ダルアー県ナワー市で活動する武装集団がシリア軍の爆撃・砲撃を受け、停戦に応じる(2018年7月18日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャービヤ丘、ナワー市などシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配地域を激しく爆撃・砲撃、少なくとも12人が死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月18日付)によると、60人以上が死亡したという。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月18日付)が複数の地元消息筋の話として伝えたところによると、この攻撃を受け、ナワー市で活動を続けてきた反体制武装集団が、ロシア軍当事者和解調整センターの仲介によるシリア政府との停戦に応じた。

停戦合意は、①ウンム・ハウラーン丘、ハッシュ丘を引き渡したうえで、ナワー市一帯の丘陵地帯などにある軍事拠点の親政権民兵への引き渡し、②ナワー市へのシリア軍の進駐、③ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍が活動するヤルムーク川河畔地域に向かうシリア軍部隊の通行許可、④ハーリド・ブン・ワリード軍殲滅まで反体制武装集団による重火器の一部の保持、⑤投降希望者の免罪、を骨子とするという。

また、SANA(7月18日付)によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区で活動を続けてきた反体制武装集団が、シリア政府との停戦合意に従い、重火器を引き渡した。

SANA, July 18, 2018

AFP, July 18, 2018、ANHA, July 18, 2018、AP, July 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 18, 2018、al-Hayat, July 19, 2018、Reuters, July 18, 2018、SANA, July 18, 2018、UPI, July 18, 2018などをもとに作成。

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