ダーイシュ・マンビジュ市司令官のチュニジア人が家族と逃走中にシリア民主軍の攻撃を受けて死亡(2016年6月9日)

ARA News(6月10日付)は、複数の地元筋の話として、ダーイシュのマンビジュ市司令官(アミール)を務めるチュニジア人のウサーマ・トゥーニスィー氏が9日、家族とマンビジュ市からバーブ市に向けて逃走中にシリア民主軍の攻撃を受けて死亡したと伝えた。

AFP, June 10, 2016、AP, June 10, 2016、ARA News, June 10, 2016、Champress, June 10, 2016、al-Hayat, June 11, 2016、Iraqi News, June 10, 2016、Kull-na Shuraka’, June 10, 2016、al-Mada Press, June 10, 2016、Naharnet, June 10, 2016、NNA, June 10, 2016、Reuters, June 10, 2016、SANA, June 10, 2016、UPI, June 10, 2016などをもとに作成。

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西側の諜報機関と連携し、ダーイシュと戦う反体制武装集団「殉教者アフマド・アブドゥー軍団」の司令官らが暗殺(2016年6月9日)

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(6月11日付)によると、殉教者アフマド・アブドゥー軍団団の司令官バックール・サリーム大佐(離反士官)、フィラース・ジブル・ナジュア大尉、ムハンマド・アフマド・シャッラール大尉ら軍団戦闘員多数が何者かによって暗殺された。

シリア人権監視団によると、サリーム大佐の親戚の一人がダーイシュに参加しており、この人物が暗殺に関与している可能性が高いという。

なお、サリーム大佐は、欧州の諜報機関と連携してダマスカス郊外県東部およびヒムス県東部の砂漠地帯(イラク、ヨルダン国境地帯)でダーイシュと戦っており、新シリア軍によるタンフ国境通行所制圧(3月)を支援していたという。

シリア人権監視団によると、9日にはまた、カラムーン地方の無人地帯でシャーム自由人イスラーム運動の幹部1人が何者かに暗殺されたという。

AFP, June 10, 2016、AP, June 10, 2016、ARA News, June 10, 2016、Champress, June 10, 2016、al-Hayat, June 11, 2016、Iraqi News, June 10, 2016、Kull-na Shuraka’, June 10, 2016、al-Mada Press, June 10, 2016、Naharnet, June 10, 2016、NNA, June 10, 2016、Reuters, June 10, 2016、SANA, June 10, 2016、UPI, June 10, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市郊外でのダーイシュとの戦闘で支配地域拡大(2016年6月9日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、サルダ山一帯でシリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア軍が同地の広範囲を奪還した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ジャズル油田一帯、ジュッブ・ジャッラーフ村一帯でシリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(6月9日付)によると、シリア軍、人民防衛諸組織が県東部のアブー・ハワーディード村南東部、ジャズル油田北東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県東部のイスリヤー村・サッブーラ村回廊一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、ARA News(6月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がカラムーン山地南東部で殉教者アフマド・アブドゥー軍団と交戦、司令官のバックール・サリーム大佐(離反士官)を殺害した。

AFP, June 9, 2016、AP, June 9, 2016、ARA News, June 9, 2016、Champress, June 9, 2016、al-Hayat, June 10, 2016、Iraqi News, June 9, 2016、Kull-na Shuraka’, June 9, 2016、al-Mada Press, June 9, 2016、Naharnet, June 9, 2016、NNA, June 9, 2016、Reuters, June 9, 2016、SANA, June 9, 2016、UPI, June 9, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市でヌスラ戦線などの攻撃による54人が死亡、93人が負傷するなか、ファトフ軍、「穏健な反体制派」はアレッポ市一帯でシリア軍に反転攻勢(2016年6月9日)

アレッポ県では、SANA(6月9日付)がラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センター発表として伝えたところによると、シャームの民のヌスラ戦線がアレッポ市シャイフ・マクスード地区、マイダーン地区、ハンダラート・キャンプを砲撃し、54人が死亡、93人が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団は、アレッポ市で活動を続ける反体制武装集団がアレッポ市フルカーン地区、ハムダーニーヤ地区、アクラミーヤ地区、シャフバー地区、ハラブ・ジャディーダ地区を砲撃したと発表した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(6月9日付)によると、ファトフ軍がアレッポ市南部郊外でシリア軍、シリア人・外国人民兵と戦闘の末、カラースィー村を制圧した。

シリア人権監視団によると、両者はハミール村とカラースィー村を結ぶ回廊地帯で戦闘を続けているという。

また、ARA News(6月9日付)によると、ヌールッディーン・ザンキー旅団、シャーム自由人イスラーム運動などからなる武装集団がシリア軍との戦闘の末、アルド・マッラーフ地区を奪還した。

これに対して、シリア軍はアレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区を砲撃し、1人が死亡、また戦闘機(所属不明)が、ハイヤーン町、マアーッラト・アルティーク村を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バイト・サワー村に迫撃砲弾複数発が着弾、またシリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯を砲撃、ハサヌー村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またドゥラル・シャーミーヤ(6月9日付)によると、イスラーム殉教者師団がダーライヤー市に進攻しようとしたシリア軍と交戦、これを撃退した。

AFP, June 9, 2016、AP, June 9, 2016、ARA News, June 9, 2016、Champress, June 9, 2016、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2016、al-Hayat, June 10, 2016、Iraqi News, June 9, 2016、Kull-na Shuraka’, June 9, 2016、al-Mada Press, June 9, 2016、Naharnet, June 9, 2016、NNA, June 9, 2016、Reuters, June 9, 2016、SANA, June 9, 2016、UPI, June 9, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がマンビジュ市一帯でダーイシュとの戦闘を続ける(2016年6月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が有志連合の空爆支援を受けて2日に開始されたマンビジュ解放作戦でのダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員死者数が合計で130人を越え、132人を記録した。

132人のほとんどは有志連合の空爆で死亡したという。

シリア人権監視団によると、有志連合の空爆ではまた子供11人を含む30人が死亡しており、2014年9月に開始された有志連合のシリア空爆開始での民間人死者総数は447人にのぼっているという。

一方、ダーイシュとの戦闘でのシリア民主軍での死者は21人にのぼるという。

マンビジュ解放作戦でシリア民主軍は現在、マンビジュ市一帯の75カ村・農場を制圧し、ラッカ市を東部、北部、南部の三方から包囲、ラッカ市とマンビジュ市、マンビジュ市とジャラーブルス市を結ぶ兵站路を遮断したという。

ARA News(6月9日付)によると、シリア民主軍は9日、マンビジュ市西部郊外のマシュラファ村、ウンム・マイヤール村、シュワイハ村を新たに制圧したという。

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同じくアレッポ県では、ARA News(6月9日付)によると、タッル・リフアト市南東部のハルバル村一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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フランス外務省は、YPG主体のシリア民主軍支援のため、シリアに特殊部隊を派遣していることを事実上認める(2016年6月9日)

フランス外務省の消息筋はAFP(6月9日付)に対して、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマンビジュ解放作戦は米国だけでなく、フランスを含む複数の国から明らかに支援を受けていると述べ、フランス軍がシリア領内に特殊部隊を派遣していることを事実上認めた。

同消息筋によると、「フランス軍の兵士はダーイシュの戦闘員、なかでもマンビジュ市内のダーイシュに参加しているフランス人戦闘員とは直接戦っていない」という。

これに先立ち、フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン国防大臣は、フランス軍兵士はアレッポ県マンビジュ市に対して攻撃を行っているシリア民主軍を支援する米軍兵士とともにいる」と述べ、特殊部隊がシリア領内で活動していることを認めた。

ARA News(6月9日付)が伝えた。

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ロシア、イラン、シリアの国防大臣がテヘランで会合し、シリアの反体制派に和平、停戦、安定、そしてテロとの戦いを強化するための対話を支援するべきだと主唱(2016年6月9日)

イランの首都テヘランで、ロシア・イラン・シリアの国防大臣会合か開かれ、イランのホセイン・デフガーン国防大臣、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣、シリアのファフド・フライジュ国防大臣が、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談はイランの呼びかけによるもの。

デフガーン国防大臣は会談後、「三者会談は、米国、イスラエル、そして一部のテロ支援国家の拡張主義的で敵対的な政策に起因する最近の地域情勢の進展を受けて開催された」としたうえで、「イランはシリア危機に国内での対話を通じて対処するという政治的選択を行うよう呼びかけてきた」と主張した。

そのうえで「シリアのすべての反体制派は平和的な選択肢を案出し、和平、停戦、安定、そしてテロとの戦いを強化するための対話を支援するべきだ」と主唱した。

またこの三者会談を通じて「分割と不安定化を意図した危険な陰謀に立ち向かうための戦略的な決定」がなされることへの期待を寄せた。

イラン国防省によると、三者会談では、テロ活動と対決するための協力協調態勢の強化のしくみについての各国見解が示された」という。

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「穏健な反体制派」はダーイシュ支配下にあるアレッポ県北西部のラーイー村を包囲(2016年6月9日)

アレッポ県では、ARA News(6月9日付)によると、マーリア市に対する包囲を解いたダーイシュ(イスラーム国)部隊がマンビジュ市方面に撤退するなか、ダーイシュが依然として掌握しているトルコ国境に近いラーイー村を反体制武装集団が包囲した。

ラーイー村のダーイシュを包囲したのは、ハムザ旅団、ムウタスィム・ビッラー旅団、ヌールッディーン・ザンキー旅団、スルターン・ムラード旅団など。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「当事者が移行期の基準を合意しない限り、ジュネーブ3会議は再開しない」(2016年6月9日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、スイスの首都ジュネーブでISSG(国際シリア支援グループ)代表とシリアでの人道支援活動への対応について協議、その後の記者会見で、紛争当事者が移行期の基準を合意しない限り、シリア政府と反体制派の協議(第4ラウンド)を再開しないとの意向を表明した。

デミストゥラ氏はまた、シリアの当事者に対して国連と技術的折衝を行うよう呼びかける一方、人道面での対応に関して、シリア政府が最近多数の拘置者を釈放したとの情報をロシアから得たが、詳細は確認していないと述べた。

加えて、シリア政府が今月末に包囲下の19地域への人道支援物資の搬入に同意したと付言した。

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米国務省は、ダーイシュに忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団をテロ組織に指定(2016年6月9日)

米国務省は、ヤルムーク殉教者旅団を大統領命令第13224号が定める「特別指定国際テロリスト」(Specially Designated Global Terrorists、SDGT)に指定したと発表した。

同発表によると、ヤルムーク殉教者旅団は2012年8月にダルアーで結成され、シリア南部、とりわけ対イスラエル、対ヨルダン国境で活動、2013年3月にはUNDOFのフィリピン人隊員21人を拉致、2014年を通じてアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線と密接な協力関係を築き、2014年半ば以降は、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓い、活動を継続していた。

なお、米国務省は、2004年12月17日にイラク・アル=カーイダを外国テロ組織(Foreign Terrorist Organization、FTO)に指定、2012年12月11日にヌスラ戦線を、また2014年5月14日に(イラク・シャーム・)イスラーム国をイラク・アル=カーイダの別名(Alias)として認定している。

国務省はまた、2014年9月24日にムハージリーン・ワ・アンサール軍、シャーム・イスラーム運動、そしてジュヌード・シャームの指導者でチェチェン人のムラド・マルゴシュヴィリを特別指定国際テロリストに追加している。

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米主導の有志連合は8日にシリア領内で16回の爆撃を実施、うち11回はマーリア市近郊のダーイシュが標的(2016年6月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月8日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

発表によると、有志連合はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して34回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は16回で、ラッカ市近郊(4回)、マンビジュ市近郊(11回)、マーリア市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

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