トルコ軍は西クルディスタン移行期民政局支配下のアイン・アラブ市(アレッポ県)を越境砲撃(2016年6月5日)

アレッポ県では、ARA News(6月5日付)によると、トルコ軍が西クルディスタン移行期民政局支配下のアイン・アラブ市を砲撃し、迫撃砲弾4発が着弾した。

トルコ軍はまた、県北西部のアフリーン氏郊外の国境地帯に侵入し、トルコ領内に入ろうとしていた15歳の少年に発砲した。

AFP, June 5, 2016、AP, June 5, 2016、ARA News, June 5, 2016、Champress, June 5, 2016、al-Hayat, June 6, 2016、Iraqi News, June 5, 2016、Kull-na Shuraka’, June 5, 2016、al-Mada Press, June 5, 2016、Naharnet, June 5, 2016、NNA, June 5, 2016、Reuters, June 5, 2016、SANA, June 5, 2016、UPI, June 5, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍、シリア軍がアレッポ市および同市一帯に激しい爆撃を行う一方、ファトフ軍はアレッポ市南部でシリア軍への攻勢を続ける(2016年6月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とシリア軍の戦闘機が反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市各所(カーティルジー地区、マイサル地区、カーディー・アスカル地区、ハラク地区、ハイダリーヤ地区、旧市街、ズブティーヤ地区)、同市北部カースティールー街道一帯、フライターン市、アナダーン市、カフルハムラ村、マアーッラト・アルティーク村、ハイヤーン町を40回以上にわたって空爆するとともに、同地一帯に激しい砲撃を加え、20人以上が死亡した(クッルナー・シュラカー(6月5日付)によると、死者は45人)。

Kull-na Shuraka', June 5, 2016
Kull-na Shuraka’, June 5, 2016

これに対して、反体制武装集団はアレッポ市ハムダーニーヤ地区、マイダーン地区を砲撃し、数十人が死傷した。

SANA(6月5日付)によると、アレッポ市ラームーサ地区、マイダーン地区(ファラフ教会)、県知事公邸一帯、国立公園、電力会社一帯、スライマーニーヤ地区、サイフ・ダウラ地区、イザーア地区、バーブ・ファラジュ地区、バロン通り一帯、旧スィルヤーン地区、ファイイド地区に反体制武装集団が砲撃を行い、5人が死亡、77人が負傷したという。

一方、ARA News(6月5日付)によると、アレッポ市南部郊外のカラースィー村、ハミーラ村にシリア軍が進攻、ファトフ軍がこれを迎撃した。

これに関して、国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、フマイミーム航空基地から出撃したロシア軍戦闘機は全機が無事帰還したと発表、ファトフ軍側の主張を否定した。

また、クッルナー・シュラカー(6月5日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が、アレッポ市南部郊外のハルサ村上空で偵察飛行中の戦闘機1機を撃墜したと発表した。

ファトフ軍を構成するスンナ軍によると、この戦闘機はロシア軍所属だったという。

Kull-na Shuraka', June 5, 2016
Kull-na Shuraka’, June 5, 2016

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イドリブ県では、ARA News(6月5日付)によると、シリア軍戦闘機がイドリブ市の住宅地を激しく空爆し、数十人が死傷した。

また、クッルナー・シュラカー(6月5日付)によると、煉瓦工場基地に近い街道(ラーム・ハムダーン村郊外)で爆弾が爆発し、シャーム自由人イスラーム運動のメンバー3人が死亡した。

死亡した3人は爆弾・地雷製造の専門家だという。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハウラ地方各所を砲撃した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、6月5日に9件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、アレッポ市(マイダーン地区、ダーヒヤト・アサド地区、ハーリディーヤ地区、旧市街)でのイスラーム軍による砲撃だったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は640件。

AFP, June 5, 2016、AP, June 5, 2016、ARA News, June 5, 2016、Champress, June 5, 2016、al-Hayat, June 6, 2016、Iraqi News, June 5, 2016、Kull-na Shuraka’, June 5, 2016、al-Mada Press, June 5, 2016、Naharnet, June 5, 2016、NNA, June 5, 2016、Reuters, June 5, 2016、SANA, June 5, 2016、UPI, June 5, 2016などをもとに作成。

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シリア軍、砂漠の鷹旅団などはロシア軍の爆撃支援を受け、ラッカ県内でダーイシュとの戦闘を続ける(2016年6月5日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市西部のアサド湖方面、ラッカ市・アレッポ市街道方面に向けて進軍を続けるシリア軍、砂漠の鷹旅団などが、ヒムス県から派遣されたダーイシュの戦闘員を攻撃した。

この戦闘でダーイシュ35人以上の消息が不明となっているという。

なお、シリア軍はロシア軍の航空支援を受け、ハマー県からラッカ県内に入り、進軍を続けており、4日以降の戦闘でダーイシュ戦闘員26人を殲滅、シリア軍側も9人が死亡したという。

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ハマー県では、SANA(6月5日付)によると、シリア軍、人民防衛諸集団がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、イスリヤー村郊外のアブー・アラージュ村およびその周辺の丘陵地帯を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がスフナ市郊外のハイル油田近郊のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、子供2人を含む4人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市南西部パノラマ交差点一帯、サルダ山一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、戦闘機(所属明示せず)が同地を空爆した。

AFP, June 5, 2016、AP, June 5, 2016、ARA News, June 5, 2016、Champress, June 5, 2016、al-Hayat, June 6, 2016、Iraqi News, June 5, 2016、Kull-na Shuraka’, June 5, 2016、al-Mada Press, June 5, 2016、Naharnet, June 5, 2016、NNA, June 5, 2016、Reuters, June 5, 2016、SANA, June 5, 2016、UPI, June 5, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍は、マンビジュ市とトルコを結ぶ兵站路を遮断するなか、米軍主導の有志連合の爆撃で民間人25人が死亡(2016年6月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がユーフラテス川西岸で進軍を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つマンビジュ市5キロの地点にまで到達した(ARA News(6月5日付)によると、マンビジュ市から1キロの地点にまで進軍)。

ARA News(6月5日付)によると、シリア民主軍はジャラーブルス市とマンビジュ市を結ぶ街道に位置する要衝アウン・ダーダート村を制圧したという。

マンビジュ市は、トルコ領からジャラーブルス市を経由してラッカ市、バーブ市などにいたる兵站路上に位置する戦略的要衝で、5月31日に以降、シリア民主軍は約4,000人の兵力(そのほとんどが人民防衛隊隊員)を投入し、38カ村・農場を制圧、ラッカ市とマンビジュ市を結ぶ兵站路を遮断することに成功した。

なお、シリア人権監視団によると、過去1週間の戦闘・空爆で、ダーイシュ戦闘員30人(モロッコ人司令官を含む)が死亡、シリア民主軍隊員も12人が死亡したという。

また民間人の犠牲者は、有志連合がマンビジュ市近郊のウージャクナー村などを空爆し、25人(うち子供3人)が死亡、またダーイシュがヒルバト・ルース村を砲撃し、7人(うち子供3人、女性1人)が死亡したという。

シリア民主軍の作戦は、米軍主導の有志連合の空爆による航空支援を受けるとともに、米軍の顧問・専門家、特殊部隊が支援を行っている。

AFP, June 5, 2016、AP, June 5, 2016、ARA News, June 5, 2016、Champress, June 5, 2016、al-Hayat, June 6, 2016、Iraqi News, June 5, 2016、Kull-na Shuraka’, June 5, 2016、al-Mada Press, June 5, 2016、Naharnet, June 5, 2016、NNA, June 5, 2016、Reuters, June 5, 2016、SANA, June 5, 2016、UPI, June 5, 2016などをもとに作成。

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地中海沖に展開する米海軍航空母艦を発艦した米軍戦闘機が3、4日にシリア領内のダーイシュ拠点を爆撃(2016年6月5日)

『ハヤート』(6月6日付)などは、米海軍高官の話として、地中海沖に展開する米海軍航空母艦所属の戦闘機が4日、シリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する2度目となる空爆を実施した。

同高官によると、米海軍戦闘機4機が3日にもシリア領内のダーイシュ拠点を3度にわたって空爆したという。

空爆はいずれも重要拠点に対するものではなかったが、近々より複雑な作戦を実行する予定だという。

空爆が実施された場所については明らかではないが、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が実施中の「マンビジュ解放作戦」での航空支援が目的だったと思われる。

地中海沖に展開する米海軍航空母艦を発艦した戦闘機がダーイシュ掃討作戦に参加するのが初めてで、これまではトルコ領内のインジルリク航空基地が空爆の拠点として使用されてきた。

AFP, June 5, 2016、AP, June 5, 2016、ARA News, June 5, 2016、Champress, June 5, 2016、al-Hayat, June 6, 2016、Iraqi News, June 5, 2016、Kull-na Shuraka’, June 5, 2016、al-Mada Press, June 5, 2016、Naharnet, June 5, 2016、NNA, June 5, 2016、Reuters, June 5, 2016、SANA, June 5, 2016、UPI, June 5, 2016などをもとに作成。

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チェコ航空がプラハ・ダマスカス便を就航(2016年6月5日)

ARA News(6月5日付)によると、チェコ航空がプラハ・ダマスカス便を就航させ、ダマスカス国際空港に同社旅客機が到着した。

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