【トルコ・シリア大地震】シリア政府支配地の被害状況(2023年2月6日)

SANA(2月7日付)によると、シリア政府支配地の被害状況は以下の通り。

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ハマー県では、スカイラビーヤ市にある国立病院のジョルジュ・ワキール院長によると、県北西部に位置するガーブ平原のアイン・クルーム村で、3階建ての建物が崩壊し、一家が瓦礫の下敷きとなり、子供1人が死亡、多数が負傷した。

死傷者は、スカイラビーヤ国立病院に搬送された。

 

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タルトゥース県では、ヤースィル・ドゥユーブ県整備局長によると、カドムース城一帯の古い民家数十棟、バーニヤース市の中央市場の一部住宅のバルコニー、クルーア村の建設中の2階建ての建物が、倒壊するなどの被害を受け、20人が負傷し、タルトゥース市とバーニヤース市にあるバースィル病院に搬送された。

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アレッポ県では、SANAの特派員によると、アレッポ市のマシャーリカ地区にある5階建ての建物が倒壊、4人が瓦礫の下敷きとなり死亡した。

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ラタキア県では、ジャブラ市のアフマド・キンディール市長によると、市内のガザーラート地区、ルマイラ地区、スーマル・パン製造所通りなどで、2階から9階建ての建物15棟が倒壊、瓦礫の下敷きとなった25人が死亡、200人あまりが負傷した。

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ラタキア県では、ムハンナド・ジャアファル県消防署長によると、シリア軍、警察、消防隊、民間防衛隊が、地震によって倒壊したラタキア市のオートストラード・ダムサルフー地区のモービルトップ・ビル、北部環状道路沿線の建物、南ラムル地区の建物3棟、ジャブラ市アッサーリーヤ地区のビル1棟で、瓦礫の下敷きになっていた住民の救出作業を続け、39人を救出した。

救出された39人のうち、5人は死亡が確認されたが、34人は無事だった。

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ラタキア県では、ラタキア市、ジャブラ市、ブスターン・バーシャー村、フマイミーム村、アサーリーヤ村、クマイン村、カルマーフー村、ルバイア村、ザーマー村、バスィート村、グナイリー村、スィヤーヌー村、カラム・マアスィラ村、サファルキーヤ村、ハンナーディー町、フバイト村、ワター・ハーン村、スヌーバル村、アイン・ティーナ町、フィドユー村、マイサルーン村、カタリーヤ村で救急隊、消防隊、民間防衛隊などが倒壊した建物の下敷きになっている被災者の救出作業を続け、死者232人の遺体を回収、696人を救出した。

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保健省のアフマド・ドゥマイリーヤ次官は報道声明を出し、ラタキア県、アレッポ県、ハマー県、タルトゥース県の被害状況に関して、711人の死亡と1,431人の負傷を確認したと発表した。

この数値は最終的なものではないという。

ドゥマイリーヤ次官はまた、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、クナイトラ県、タルトゥース県の医療局から、医薬品や医療関係物資を積んだ貨物車輌4輌と医療スタッフを乗せた車輌複数輌、救急車輌28輌、移動式診療所7棟がアレッポ県、ラタキア県、ハマー県に派遣された。

AFP, February 6, 2023、ANHA, February 6, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 6, 2023、Reuters, February 6, 2023、SANA, February 6, 2023、SOHR, February 6, 2023などをもとに作成。

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