シャーム解放機構はシリア政府支配地とを結ぶ通商路の設置を決定したが、住民の反発を受け撤回(2020年4月18日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから44日目となる4月18日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構がシリア政府支配下のサラーキブ市とを結ぶ通商用の通行所を設置することを決定し、準備していたが、住民の反発を受け、決定を撤回した。

通行所の設置が予定されていたサラーキブ市・サルミーン市間の街道では、住民やメディア活動家らが、決定に反対する抗議行動を行うために集結していたが、シャーム解放機構はこれを強制排除していた。

一方、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のアルナバ村、カンスフラ村、バーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

他方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ貨物車輌など30輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市と西ムライハ村を結ぶ街道で、シリア軍第52旅団の車輌が襲撃され、乗っていた士官(大佐)1人を含む3人が死亡した。

AFP, April 18, 2020、ANHA, April 18, 2020、AP, April 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 18, 2020、Reuters, April 18, 2020、SANA, April 18, 2020、SOHR, April 18, 2020、UPI, April 18, 2020などをもとに作成。

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