ロシア外務省は16日からアレッポ市一帯で停戦を発効、48時間攻撃を停止すると発表(2016年6月15日)

ロシア外務省は声明を出し、アレッポ市での戦闘行為停止合意を16日午前1時に改めて発効すると発表、合意発効から48時間同地に対する作戦を停止すると発表した。

AFP, June 16, 2016、AP, June 16, 2016、ARA News, June 16, 2016、Champress, June 16, 2016、al-Hayat, June 17, 2016、Iraqi News, June 16, 2016、Kull-na Shuraka’, June 16, 2016、al-Mada Press, June 16, 2016、Naharnet, June 16, 2016、NNA, June 16, 2016、Reuters, June 16, 2016、SANA, June 16, 2016、UPI, June 16, 2016などをもとに作成。

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シリア軍戦闘機が、ファトフ軍支配下で活動する「ホワイト・ヘルメット」拠点(イドリブ県カフル・タハーリーム市)を爆撃(2016年6月15日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月15日付)によると、シリア軍戦闘機がカフルタハーリーム村にある「ホワイト・ヘルメット」の拠点を空爆し、子供1人が死亡した。

Kull-na Shuraka', June 15, 2016
Kull-na Shuraka’, June 15, 2016

一方、ARA News(6月15日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線の幹部で「アブー・アリー・ムハージリーン」を名乗るチュニジア人が、ファトフ軍治安委員会の会合で訪問していたイドリブ市内で、自身の車に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市南部郊外のハルサ村入口一帯で、シリア軍、シリア人・外国人民兵がファトフ軍と交戦した。

シリア軍は同地一帯を激しく空爆・砲撃したが、ファトフ軍側はハルサ村の東部、ズィーターン村を制圧した(しかし、ARA News(6月15日付)によると、シリア軍がファトフ軍との戦闘の末、ズィーターン村を奪還した)

戦闘では双方合わせて70人以上が死亡したという。

一方、アレッポ市北部のカースティールー街道一帯、アレッポ市東部一帯では、シリア軍による夜間空爆が続いた。

他方、SANA(6月15日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市マイダーン地区、フルカーン地区を砲撃し、2人が死亡、10人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カルアト・マディーク町でナスル軍のメンバーが買い物をしていた店で爆弾が爆弾が爆発し、1人が死亡、3人が負傷した。

カフルズィーター市郊外の街道でイッザ軍の司令官が乗った車が爆弾の爆発に巻き込まれた。

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ダマスカス郊外県では、SNN(6月15日付)によると、ラフマーン軍団とシャームの民のヌスラ戦線が東グータ地方のシリア軍拠点複数カ所を奇襲した。

反体制武装集団はまた、ムライハ市一帯に進軍し、同市郊外の農場地帯を制圧した。

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クナイトラ県では、SANA(6月15日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線がバアス市を砲撃し、1人が負傷した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、6月14日に5件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス県郊外県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は673件。

AFP, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、SNN, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。

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シリア軍、シリア民主軍、ハワール・キリス作戦司令室が各地でダーイシュとの戦闘を続ける(2016年6月15日)

アレッポ県では、ARA News(6月15日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員がマンビジュ市南部のウンム・アダサ村で爆弾を積んだ車で自爆攻撃を行い、子供を含む複数の住民が死傷した。

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマンビジュ軍事評議会は「マンビジュ解放作戦」の戦果として、これまでにマンビジュ市近郊の1,000平方キロの地域をダーイシュ(イスラーム国)から解放したと発表した。

他方、ARA News(6月15日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室が県北西部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、アッザーティーヤ村、タッル・バッタール村を制圧した。

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ラッカ県では、SANA(6月15日付)によると、シリア軍戦闘機が、ザキーヤ分岐点北部、タブカ市南部でダーイシュ(イスラーム国)の車列を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(6月15日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、アーラーク油田西部一帯に進軍した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月15日付)によると、シリア軍がサルダ山一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ハマー県では、SANA(6月15日付)によると、シリア軍がマブウージャ村・アカーリブ村分岐点でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。

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シリア外務省は米仏独軍特殊部隊のシリア領内での配備を「あからさまな主権侵害、敵対行為」と非難(2016年6月15日)

シリアの外務在外居住者省高官は、米軍特殊部隊に加えて、ドイツとフランスの軍特殊部隊がシリア領内(アレッポ県マンビジュ市一帯、アイン・アラブ市一帯)に派遣されているとする情報に関して、国連憲章に違反するあからさまな主権侵害、敵対行為だと非難した。

SANA(6月15日付)が伝えた。

AFP, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。

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シリア人権監視団は、米仏独軍特殊部隊が「マンビジュ解放作戦」を続けるYPG主体のシリア民主軍に参加していることを確認したと発表(2016年6月15日)

シリア人権監視団は、米国軍、ドイツ軍、フランス軍の特殊部隊が「マンビジュ解放作戦」を続ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に参加していることが確認されたと発表した。

信頼できる複数の消息筋によると、米国、フランスの特殊部隊、ドイツの軍事顧問団がシリア民主軍のマンビジュ市攻略戦に参加しており、ユーフラテス川西岸のティシュリーン・ダム一帯に駐留しているが、ダーイシュとの戦闘が行われている最前線には投入されておらず、戦闘ではなく兵站支援に限定されている、という。

米仏独の特殊部隊・顧問団はまた、シリア民主軍の制圧した地域で地雷や爆発物の撤去も行っているという。

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これに関して、ドイツ外務省は声明を出し、シリア北部にドイツ軍特殊部隊が駐留しているとの情報をただちに否定した。

AFP, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。

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ケリー米国務長官「アサドへの制裁が行われるかどうかについて、我々の忍耐には限度がある」(2016年6月15日)

ジョン・ケリー米国務長官は、ノルウェーの首都オスロで14日に開幕したオスロ・フォーラムの会合で、シリア情勢について言及し、「ワシントンの忍耐は尽きるかもしれない。実際に尽き始めている」と述べる一方、トルコに関して「ヴィジョンを異にしている」と名指しで非難した。

ケリー米国務長官はまた、オスロ・フォーラムに参加しているイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と、シリアでの移行期に関して「合意」がなされたことを示唆したが、「イランは履行困難なことを約束したがらない」とも述べた。

一方、ロシアに関して「この合意(戦闘停止合意)を機能させる方法についてより明確な定義を得られない限り、我々はここに腰を下ろすことはない。そしてその間も、アサドはアレッポに対して激しい攻撃を続け、ロシアはこの取り組みを支援し続けている」と批判、「ロシアは我々の忍耐にきりがない訳でないことを理解しなければならない。事実、アサドへの制裁が行われるかどうかについて、我々の忍耐には限度がある」と述べた。

『ハヤート』(6月16日付)が伝えた。

AFP, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会は民主統一党(PYD)のジュネーブ3会議への参加を強く要求(2016年6月15日)

AKI(6月15日付)は、民主的変革諸勢力国民調整委員会の複数の幹部筋の話として、ベルギーの首都ブリュッセルでのシリア革命反体制勢力国民連立、欧州対外行動庁(EEAS)の会合で、調整委員会がジュネーブ3会議第4ラウンドの交渉に、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党を参加させるべきと強く主張したと伝えた。

民主的変革諸勢力国民調整委員会とシリア革命反体制勢力国民連立はともにリヤド最高交渉委員会を参加している。

民主統一党は民主的変革諸勢力国民調整委員会に長らく加盟していたが、2015年末のリヤド最高交渉委員会の設置をめぐる動きから排除され、ジュネーブ3会議への代表団の派遣を阻止されていることに抗議し、委員会を脱会している。

なお、民主統一党(そして同党が主導する西クルディスタン移行期民政局)、民主的変革諸勢力国民調整委員会は、ジュネーブ2会議以降ロシアが継続してきた和平協議に向けた準備交渉(モスクワ・プロセス)における「反体制派」の主要メンバーであり、ジュネーブ3会議においてロシアが参加を求めた「モスクワ・リスト」にも名を連ねている。

AFP, June 15, 2016、AKI, June 15, 2016、AP, June 15, 2016、ARA News, June 15, 2016、Champress, June 15, 2016、al-Hayat, June 16, 2016、Iraqi News, June 15, 2016、Kull-na Shuraka’, June 15, 2016、al-Mada Press, June 15, 2016、Naharnet, June 15, 2016、NNA, June 15, 2016、Reuters, June 15, 2016、SANA, June 15, 2016、UPI, June 15, 2016などをもとに作成。

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