トルコ軍がイドリブ県、アレッポ県のシリア政府支配地とシャーム解放機構が主導する反体制派の支配地の境界地帯に部隊を集結(2021年9月30日)

シリア人権監視団は、複数の独自筋から情報だとして、トルコ軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県中北部とアレッポ県西部に駐留・展開している全部隊に対して、戦闘態勢に入るよう命令し、同地に進駐以降初めて、シリア政府支配地との境界地帯に対戦車兵器、迫撃砲を全面配備したと発表した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

独自情報筋によると、トルコ軍はイドリブ県ザーウィヤ山地方東部のマアッラト・ヌウマーン市方面一帯、イドリブ市からサラーキブ市にいたる一帯、アレッポ県西部のミーズナーズ村、カフル・ハラブ村からハザーヌー町、バーブ・ハワー国境通行所に至る街道一帯に兵力を集中させているという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ県西部に展開するシリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタッルアーダ村に向けて発砲し、戦闘員1人を射殺した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村の丘陵地帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を4件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, September 30, 2021、ANHA, September 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2021、Reuters, September 30, 2021、SANA, September 30, 2021、SOHR, September 30, 2021などをもとに作成。

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