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反体制デモ
ダルアー県、ヒムス県、イドリブ県、ダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県などで金曜礼拝後に反体制デモが発生した。
反体制勢力によると、ゼネストと並行して敢行された反体制デモは過去数週間のなかでは最大規模だという。
『ハヤート』(12月17日付)によると、ジャーナリストのシリア入国が規制されているため、デモ参加者の実数を知ることはできないが、「過去数週間で最大」だという点は確かだと報じた。
しかし、ゼネストに関して言うと、休日にあたる金曜日に就労するシリア人はそもそもほとんどいない。
なおこの動きに関して、フェイスブック上の反体制ページは「アラブ連盟が我々を見殺しにしている金曜日」と銘打った。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ハーリディーヤ地区、ダイル・バアルバ地区、ジャウラト・シヤーフ地区、インシャーアート地区、バーブ・アムル地区など各所で合わせて20,000人以上がヒムス市で金曜礼拝後に反体制デモに参加した。
これに対して治安部隊が発砲し、複数が死亡した。
地元調整諸委員会によると、ヒムス市では9人が殺害された。
複数の活動家によると、クサイル市への治安部隊の砲撃で1人が死亡した。
シリア人権監視団によると、フルクルス町、タッルカラフ市、タルビーサ市、カルティーン市、フーラ地方、タッルドゥー市でもデモが発生した。
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ダイル・ザウル県では、複数の活動家・目撃者によると、ダイル・ザウル市での金曜礼拝後のデモに対して治安部隊が発砲し、複数が死亡した。
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ダマスカス郊外県では、各都市で数万人が街頭で抗議行動を行ったという。地元調整諸委員会によると、これにより2人が殺害された。
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ハマー県では、地元調整諸委員会によると、3人が殺害された。
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ダルアー県では、地元調整諸委員会によると、3人が殺害された。
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ハサカ県では、シリア革命総合委員会によると、カーミシュリー市にシャッビーハが侵入し、活動家らを逮捕した。
親体制デモ
一方、SANA(12月16日付)によると、ダマスカス県サブウ・バフラート広場、ヒジャーズ駅前、アレッポ県アレッポ市のサアドゥッラー・ジャービリー広場(サアドゥッラー・ジャービリー地区)、タルトゥース県タルトゥース市、ドゥライキーシュ市、バーニヤース市、ハサカ県マーリキーヤ市、スワイダー県マフアラ市、ヒムス県ヒムス市アクラマ地区、ヒルバト・ティーン・ヌール町などで、国民統合と自決を確認し、アサド政権の改革支持と外国の干渉拒否を訴える大規模集会が開催された。
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またSANA(12月16日付)によると、「複数地区で武装テロ集団が治安維持部隊を襲撃したにもかかわらず、数名が死傷したに過ぎなかった」。
事実、先月半ば以来、金曜日ごとに軍・治安部隊を襲撃・要撃してきた離反兵は、目立った「戦果」を発表していない。
反体制勢力の動き
チュニジアでシリア国民評議会の大会が開催された。
開会の辞でブルハーン・ガルユーン事務局長は、「アサド政権は終わった。いかなる代償を払っても、シリアは民主的になるだろう。また国民は自由になるだろう」と述べ、体制転換への意思を強調した。
一方、反体制勢力の活動に関しては「さらなる力を得るため、反体制勢力を統一せねばならない。この大会を通じて、より大きな組織、より明確な方向性、そしてより大きなエネルギーを得ねばならない」と述べた。
大会には、シリア国民評議会メンバー約200人のほかに、各国大使、チュニジア国会議員、各国人権団体らも出席した。
またチュニジアのムンスィフ・マルズーキー大統領が会場を訪問し、ガルユーン事務局長と会談した。
大会は3日間の予定。
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『ラアユ』(12月16日付)は、12月初めのスイスでの会談で、シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長がヒラリー・クリントン米国務長官に対して15ページからなる英語の報告書を渡し、そのなかで民間人保護を名目に、イドリブ県ジスル・シュグール地方から地中海岸地域を「安全地帯」に設置し、そこを反体制勢力の政治・軍事活動の基地とすることを提案したと報じた。
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『クッルナー・シュラカー』(12月22日付)および『サウト・クルード』(12月19日付)は、ハサカ県(ダルバースィーヤ市で「西クルディスタン人民議会」が12月16日に初めて召集され、選出議員359人中335人が出席し、現下のシリア情勢について審議するとともに、暫定政府(ディーワーン)を選出した、と報じた。
会合では、体制の抜本的変革に向けた平和的、民主的な民衆運動への支持、外国の干渉拒否、暴力と宗派主義の拒否、クルド民族主義政治運動の統合、シリアの反体制勢力糾合に向けた努力の継続、クルド人の地方議会設立などが確認された。
同会合には元PKK戦闘員多数が傍聴していたという。
西クルディスタン人民議会は、PKKに近いクルド民族主義者たちによって構成され、アサド政権はその活動を黙認している。
http://sawtalkurd.blogspot.com/2011/12/blog-post_5844.html
対シリア制裁に向けたアラブ連盟の動き
シリア情勢を審議するためにカイロで17日に開催が予定されていたアラブ連盟外相会議が無期延期となり、代えてドーハで閣僚委員会会合を開催することが決まった。
『ハヤート』(12月17日付)によると、外相会議延期は、シリア政府がナビール・アラビー事務総長に返信したアラブ監視団派遣にかかる議定書受諾に対する回答を再審議するため。この再審議により、複数の消息筋は、シリア側による議定書署名の場所、時期が確定する、という。
一方、複数のアラブ外交筋によると、再審議は、ロシアが国連安保理に提出したシリア問題に関する決議案への対応を協議するためだという。
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諸外国の動き
フランス外務省報道官は、「シリア情勢の混乱に対して安保理決議を採択する必要があることを認めたロシアの決定は大きな進展」としつつ、「安保理は人道に対するこの罪を非難せねばならない」との意思を示した。
フランスの国連代表は、ロシアの決議案に関して、「偉大な出来事」と評価しつつも、「陰謀だ。なぜならロシアは一歩一歩前進しているように見せようとしているが、決議案はバランスを欠いており、中身がない」と批判、「多くの修正を必要とする」と述べた。
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ヒラリー・クリントン米国務長官は、「この問題は安保理内で検討する必要がある」と評価しつつ、「支持できない要素を含む」と述べ、ロシアの決議案が体制による弾圧と国民の抵抗を同列に扱っていることに異議を唱えた。
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ロシア外務省報道官は、西側諸国による安保理決議案の評価を受けて、「この決議は客観的でバランスがとれており、アラブ連盟の提案に従って対話を行う必要があることを政府と反体制勢力双方に明確に示している」と述べ、決議案の肝である政府、反体制勢力双方の暴力への批判的姿勢を改める意思がないことを改めて示した。
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トルコ通商省は声明を出し、トルコがシリアを回避してアラブ諸国への輸出品の搬出することで、シリアは年間100,000,000ドル損失するだろうと述べた。
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UNHCRは、シリアからの避難民の数が4,510人に達したと発表した。
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イスラーム諸国会議(OIC)のエクメレッディン・イフサン・オグル事務局長は『ハヤート』(12月17日付)に対して、シリアへの軍事介入には反対の意思を示しつつ、国連安保理で事態打開のための審議がなされるべきとの立場を示した。
AFP, December 16, 2011、Akhbar al-Sharq, December 16, 2011、al-Hayat, December 17, 2011、Kull-na Shuraka’, December 16, 2011, December 22, 2011、Naharnet.com,
December 16, 2011、al-Ra’y, December 16, 2011、Reuters, December 16, 2011、SANA, December 16, 2011、Sawt al-Kurud, December 19, 2011、Sham News Network, December 16, 2011などをもとに作成。
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