ダルアー県では、SANA(9月4日付)によると、シリア政府側の関係当局が、武装解除を拒否しダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続ける元反体制武装集団メンバーとその家族をシリア北部に移送するための大型バスを手配し、する一方、ダルアー市旧税関地区に設置していた検問所を撤去し、移送の準備を完了した。
シリア人権監視団によると、手配された大型バスは22台。
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これと並行して、シリア人権監視団によると、シリア政府の治安委員会と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会と地元の名士らがロシアの仲介のもとに会合を開いた。
会合後、ロシアの使節団は、武装解除拒否者の停戦合意受諾の回答を引き出すため、中央委員会側に新たな時間的猶予を与えた。
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一方、シリア軍第4師団は、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーのリーダーの1人ムアイイド・ハルフーシュ氏(アブー・タアジャ)の妻と5人の子供、弟夫婦を拘束したほか、会合に向かっていた中央委員会と地元名士をダルアー市バハール地区で銃撃したという。
AFP, September 4, 2021、ANHA, September 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2021、Reuters, September 4, 2021、SANA, September 4, 2021、SOHR, September 4, 2021などをもとに作成。
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