『ハヤート』(6月18日付)などは、米国防総省高官が16日、ロシア軍戦闘機がヒムス県東部とイラクの国境地帯のタンフ国境通行所近郊で、米国をはじめとする欧米諸国が教練・武器兵站支援を行っている「反体制派」に対して複数回にわたって空爆を実施し、犠牲者が出たことを明らかにしたと伝えた。
この高官は、ロシア軍が標的とした「反体制派」の組織名、「犠牲者」(死傷者)の数については言及しなかった。
これに関して、ロシア大統領府報道官は、シリア国内で「穏健な反体制派」とイスラーム過激派がしばしば共闘しているなかで、両者を区別することは難しいと述べた。
また、シリア人権監視団によると、16日、所属不明の戦闘機がタンフ国境通行所近くの「新シリア軍」の基地を2度にわたって空爆したという。
空爆が実施された時、「新シリア軍」の基地内では、「新シリア軍」の戦闘員と、有志連合の支援を受けるイラク人部族民兵が会合を開いており、シリア人1人とイラク人1人が死亡、4人が負傷したという。
AFP, June 17, 2016、AP, June 17, 2016、ARA News, June 17, 2016、Champress, June 17, 2016、al-Hayat, June 18, 2016、Iraqi News, June 17, 2016、Kull-na Shuraka’, June 17, 2016、al-Mada Press, June 17, 2016、Naharnet, June 17, 2016、NNA, June 17, 2016、Reuters, June 17, 2016、SANA, June 17, 2016、UPI, June 17, 2016などをもとに作成。
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