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アサド政権の動き
イラクのファーリフ・ファイヤード国家安全保障担当首相顧問らイラクの使節団がシリアのダマスカスを訪問し、アサド大統領と会談した。
『ハヤート』(12月17日付)によると、同使節団は、ヌーリー・マーリキー首相によるシリア情勢打開のためのイニシアチブを携えてアサド大統領と会談した。
またシリアに次いで、エジプトのカイロを訪問し、アラブ連盟首脳と会談し、シリアの反体制勢力にイラクのイニシアチブを提示する予定。
マーリキー内閣筋によると、使節団は国民同盟ブロックのメンバーからなっているという。
これに対してクルディスタン民主党のアブドゥッサラーム・ブルワーリー氏は、「シリアの反体制勢力は、対話ではなく、体制打倒を支持する人たちに耳を傾けたいと考えている」と述べ、マーリキー首相のイニシアチブに消極的な姿勢を示した。
またイラーキーヤ・ブロックのハイダル・ムッラー氏は、マーリキー首相のイニシアチブが政府のコンセンサスに基づいていないと述べ、疑義を呈した。
反体制勢力の動き
シリア国家建設潮流は声明を出し、ロシアの国連安保理決議案に関して、弾圧停止を求めるBRIC諸国の忠告をアサド政権が無視した結果であると評価した。
反体制(武装)運動
ダルアー県では、シリア人権監視団によると、カフルシャムス町に治安部隊が突入し、民間人6人を殺害した。
一方、SANA(12月17日付)によると、マアルバ町を武装テロ集団が襲撃し、市民1人を殺害した。
また治安部隊が県北西部で武装テロ集団と交戦し、指名手配者10人を殺害、数十人を逮捕、大量の武器を押収した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、クサイル市で民間人4人が殺害された。
また隣接する村でも1人が殺害された。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフルサジュナ村で治安部隊が発砲し、子供2人を含む3人が殺害された。
またシリア人権監視団によると、150台以上の軍の装甲車輌がアブディーター村に侵入し、市民1人、離反兵1人を殺害した。
市内では離反兵が軍・治安部隊と激しく交戦し、軍・治安部隊の戦車・兵員輸送車輌4輌を破壊したという。
一方、SANA(12月17日付)によると、マストゥーマ村で武装テロ集団がしかけた爆弾が爆発し、治安維持部隊の士官1人が死亡した。
アラブ連盟の動き
カタールのドーハでアラブ連盟閣僚委員会が開かれ、アラブ監視団のシリアへの派遣に関する議定書問題について審議した。
会合後、議長のハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣が記者会見を開き、シリア情勢をめぐるアラブ・イニシアチブや連盟の決議を国連に提出することを連盟に要請するための決議案を、12月21日にカイロで開催予定のアラブ連盟外相緊急会合に提出することが合意されたと発表した。
そのうえで「安保理における他国の決議に代えてこれを採用することをめざす」と述べ、ロシアが提出した決議案に対抗させることを暗示した。
諸外国の動き
レバノンの北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方で、シリア領内のヒート村からレバノン領内のクナイスィー村に向かって越境しようとしたレバノン人が敷設されていた地雷に触れ、爆死した。
またベカーア県バアルベック郡アルサール地方でシリア軍がレバノン人青年に発砲・殺害した。
AFP, December 17, 2011、Akhbar al-Sharq, December 17, 2011、al-Hayat, December 18, 2011、Kull-na Shuraka’, December 17, 2011、Nahar.net, December 17, 2011、Reuters, December 17, 2011、SANA, December 17, 2011などをもとに作成。
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