シリア民主軍がダイル・ザウル県シュハイル村の住民による農業用水の利用を禁じる(2021年2月23日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュハイル村の住民による農業用水の利用を禁止した。

農業用水の利用が禁止されたのは、米軍が違法に基地を設置しているウマル油田に至る街道沿いに位置するマジド地区の小麦栽培地。

シュハイル村の使節団がシリア民主軍に利用再開を求めたが、シリア民主軍側はこれを拒否しっという。

なお、ダイル・ザウル県では、飲料水も不足しているという。

一方、ANHA(2月23日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュハイル村で、住民1人がオートバイに乗った2人組に銃で撃たれて死亡した。

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ハサカ県では、SANA(2月23日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市でシリア民主軍が教員13人を拘束、連行した。

一方、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約45輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、シリア北東部の各所に設置されている基地に向かった。

AFP, February 23, 2021、ANHA, February 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2021、Reuters, February 23, 2021、SANA, February 23, 2021、SOHR, February 23, 2021などをもとに作成。

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