シリア軍はザーラ村(ハマー県)奪還に向けてヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなる武装集団と交戦(2016年5月16日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、ヒムス軍団、アジュナード・ヒムス、アフル・スンナ大隊からなる武装集団によって制圧されたザーラ村の奪還に向けて攻勢をかけ、同地一帯を空爆、武装集団と激しく交戦した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(5月16日付)などは、戦闘でシリア軍兵士30人以上が死亡し、奪還作戦は失敗したと伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアレッポ市各所および同市北部のハンダラート・キャンプ一帯、キンディー大学病院一帯、カースティールー街道一帯を空爆した。

一方、SANA(5月16日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がアレッポ市スライマーニーヤ地区、ハムダーニーヤ地区、シャイフ・マクスード地区、アフリーン市を無差別砲撃し、子供1人が死亡、16人が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヒムス市ワアル地区を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・アサーフィール市を砲撃、また東グータ地方南部一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線に属すフスタート軍などからなるジハード主義武装集団が、シリア政府と捕虜交換を行い、シリア治安当局は逮捕者2人を釈放した。

フスタート軍側も、ヌスラ戦線の拘置所から複数名を釈放したという。

捕虜交換は、ダマスカス県カーブーン区郊外で行われた。

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ラタキア県では、クッルナー・シュラカー(5月17日付)によると、ラタキア市とジャブラ市の間に位置するスヌーバル村で大きな爆発が発生した。

爆発の原因については不明だが、反体制武装集団の砲撃によるものとの情報などが錯綜している。

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ダルアー県では、SANA(5月16日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区南東部、避難民キャンプ一帯でシャームの民のヌスラ戦線、南部タウヒード旅団などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, May 16, 2016、AP, May 16, 2016、ARA News, May 16, 2016、Champress, May 16, 2016、al-Hayat, May 17, 2016、Iraqi News, May 16, 2016、Kull-na Shuraka’, May 16, 2016、May 17, 2016、al-Mada Press, May 16, 2016、Naharnet, May 16, 2016、NNA, May 16, 2016、Reuters, May 16, 2016、SANA, May 16, 2016、UPI, May 16, 2016などをもとに作成。

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