ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるラタキア県クルド山地方、イドリブ県ザーウィヤ山地方を爆撃(2021年9月9日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のフドル丘一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ裏を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、マスカナ市近郊の街道で、国防隊司令官が乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、司令官1人が死亡、1人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県10件、ラタキア県8件、アレッポ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

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