2014年2月13日のシリア情勢:ジュネーブ2会議関連

アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、スイスのジュネーブでロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官、米国のウェンディー・シャーマン政治担当国務次官と会談し、ジュネーブ2会議などシリア情勢への対応を協議した。

会談後の記者会見で、ブラーヒーミー共同特別代表は、移行期統治機関の問題に関して「来週は検討されないだろうし、おそらく今後数週間は検討されないだろう」と述べるとともに、米露両国がシリア政府、シリア革命反体制勢力国民連立の交渉における対立打開を支援することを約束したことを明らかにした。

『ハヤート』(2月13日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ氏は、AFP(2月13日付)に、ジュネーブ2会議の交渉が失敗した場合、国連安保理に問題解決を付託するべきだと述べた。

バフラ氏は「会議には、ロシアと米国という二カ国の主催者がおり、国連・アラブ連盟共同特別代表を通じて、国連が交渉を運営している。それゆえ、会議が前向きな解決策、ないしは前向きな進展を見せなければ、ブラーヒーミー氏には、安保理と主催国2カ国に報告を行う責任がある」と述べた。

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ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立が移行期統治機関の設置についての審議を主張していることに関して、AFP(2月13日付)に「こうして受け入れられない方法で、彼らの頭のなか、そして彼らの背後にいる者のためにしか説明がつかないようなことを固執するのはまったく不当だ」と述べた。

そのうえで「彼らはずっと待っていればよい。我々は…(ブラーヒーミー共同特別代表が示した)ペーパー(議案)を尊重するだけだからだ…。もし彼らがジュネーブ2会議に真剣に取り組みたいのなら…、ペーパーが定めている優先順位を完全に守るべきだ」と付言した。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、「テロはシリアの人道危機に劣らず深刻な問題だ…。アサド大統領が権力の座にとどまる限り、テロを停止することが不可能だと西側諸国が主張することを大いに懸念している」と述べた。

『ハヤート』(2月13日付)が伝えた。

AFP, February 13, 2014、AP, February 13, 2014、Champress, February 13, 2014、al-Hayat, February 13, 2014, February 14, 2014、Iraqinews.com, February 13, 2014、Kull-na Shuraka’, February 13, 2014、Naharnet, February 13, 2014、NNA, February 13, 2014、Reuters, February 13, 2014、Rihab News, February 13, 2014、SANA, February 13, 2014、UPI, February 13, 2014などをもとに作成。

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