、アクラミーヤ地区、シャイフ・マクスード地区、を砲撃し、住民10人が死亡、またワディーヒー村では、反体制武装集団による狙撃で住民1人が死亡した。

また、シリア軍は、県北部のスーラーン・アアザーズ町、ウワイジャ地区、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、アレッポ市シュカイイフ地区で反体制武装集団と交戦した。

他方、ARA News(4月17日付)によると、反体制武装集団によるシャイフ・マクスード地区への砲撃によって、聖マリア教会の一部が破壊された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカスタン村、フライカ村各所を空爆し、3人が死亡した。

ARA News(4月17日付)によると、シリア軍によるカスタン村空爆で女性3人が死亡したという。

一方、SANA(4月17日付)によると、反体制武装集団がカファルヤー町、フーア市をロケット弾で攻撃し、1人が死亡、4人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマンスーラ村および同村郊外の穀物サイロを砲撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がティールマアッラ村、タルビーサ市、ザアフラーナ村を「樽爆弾」で空爆、またハウラ地方、ウンム・シャルシューフ村一帯で反体制武装集団と交戦した。

一方、シリア中部および北部で活動する反体制武装集団8組織が共同声明を出し、「シャームの稲妻師団」として完全統合すると発表した。

共同声明を出したのは、戦争の獅子旅団、ヒムスの兵旅団、ムーサー・ブン・ヌサイル旅団、アンサール・シャリーア旅団、ダーラ・イッザ・ムジャーヒディーン旅団、アーディヤート旅団、サイフッラー・マスルール旅団、機械化ミサイル大隊。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、国連とシリア赤新月社の支援チームがアイン・タルマー村、カフルバトナー町、ジスリーン町に貨物車輌52台分の人道支援物資を搬入した。

一方、マルジュ・スルターン村一帯では、シリア軍がナシャービーヤ町、ハザルマー丘、バーラー村などで反体制武装集団と交戦した。

アレッポ県では、ARA News(4月17日付)によると、有志連合が県北部(カフルガーン村一帯)でダーイシュ(イスラーム国)と戦闘を続けるハワール・キリス作戦司令室を空爆で航空支援した。

AFP, April 17, 2016、AP, April 17, 2016、ARA News, April 17, 2016、Champress, April 17, 2016、al-Hayat, April 18, 2016、Iraqi News, April 17, 2016、Kull-na Shuraka’, April 17, 2016、al-Mada Press, April 17, 2016、Naharnet, April 17, 2016、NNA, April 17, 2016、Reuters, April 17, 2016、SANA, April 17, 2016、UPI, April 17, 2016などをもとに作成。

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