米国務省は、ヤルムーク殉教者旅団を大統領命令第13224号が定める「特別指定国際テロリスト」(Specially Designated Global Terrorists、SDGT)に指定したと発表した。
同発表によると、ヤルムーク殉教者旅団は2012年8月にダルアーで結成され、シリア南部、とりわけ対イスラエル、対ヨルダン国境で活動、2013年3月にはUNDOFのフィリピン人隊員21人を拉致、2014年を通じてアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線と密接な協力関係を築き、2014年半ば以降は、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓い、活動を継続していた。
なお、米国務省は、2004年12月17日にイラク・アル=カーイダを外国テロ組織(Foreign Terrorist Organization、FTO)に指定、2012年12月11日にヌスラ戦線を、また2014年5月14日に(イラク・シャーム・)イスラーム国をイラク・アル=カーイダの別名(Alias)として認定している。
国務省はまた、2014年9月24日にムハージリーン・ワ・アンサール軍、シャーム・イスラーム運動、そしてジュヌード・シャームの指導者でチェチェン人のムラド・マルゴシュヴィリを特別指定国際テロリストに追加している。
AFP, June 9, 2016、AP, June 9, 2016、ARA News, June 9, 2016、Champress, June 9, 2016、al-Hayat, June 10, 2016、Iraqi News, June 9, 2016、Kull-na Shuraka’, June 9, 2016、al-Mada Press, June 9, 2016、Naharnet, June 9, 2016、NNA, June 9, 2016、Reuters, June 9, 2016、SANA, June 9, 2016、UPI, June 9, 2016などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.