イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月15日付)によると、シリア軍戦闘機がカフルタハーリーム村にある「ホワイト・ヘルメット」の拠点を空爆し、子供1人が死亡した。
一方、ARA News(6月15日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線の幹部で「アブー・アリー・ムハージリーン」を名乗るチュニジア人が、ファトフ軍治安委員会の会合で訪問していたイドリブ市内で、自身の車に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ死亡した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市南部郊外のハルサ村入口一帯で、シリア軍、シリア人・外国人民兵がファトフ軍と交戦した。
シリア軍は同地一帯を激しく空爆・砲撃したが、ファトフ軍側はハルサ村の東部、ズィーターン村を制圧した(しかし、ARA News(6月15日付)によると、シリア軍がファトフ軍との戦闘の末、ズィーターン村を奪還した)
戦闘では双方合わせて70人以上が死亡したという。
一方、アレッポ市北部のカースティールー街道一帯、アレッポ市東部一帯では、シリア軍による夜間空爆が続いた。
他方、SANA(6月15日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市マイダーン地区、フルカーン地区を砲撃し、2人が死亡、10人が負傷した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カルアト・マディーク町でナスル軍のメンバーが買い物をしていた店で爆弾が爆弾が爆発し、1人が死亡、3人が負傷した。
カフルズィーター市郊外の街道でイッザ軍の司令官が乗った車が爆弾の爆発に巻き込まれた。
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ダマスカス郊外県では、SNN(6月15日付)によると、ラフマーン軍団とシャームの民のヌスラ戦線が東グータ地方のシリア軍拠点複数カ所を奇襲した。
反体制武装集団はまた、ムライハ市一帯に進軍し、同市郊外の農場地帯を制圧した。
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クナイトラ県では、SANA(6月15日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線がバアス市を砲撃し、1人が負傷した。
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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、6月14日に5件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。
停戦違反はダマスカス県郊外県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。
米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は673件。
AFP, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、SNN, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。
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