ダイル・ザウル県ブーカマール市近郊の油田地帯にドローンが飛来し爆発が発生、米主導の有志連合がアブー・ハシャブ村近郊で軍事演習(2021年12月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるブーカマール市近郊の油田地帯に無人航空機(ドローン)複数機が飛来し、複数回の爆発が発生した。

爆発は、ブーカマール市西8キロあまりの距離に位置する「イランの民兵」の兵舎で発生したという。

ノース・プレス(12月8日付)によると、爆発は所属不明のドローンによるもので、ワルド油田近くのドゥワイル村、ムジャーワダ村にあるイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点2カ所、アッバース村・サーリヒーヤ村間に設置されている拠点1カ所が狙われ、多数が死傷したという。

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一方、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるダイル・ザウル県アブー・ハシャブ村近郊の砂漠地帯で、米主導の有志連合が実弾を使用した軍事演習を行い、前日にハサカ県からダイル・ザウル県に移動していたM2ブラッドレー歩兵戦闘車も参加した。

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など約45輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、米軍基地が設置されているダイル・ザウル県のCONOCOガス田方面に向かった。

AFP, December 7, 2021、ANHA, December 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2021、North Press, December 7, 2021、Reuters, December 7, 2021、SANA, December 7, 2021、SOHR, December 7, 2021などをもとに作成。

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