トルコの支援を受けるクルド人民兵組織が、司令官やメンバーを拘束され、クルド人指導者の名を冠した部隊名の変更を強いられる(2018年7月18日)

ANHA(7月18日付)は、トルコの実質占領下のアレッポ県北西部のアフリーン郡で活動するスルターン・ムラード師団傘下のミシュアル・タンムー旅団のアブー・マリヤム・ハサカーウィー司令官が2ヶ月以上前に失踪し、消息が不明になっている、と伝えた。

ミシュアル・タンムー旅団は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)が放逐されたアフリーン郡で、住民(クルド人)に部隊への参加を強要するなどしていた。

だが、スルターン・ムラード師団の憲兵隊は、ミシュアル・タンムー旅団に参加した若者らを司令官とともに逮捕、部隊名をミシュアル・タンムー旅団から第213旅団に変更した。

ミシュアル・タンムーは、クルド民族主義組織の一つシリア・クルド・ムスタクバル潮流の前指導者の氏名。

タンムー氏は2011年にハサカ県カーミシュリー市で暗殺されている。

ANHA, July 18, 2018

AFP, July 18, 2018、ANHA, July 18, 2018、AP, July 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 18, 2018、al-Hayat, July 19, 2018、Reuters, July 18, 2018、SANA, July 18, 2018、UPI, July 18, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.