米軍主導の有志連合は10~12日の3日間でマンビジュ市一帯などに42回の爆撃を実施(2016年6月13日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月10日から12日の3日間でのシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

発表によると、6月10日はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して31回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は13回で、マンビジュ市近郊(8回)、マーリア市近郊(5回)に対して攻撃が行われた。

6月11日はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して36回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は16回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(11回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

6月12日はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は13回で、ブーカマール市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(5回)、マンビジュ市近郊(6回)、マーリア市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ市北部のアルド・マッラーフ地区攻略を試みる一方、ダマスカス郊外県各所を激しく攻撃(2016年6月13日)

アレッポ県では、シリア人権監視団、ARA News(6月14日付)などによると、シリア軍および国防隊がアレッポ市北部のアルド・マッラーフ地区とその近郊の農場地帯に対して攻撃を行い、拠点複数カ所を一時制圧したが、ジハード主義武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)の反撃を受け、兵士数十人が死亡した。

ジハード主義武装集団側も、司令官1人を含む戦闘員7人が死亡した。

一方、戦闘機(所属明示せず)は、アレッポ市アフマディーヤ地区、マサーキン・ハナーヌー地区、カラーム・トゥッラーブ地区、アナダーン市を空爆した。

またアレッポ市南部郊外一帯では、シリア軍ヘリコプターがハーン・トゥーマーン村およびその一帯などを空爆、また同地ではシリア軍、外国人民兵がファトフ軍と交戦した。

他方、反体制武装集団が西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ県シャイフ・マクスード地区を砲撃した。

このほか、クッルナー・シュラカー(6月14日付)によると、タッル・リフアト市一帯で活動するすべての反体制武装集団がタッル・アブヤド政軍委員会の名で統合した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラーム軍、ラフマーン軍団などからなるジハード主義武装集団が東グータ地方各所でシリア軍を攻撃した。

これに対して、シリア軍は、ダーライヤー市、バイト・ジン村、マガル・ミール村、ザバダーニー市、ハズラマー村、ナシャービーヤ町、フーシュ・ナスリー村、バハーリーヤ村、カースィミーヤ町、マイダアー町、ドゥーマー市などを砲撃・空爆した。

一方、ダーヒヤト・クドスィーヤー市では、シリア軍とジハード主義武装集団の「捕虜交換」が行われ、同市出身のシリア軍兵士2人が釈放、この見返りとしてシリアの当局は、車5台分の野菜、車5台分の食糧物資、プロパンガス缶3,500本、パン3万5,000袋、食糧品2,000パックを配給した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、クルド山のカッバーナ村回廊一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルヌブータ町、ジャナービラ村がシリア軍の砲撃を受けた。

またヒルブナフサ村、カンタラ村でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サイダー町とキヒール村を結ぶ街道で爆発が起こった。

爆発は、シャームの民のヌスラ戦線のハウラーン地方の「総司令官」を狙ったものだったが、「総司令官」は無事だった。

また、アイン・ズィクル村とカウカブ・ダムを結ぶ回廊地帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を使うハーリド・ブン・ワリード軍と交戦した。

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クナイトラ県では、SANA(6月13日付)によると、シリア軍がハドル村南部のハミーリーヤ丘でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区で、シリア軍とジハード主義武装集団が捕虜交換を行い、シリア軍が同区出身の女性逮捕者5人を釈放、ジハード主義武装集団側もシリア軍兵士複数人を解放した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ヌウマーン市、タッルミンス村一帯で、ファトフ軍を主導するシャームの民のヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動が交戦し、男性1人が負傷した。

一方、クッルナー・シュラカー(6月14日付)によると、カフルタハーリーム村とイドリブ市を結ぶ街道でシャーム軍団のメンバーが乗った車が爆発に巻き込まれた。
乗っていた3人は無事だった。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、6月12日に5件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス県郊外県、アレッポ県で発生し、イスラーム軍が砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は663件。

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、June 14, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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ラッカ県イスラヤー村・タブカ市回廊のザキーヤ分岐点一帯でシリア軍とダーイシュの戦闘続く(2016年6月13日)

ラッカ県では、SANA(6月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、イスリヤー村・タブカ市回廊のザキーヤ分岐点に設置された軍事拠点一帯に進攻しようとしたダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員16人を殲滅した。

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ハマー県では、SANA(6月13日付)によると、シリア軍がウカイリバート町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(6月13日付)は、シリア軍戦闘機がウカイリバート町を空爆し、一家8人が死亡したと伝えた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がスフナ市とタドムル市を結ぶ街道一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して空爆を行った。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月13日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、フワイジャト・サクル、サルダ山一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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リヤド最高交渉委員会に参加するシリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会がブリュッセルで会合(2016年6月13日)

リヤド最高交渉委員会に参加するシリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会はベルギーの首都ブリュッセルで会合を開き、ジュネーブ3会議への対応などについて協議した。

両組織の会合は2015年7月から行われており、今回の会合は4度目となる。

会合に参加した欧州対外行動庁(EEAS)のアラン・ルロワ事務総長は「現在重要なのは、脆弱さを増す政治プロセスを拡充することだ」と述べ、8月までに移行期を開始するべく取り組むよう呼びかけた。

会合はシリア革命反体制勢力国民連立のアナス・アブダ代表と民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表が共同議長を務め、双方のメンバー20人ずつと、EEASの外交スタッフ40人が参加した。

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県北西部マーリア市一帯でダーイシュと反体制武装集団の戦闘続く(2016年6月13日)

アレッポ県では、ARA News(6月14日付)によると、県北西部のダービク村、トゥルクマーン・バーリフ村に展開するダーイシュ(イスラーム国)が反体制武装集団(ムウタスィム・ビッラー旅団)の拠点都市マーリア市を砲撃した。

またダーイシュはタッル・アフマル村・ジャーリズ村回廊一帯でスルターン・ムラード旅団と交戦、シャーム軍団とスルターン・ムラード旅団などからなる武装集団はガザル村、ヤフムール村を制圧した。

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍が包囲するマンビジュ市近郊の中学校を有志連合が爆撃し、拘置者8人を含む18人が死亡(2016年6月13日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が包囲するマンビジュ市東部の中学校を有志連合が空爆し、ダーイシュが拘束していた8人とダーイシュ・メンバー10人が死亡した。

またこの空爆と合わせて、シリア民主軍はマンビジュ市一帯でダーイシュと交戦した。

一方、マンビジュ市からの住民の避難は続き、900人以上が市外に脱出、シリア民主軍の支配地域に入ることに成功したという。

他方、ARA News(6月14日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、マンビジュ市東部のスファイラ村、サアディーヤ村、ウンム・サトフ村を制圧した。

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍報道官「シリア政府にラッカ解放の能力があるなら、歓迎だ」(2016年6月13日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・サッルー報道官(大佐)は、ロナーヒー・テレビ(6月13日付)のインタビューに応じ、そのなかでシリア軍によるラッカ県タブカ市方面への進軍に関して歓迎の意を示した。

サッルー報道官は「我々はシリア政府とラッカ市解放に向けたレースをしているわけではないし、紛争を行っているわけでもない。我々にとって重要なのは結果であり、それはラッカ市をテロから解放するということだ。シリア政府にラッカ解放の能力があるなら、歓迎だ」と述べた。

一方、トルコに関しては「ダーイシュはトルコ国境から100キロまでの地域を制圧しているが、トルコはダーイシュに対してまったく発砲していない…。トルコはシリア民主軍がユーフラテス川の西岸に渡ることを阻止している」と批判した。

Youtube, June 13, 2016
Youtube, June 13, 2016

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、Ronahi TV, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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DEBKAfile:シリア駐留ロシア軍とイスラエル軍が8月に合同軍事演習を実施か?(2016年6月13日)

DEBKAfile(6月14日付)は、軍・諜報機関筋の話として、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が6月7日のモスクワでの首脳会談で、両国軍の軍事的連携の強化に合意、この夏に初の合同軍事演習を行うことを決定したと伝えた。

この合同軍事演習には、ラタキア県のフマイミーム航空基地に駐留するロシア空軍、タルトゥース軍港に配備されているロシア海軍が参加するという。

AFP, June 13, 2016、AP, June 13, 2016、ARA News, June 13, 2016、Champress, June 13, 2016、DEBKAfile, June 13, 2016、al-Hayat, June 14, 2016、Iraqi News, June 13, 2016、Kull-na Shuraka’, June 13, 2016、al-Mada Press, June 13, 2016、Naharnet, June 13, 2016、NNA, June 13, 2016、Reuters, June 13, 2016、SANA, June 13, 2016、UPI, June 13, 2016などをもとに作成。

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