ウィキリークスは米国がサウジアラビアに対してシャーム自由人イスラーム運動幹部の排除を求めることを示す文書を公開(2016年7月28日)

ウィキリークスは、サウジアラビア外務省の極秘文書60点以上を公開、米国がサウジアラビア政府に対して、イスラーム戦線の複数の指導者を排除するよう要請していたことを明らかにした。

公開された極秘文書1点のなかで、「米国が、ハッサーン・アッブード・アブー・アブドゥッラー・ハマウィー氏、アフマド・イーサー・ザカリヤー・シャイフ氏に代表されるイスラーム戦線幹部の一部を排除するとともに、ムハマド・ザフラーン・アブドゥッラー・アッルーシュ氏についてはイスラーム戦線指導部に残留させることを望んでおり、これを秘密裏に完了したことを伝える」と書かれている。

イスラーム戦線は、2013年12月にサウジアラビアの後援を受け結成された軍事連合組織で、シャーム自由人イスラーム運動、タウヒード旅団、イスラーム軍、クルド・イスラーム戦線、シャームの鷹旅団(2015年2月にシャーム自由人イスラーム運動と完全統合)、アンサール・シャーム大隊が参加した。

米国が排除を望んだ2人はいずれもシャーム自由人イスラーム運動幹部で、残留を黙認するとしたのはイスラーム軍幹部。

なお、この文書が交わされたのち(2014年9月10日)、イドリブ県ラーム・ハムダーン村でシャーム自由人イスラーム運動の幹部を狙った爆破事件が発生し、幹部多数が死亡した。

ARA News(7月28日付)が伝えた。

ARA News, July 28, 2016
ARA News, July 28, 2016

AFP, July 28, 2016、AP, July 28, 2016、ARA News, July 28, 2016、Champress, July 28, 2016、al-Hayat, July 29, 2016、Iraqi News, July 28, 2016、Kull-na Shuraka’, July 28, 2016、al-Mada Press, July 28, 2016、Naharnet, July 28, 2016、NNA, July 28, 2016、Reuters, July 28, 2016、SANA, July 28, 2016、UPI, July 28, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は、反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部街区からの住民の避難を促すため、複数カ所に回廊を設置、ビラを散布し住民に周知(2016年7月28日)

シリア人権監視団によると、シリア軍は、反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部街区と外界を結ぶ回廊を4カ所に設置、また軍ヘリコプターが人道回廊の位置を知らせるビラを空中散布し、街区内の住民に退去を呼びかけた。

回廊は、①北部交差点・ライラムーン交差点、②ブスターン・カスル地区・マシャーリカ地区、③サイフ・ダウラ公園・ハムダーニーヤ競技場およびダマスカス・アレッポ国際幹線道路、④シャイフ・サイード・モスク・ハーディル村の間に設置されたという。

一方、SANA(7月28日付)によると、アレッポ県のムハンマド・マルワーン・アルビー知事は、住民の避難に向け、人道回廊を3カ所に開通させたと発表した。

しかし、ドゥラル・シャーミーヤ(7月28日付)は、「革命家たちの支配地域につながるいかなる人道回廊も開通していない」と主張、これを否定した。

AFP, July 28, 2016、AP, July 28, 2016、ARA News, July 28, 2016、Champress, July 28, 2016、al-Durar al-Shamiya, July 28, 2016、al-Hayat, July 29, 2016、Iraqi News, July 28, 2016、Kull-na Shuraka’, July 28, 2016、al-Mada Press, July 28, 2016、Naharnet, July 28, 2016、NNA, July 28, 2016、Reuters, July 28, 2016、SANA, July 28, 2016、UPI, July 28, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領は武器を棄て、投降したすべての者を恩赦することを定めた2016年政令第15号を施行(2016年7月28日)

アサド大統領は、武器を棄て、投降したすべての者を恩赦することを定めた2016年政令第15号を施行した。

2016年政令第15号は、武器を保持する者、ないしは裁判を逃れてきた者すべてに対して、3ヶ月以内に武装解除、投降することを条件に恩赦すると定めている。

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またシリア大統領府は、シリア・アラブ軍への協力をすべての国民に求めるアサド大統領の声明を発表した。

声明で、アサド大統領は、国民和解こそが国内の殺戮を抑えるもっとも重要な方法と位置づけ、反体制武装闘争を継続するすべての国民に対して、祖国の庇護のもとに再び復帰し、武器を棄て、治安と安定の回復をめざすよう呼びかけた。

SANA(7月28日付)が伝えた。

SANA, July 28, 2016
SANA, July 28, 2016

 

AFP, July 28, 2016、AP, July 28, 2016、ARA News, July 28, 2016、Champress, July 28, 2016、al-Hayat, July 29, 2016、Iraqi News, July 28, 2016、Kull-na Shuraka’, July 28, 2016、al-Mada Press, July 28, 2016、Naharnet, July 28, 2016、NNA, July 28, 2016、Reuters, July 28, 2016、SANA, July 28, 2016、UPI, July 28, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領は米平和委員会の使節団と会談(2016年7月28日)

アサド大統領はシリアを訪問中の米平和委員会の使節団(ヘンリー・ローウェンドルフ団長)とダマスカスで会談した。

SANA(7月28日付)が伝えた。

SANA, July 28, 2016
SANA, July 28, 2016

AFP, July 28, 2016、AP, July 28, 2016、ARA News, July 28, 2016、Champress, July 28, 2016、al-Hayat, July 29, 2016、Iraqi News, July 28, 2016、Kull-na Shuraka’, July 28, 2016、al-Mada Press, July 28, 2016、Naharnet, July 28, 2016、NNA, July 28, 2016、Reuters, July 28, 2016、SANA, July 28, 2016、UPI, July 28, 2016などをもとに作成。

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英仏外相は、ヌスラ戦線やアレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部街区に対するシリア軍の包囲解除を要求(2016年7月28日)

英国のボリス・ジョンソン外務大臣とフランスのジャン=マルク・エロー外務大臣は、共同声明を出し、シリア政府およびその同盟者に対して、アレッポ市北部のカースティール街道、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区を制圧したシリア軍によるアレッポ市東部街区の即時包囲解除するよう求めた。

シリア軍の包囲を受けるアレッポ市東部街区には30万人が居住しているとされ、シャームの民のヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団が包囲解除のため抗戦を続けている。

AFP, July 28, 2016、AP, July 28, 2016、ARA News, July 28, 2016、Champress, July 28, 2016、al-Hayat, July 29, 2016、Iraqi News, July 28, 2016、Kull-na Shuraka’, July 28, 2016、al-Mada Press, July 28, 2016、Naharnet, July 28, 2016、NNA, July 28, 2016、Reuters, July 28, 2016、SANA, July 28, 2016、UPI, July 28, 2016などをもとに作成。

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米中央軍は2015年7月28日から2016年4月29日までの約9ヶ月間で米軍のシリア爆撃での民間人死者数が3人だけと発表(2016年7月28日)

米中央軍は2015年7月28日から2016年4月29日までの約9ヶ月間で米空軍がシリアとイラク領内でのダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して実施した空爆による民間人の被害に関する調査結果を発表した。

それによると、同期間中に米軍の空爆で死亡した両国民間人は14人で、このうちシリア人は3人だけ。

民間人犠牲者の内訳は以下の通り:

2015年7月28日、イドリブ市近郊での「ホラサン」幹部を狙った空爆で3人が死亡。
2016年2月15日、カーイム市(イラク)近郊でダーイシュ支配地域に対する空爆で3人が死亡。
2016年2月16日、モスル市(イラク)近郊でダーイシュ支配地域に対する空爆で1人が死亡。
2016年4月5日、モスル市のダーイシュ拠点に対する空爆で3人が死亡。
2016年4月26日、シャルカート村(イラク)でのダーイシュ序点に対する空爆で1人が死亡。
2016年4月29日、モスル市のダーイシュ拠点に対する空爆で3人が死亡。

この発表が真実だとすると、この期間中に米軍によるシリア領内でのダーイシュに対する空爆では民間人の犠牲者は1人も出ていないことになる。

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米中央軍(CENTCOM)は、7月27日のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

同発表によると、有志連合はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は14回で、ブーカマール市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(9回)、マーリア市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

AFP, July 28, 2016、AP, July 28, 2016、ARA News, July 28, 2016、Champress, July 28, 2016、al-Hayat, July 29, 2016、Iraqi News, July 28, 2016、Kull-na Shuraka’, July 28, 2016、al-Mada Press, July 28, 2016、Naharnet, July 28, 2016、NNA, July 28, 2016、Reuters, July 28, 2016、SANA, July 28, 2016、UPI, July 28, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線最高指導者のジャウラーニー氏がアル=カーイダとの絶縁と組織名の変更に関する声明を近く発表?(2016年7月28日)

『ハヤート』(7月28日付)は、複数の活動家の話として、シャームの民のヌスラ戦線最高指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏が27日晩に声明を出し、アル=カーイダとの絶縁の是非について声明を出す予定だと伝えた。

活動家らによると、予定されている声明において、ジャウラーニー氏は自身をヌスラ戦線の指導者ではなく、「シャーム解放戦線」指導者と名乗る予定だという。

AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線はダルアー県西部のダーイシュ系組織との係争地から完全撤退(2016年7月27日)

ダルアー県では、ARA News(7月27日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うワリード・ブン・ワリード軍(ヤルムーク殉教者旅団)と衝突を繰り返してきた県西部のヤルムーク川一帯のすべての拠点を撤収、同地から完全撤退した。

AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市北部のバニー・ザイド地区をシリア軍とYPG主体のシリア民主軍が挟撃し、ヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団は同地の建物群多数を喪失(2016年7月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部街区(サーフール地区、アンサーリー地区)に対して、シリア軍が空爆、砲撃を行い、民間人16人が死亡した。

ARA News(7月27日付)によると、アレッポ市サーフール地区に対する空爆はロシア軍によるものだという。

またシリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が反体制武装集団支配下のアレッポ市ブスターン・カスル地区、ハイダリーヤ地区、サーフール地区、マサーキン・ハナーヌー地区、スッカリー地区、フィルドゥース地区を空爆し、住民6人が死亡した。

さらにアレッポ市都区部のバニー・ザイド地区、ライラムーン地区、カースティールー街道一帯での戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員1人とシリア軍兵士1人が死亡した。

一方、ARA News(7月28日付)によると、シリア軍はアレッポ市北部のバニー・ザイド地区を激しく空爆、また同地に展開する第16師団やアレッポ・ファトフ軍作戦司令室を放逐し、多数の建物群を掌握、同地を制圧した。

また、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、同民政局の支配下にあるアレッポ市北部のシャイフ・マクスード地区の北西部に隣接するサカン・シャバービー地区(ライラムーン地区の東部)で反体制武装集団と交戦し、同地区内の建物群多数を制圧した。

サカン・シャバービー地区は、シリア軍が攻略をめざしているアレッポ市バニー・ザイド地区、ハーリディーヤ地区を見下ろす高台に位置している。

他方、SANA(7月27日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市郊外の変電所を砲撃し、アレッポ市への電力供給が途絶えた。

電力省消息筋によると、電力公社復旧チームが現地で復旧作業にあたっているという。

また、シャームの民のヌスラ戦線がアレッポ市ラームーサ地区で住民を狙撃、女性1人が死亡、5人が負傷した。

このほか、リヤド最高交渉委員会は国連事務総長に宛てて書簡を送り、そのなかで、シャームの民のヌスラ戦線やアレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団の支配が続くアレッポ市東部街区に対するシリア軍の完全包囲を受けて、同市の事態打開に向けた安保理緊急会合を招集するよう要請、包囲解除を主唱した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(7月27日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団、予備部隊とともにフーシュ・ファーラ村一帯でジハード主義武装集団と交戦し、同村南部の農場地帯を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がシャイフーニーヤ村、リーハーン農場、タッル・クルディー町、フーシュ・ナスリー村、マイダアーニー村、バイト・サワー村を空爆、またフーシュ・ファーラ村、ムハンマディーヤ町一帯ではシリア軍、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がジャーヌーディーヤ町を空爆し、男性1人が死亡した。

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ヒムス県では、ARA News(7月27日付)によると、シリア軍がブルジュ・カーイー村を空爆し、子供を含む民間人10人以上が死傷した。

AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、July 28, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が分割共同支配するカーミシュリー市(ハサカ県)でダーイシュによる自爆テロが発生、40人以上が死亡、140人が負傷(2016年7月27日)

ハサカ県では、SANA(7月27日付)によると、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が分割共同支配を行っているカーミシュリー市の西部地区で爆弾を積んだ車が自爆、住民44人が死亡、140人が負傷(外務在外居住者省が国連事務総長と安保理議長に宛てて送付した書簡によると、この自爆テロで民間人48人が死亡、140人が負傷)、同地の住宅や生活インフラが甚大な被害を受けた。

自爆テロが発生した西部地区のハラーリーヤ交差点とマディーナト・シャバーブ交差点間の街道は、西クルディスタン移行期民政局の管轄地域。

西クルディスタン移行期民政局アサーイシュが発表した声明によると、自爆したのは「爆弾を積んだ貨物車輌」だったという。

シリア人権監視団によると、現場一帯は、西クルディスタン移行期民政局関連の施設が密集しており、そのなかにはジャズィーラ地区防衛委員会(国防省に相当)もあり、自爆テロは同地のチェックポイント近くで発生したという。

『ハヤート』(7月28日付)によると、自爆テロ発生直後は、二度にわたり爆発が発生したとの情報が流れたが、その後、2度目の爆発が現場近くの灯油タンクへの引火が原因だったことが判明した。

なおこの灯油タンクはカーミシュリー市西部地区一帯に電力を供給する発電施設のタンクで、シリア人権監視団によると、タンクの爆発によって被害が増大したという。

SANA, July 27,  2016
SANA, July 27, 2016
SANA, July 27,  2016
SANA, July 27, 2016

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事件発生から数時間後、ダーイシュ(イスラーム国)はアアマーク通信を通じて声明を出し、「アブー・アーイシャ・アンサーリー同志が爆弾を積んだ自身の貨物車輌で、カーミシュリー市西部地区にクルド人背教者どのものビル群の中心に到達…、そのただなかで車輌を爆発させた」と発表し、犯行を認めた。

同声明によると、この自爆テロは「マンビジュ市での空爆で有志連合が行う犯罪への報復」だという。

ARA News, July 27,  2016
ARA News, July 27, 2016

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一方、外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、そのなかでカーミシュリー市でのダーイシュ(イスラーム国)の自爆テロに関して、停戦や和平協議再開に向けた取り組みを久慈港とするものだと批判、安保理に対してテロを支援する国々への断固たる制裁措置を早急に講じるよう求めた。

SANA(7月27日付)が伝えた。

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このほか、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、カーミシュリー市でのダーイシュ(イスラーム国)による自爆テロを厳しく非難しつつ、アル=カーイダの系譜を汲む国際テロ組織ではなく、「国際社会は、アサド政権と同政権が支援するテロ勢力に代表されるテロの根源を根絶するためのステップとして、国際法に沿った政治解決に貢献するべき」と呼びかけた。

また、シリア革命反体制勢力国民連立に参加するシリア・クルド国民評会も声明を出し、自爆テロを非難、「我々はすべての勢力に、不正とテロに対して一致団結するよう呼びかける」と表明した。

AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部街区の住民に同地の安定回復のために協力するよう呼びかける(2016年7月27日)

シリア軍総司令部は声明を出し、シリア軍が予備部隊の支援を受けてアレッポ市北部一帯での任務を成功させ、同地とアレッポ市東部街区を結んでいた「テロリスト」の兵站路のすべてを遮断したとしたうえで、「すべての市民の安全を希求し…、市民がシリア・アラブ軍に協力し、戦闘停止、事態収束、電気、学校、病院の復旧、日常生活の回復に貢献」するよう呼びかけた。

また「アレッポ市東部街区で武器を携帯するすべての者に、武器を棄てることで免罪とするとともに、武器を棄て、アレッポにとどまりたい者の残留と退去希望者の退去を保障する」と強調、「アレッポの治安と安定の回復に向け、理知に従い、国益を優先させる」よう呼びかけた。

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シリア軍はヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部街区に投降を呼びかけるビラを空中散布(2016年7月27日)

シリア軍総司令部は、シャームの民のヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部の街区に軍ヘリコプターからビラを散布し、同地で籠城を続ける武装集団メンバーに「武器を棄て、残された時間を利用して免責を求める」よう呼びかけたと発表、SANA(7月27日付)を通じてその映像(https://youtu.be/28okzSnDUB0)を公開した。

SANA, July 27,  2016
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アサド大統領「テロリストが日常生活に戻り、武器を棄てることを望むのであれば、恩赦が与えられるだろう」(2016年7月27日)

アサド大統領はギリシャのテレビ局ITV(7月27日付)のレポーターのインタビューに応じ、そのなかで以下の通り述べた。

「(現下の戦争に勝利したら恩赦を行うかとの質問に対して)もっとも重要なのは、勝利は私の勝利ではなく、シリア国民の勝利だということだ。なぜなら、それはシリア国民に対する戦争だからだ。だが、恩赦について述べねばならないのであれば、恩赦はすでに実施されている。なぜなら我々はシリアでテロ活動が行われるようになった当初から、テロリストにその選択肢を提示しているからだ」。

「彼らが日常生活に戻り、武器を棄てることを望むのであれば、恩赦が与えられるだろう…。恩赦は、さまざまな理由で武器を手にしてきたこれらの人々が日常生活に復帰することの助けになると考えている。また彼らが特定のアジェンダを持っているのであれば、政治生活にも復帰することになろう」。

なお、インタビューの全文および映像はSANA(http://sana.sy/en/?p=83771https://www.youtube.com/embed/AmLFcRZte4g)が配信した。

SANA, July 27,  2016
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AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、ITV, July 27, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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カーター米国防長官「ヨルダンからシリア領内のダーイシュを攻撃する機会を検討している」(2016年7月27日)

アシュトン・カーター米国防長官は、米軍主導の有志連合が、南部、すなわちヨルダンからシリア領内で活動するダーイシュ(イスラーム国)を攻撃することを検討していると述べた。

ノースカロライナ州フォートブラッグ市を訪問中のカーター国防長官は「現在我々が行っている取り組みを強化するかたちで南部からダーイシュに圧力をかける機会を検討している」と述べた。

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駐イラク米軍報道官のクリス・ガーヴァー大佐はアレッポ県マンビジュ市北部のトゥーハール村に対する有志連合の空爆で民間人50人以上が死亡した件に関して、事件について正式に調査を開始するに十分な信頼できる情報を得たと述べ、調査開始を宣言した。

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シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は国連事務総長および安保理議長に書簡を提出し、そのなかで米軍主導の有志連合がダイル・ザウル県内の石油・ガス関連の施設はインフラを空爆で破壊するとともに、シリア領空を飛行する民間航空機の活動を妨害していると報告、これを非難した。

AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュはアレッポ県北部の反体制派戦略拠点マーリア市を砲撃(2016年7月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がトルコ国境に近い反体制武装集団の戦略拠点マーリア市を砲撃した。

AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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米主導の有志連合は25~26日にかけてマンビジュ市一帯を15回にわたって爆撃(2016年7月27日)

米中央軍(CENTCOM)は、7月25日~26日までの2日間のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

7月25日はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、マンビジュ市近郊に対して攻撃が行われた。

7月26日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して22回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回で、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(8回)、マーリア市近郊(2回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, July 27, 2016、AP, July 27, 2016、ARA News, July 27, 2016、Champress, July 27, 2016、al-Hayat, July 28, 2016、Iraqi News, July 27, 2016、Kull-na Shuraka’, July 27, 2016、al-Mada Press, July 27, 2016、Naharnet, July 27, 2016、NNA, July 27, 2016、Reuters, July 27, 2016、SANA, July 27, 2016、UPI, July 27, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線は最高指導者のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏の顔写真を初めて公開(2016年7月26日)

シャームの民のヌスラ戦線の広報部門マナーラ・バイダーは、最高指導者のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏が近くビデオ声明を出すと発表、同氏の顔写真を初めて公開した。

Kull-na Shuraka', July 28, 2016
Kull-na Shuraka’, July 28, 2016
SANA, July 28, 2016
SANA, July 28, 2016

AFP, July 28, 2016、AP, July 28, 2016、ARA News, July 28, 2016、Champress, July 28, 2016、al-Hayat, July 29, 2016、Iraqi News, July 28, 2016、Kull-na Shuraka’, July 28, 2016、al-Mada Press, July 28, 2016、Naharnet, July 28, 2016、NNA, July 28, 2016、Reuters, July 28, 2016、SANA, July 28, 2016、UPI, July 28, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は反体制武装集団が籠城するアレッポ市東部の住民に退去と「異質な傭兵の排除」を、戦闘員に投降を呼びかける(2016年7月26日)

シリア軍総司令部は、シャームの民のヌスラ戦線やアレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部の住民および武装集団メンバーに対して、携帯電話・スマートフォンを通じて、同地からの退去を希望する者に対して安全な通行を確保し、退去者にはすべての生活必需品を補償するとのメッセージを送り、国民和解に参加し、同地から「異質な傭兵を排除」するよう呼びかけた。

総司令部はまた、すべての武装集団に対して、武器を放棄し、免罪に向けた投降するよう呼びかけた。

SANA(7月26日付)が伝えた。

AFP, July 26, 2016、AP, July 26, 2016、ARA News, July 26, 2016、Champress, July 26, 2016、al-Hayat, July 27, 2016、Iraqi News, July 26, 2016、Kull-na Shuraka’, July 26, 2016、al-Mada Press, July 26, 2016、Naharnet, July 26, 2016、NNA, July 26, 2016、Reuters, July 26, 2016、SANA, July 26, 2016、UPI, July 26, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ市北部のライラムーン地区を完全制圧、同市北部と北西部のシリア政府支配地域が面でつながり反体制武装集団支配地域への包囲強まる(2016年7月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室からなる反体制武装集団との戦闘の末、アレッポ市北部のライラムーン地区を完全制圧し、反体制武装集団の支配下にとどまるバニー・ザイド地区を射程圏内に収め、アレッポ市東部地区への封鎖をさらに強化した。

ARA News(7月25日付)によると、これにより、アレッポ市北部とアレッポ市北東部のシリア軍支配地域は面でつながったという。

またSANA(7月26日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにアレッポ市北部のカースティールー街道一帯で反体制武装集団に対する攻勢を続け、カースティールー製造所などの同地の工場施設複数棟(33施設)と、ライラムーン交差点に近いライラムーン車庫などを制圧し、アレッポ市東部の反体制武装集団支配地域への包囲を強化した。

シリア人権監視団によると、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、ハーリディーヤ地区では依然として戦闘は続いており、シリア軍はダフラト・アブドゥラッブフ地区、カースティールー街道一帯、カフルハムラ村に対しても空爆を続けているという。

https://twitter.com/petolucem, July 26, 2016
https://twitter.com/petolucem, July 26, 2016

シリア軍はまた、アレッポ市マシュハド地区を「樽爆弾」で空爆し、反体制武装集団司令官1人とその家族4人、女性2人、子供1人を含む22人が死亡した。

これに対して、反体制武装集団はアレッポ市ザフラー協会地区各所を砲撃した。

一方、クッルナー・シュラカー(7月27日付)によると、アレッポ市シャッアール地区では、シリア軍による同市東部の全面包囲に反対するデモが組織され、数百人が参加した。

他方、ARA News(7月27日付)によると、イドリブ県北部のアティマ村に展開する反体制武装集団が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアフリーン市郊外のジャルマ村、ディーワーン村を砲撃した。

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ヒムス県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍がラスタン市でシャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃した。

一方、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区に潜伏していた反体制武装集団戦闘員15人が武器を棄て、当局に投降した。

このほか、ARA News(7月26日付)によると、国連とシリア赤新月社の支援チームがタルビーサ市に人道支援物資(トレーラー49輌分)を搬入した。

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ダルアー県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍がヤードゥーダ村北東部、ジャムリーン村、ダルアー市アルバイーン地区、カラク地区、ブスラー広場一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、サイダー町で人質救出作戦を敢行し、シャームの民のヌスラ戦線が拘束していた14人を解放した。

シリア人権監視団によると、14人はいずれもシリア軍兵士。

一方、SANA(7月26日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線がダルアー市内各所を砲撃し、女性2人と子供1人が負傷した。

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ハマー県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍がザーラ村でシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

しかし、シャーム自由人イスラーム運動とシャームの民のヌスラ戦線からなる反体制武装集団は、ザーラ村郊外の火力発電所を砲撃し、利用不能になった。

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スワイダー県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍がジャラム・ダウラ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(7月26日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がドゥーマー市、ダーライヤー市を空爆した。

一方、SANA(7月26日付)によると、24日に反体制武装集団によって破壊されたアイン・フィージャ町近郊のフィージャ水源にある水利施設が一部復旧した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、7月25日に6件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、ラタキア県で発生し、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は825件。

AFP, July 26, 2016、AP, July 26, 2016、ARA News, July 26, 2016、July 27, 2016、Champress, July 26, 2016、al-Hayat, July 27, 2016、Iraqi News, July 26, 2016、Kull-na Shuraka’, July 26, 2016、July 27, 2016、al-Mada Press, July 26, 2016、Naharnet, July 26, 2016、NNA, July 26, 2016、Reuters, July 26, 2016、SANA, July 26, 2016、UPI, July 26, 2016などをもとに作成。

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マンビジュ市一帯でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの攻防続く(2016年7月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がマンビジュ市内各所でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、米軍主導の有志連合が同地一帯を空爆した。

戦闘はマンビジュ市内南東部や同市に通じる街道一帯で激しく行われ、マンビジュ市郊外のサイヤード地区に着弾した迫撃砲により、子供2人が負傷したという。

また、ARA News(7月26日付)によると、人民防衛隊とアサーイシュの隊員から構成される緊急対応部隊(Hevalno Asayîşe Rojava、HAT)隊員はまた、マンビジュ市南西部でダーイシュの戦闘員15人を殲滅した。

一方、ダーイシュはバーブ市郊外の支配地域から避難しようとした住民(女性1人と子供2人)を狙撃し、また同市北部のヌウマーン村、ドゥワイル・ハワー村で住民を拉致、連行した。

またクッルナー・シュラカー(7月27日付)によると、ダーイシュはマンビジュ市西部のヤーリニー村に進軍し、シリア民主軍と交戦の末戦闘員21人を殲滅し、同村を制圧した。

他方、ARA News(7月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がトルコ国境に近いバラーギーダ村一帯に潜入し、反体制武装集団と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村、アイヤーシュ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍がウンク・ハワー村、ワーディー・マースィクでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ハマー県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍がマフカル村北部および東部、ウカイリバート町交差点北部でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, July 26, 2016、AP, July 26, 2016、ARA News, July 26, 2016、Champress, July 26, 2016、al-Hayat, July 27, 2016、Iraqi News, July 26, 2016、Kull-na Shuraka’, July 26, 2016、al-Mada Press, July 26, 2016、Naharnet, July 26, 2016、NNA, July 26, 2016、Reuters, July 26, 2016、SANA, July 26, 2016、UPI, July 26, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領はギリシャの政治使節団と会談(2016年7月26日)

アサド大統領は、ギリシャのキリスト教民主党党首のニコラオス・ニコロプロス議員、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のテオドール・カトセーンヴァス代表ら両党幹部からなる政治使節団と首都ダマスカスで会談した。

SANA(7月26日付)によると、会談では中東および欧州におけるテロの脅威やシリア情勢について意見を交わした。

SANA, July 26, 2016
SANA, July 26, 2016

AFP, July 26, 2016、AP, July 26, 2016、ARA News, July 26, 2016、Champress, July 26, 2016、al-Hayat, July 27, 2016、Iraqi News, July 26, 2016、Kull-na Shuraka’, July 26, 2016、al-Mada Press, July 26, 2016、Naharnet, July 26, 2016、NNA, July 26, 2016、Reuters, July 26, 2016、SANA, July 26, 2016、UPI, July 26, 2016などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表が米・ロシア両国高官と会談「8月末までに和平協議新ラウンドを呼びかけたい」(2016年7月26日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はスイスの首都ジュネーブで、米国・ロシア両国の高官と会談し、シリア情勢について意見を交わした。

デミストゥラ氏が会談したのは、ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官、米国のマイケル・ラトニー・シリア問題担当特使。

デミストゥラ氏は会談の内容に関して、ジョン・ケリー米国務長官の提案に基づき、敵対行為停止合意、人道支援、「テロとの戦い」、シリアでの政治プロセスの深化の必要について意見が交わされたと述べ、「これらを実現するための具体的な措置」について議論がなされたことを明らかにした。

そのうえで、事態を進展させるには「いくつかの詳細」に関してさらなる協議を続ける必要があると付言、そうすることで8月末までにシリア政府と反体制派の和平協議の新ラウンド(第4ラウンド)を呼びかけることができることになろうとの見方を示した。

AFP, July 26, 2016、AP, July 26, 2016、ARA News, July 26, 2016、Champress, July 26, 2016、al-Hayat, July 27, 2016、Iraqi News, July 26, 2016、Kull-na Shuraka’, July 26, 2016、al-Mada Press, July 26, 2016、Naharnet, July 26, 2016、NNA, July 26, 2016、Reuters, July 26, 2016、SANA, July 26, 2016、UPI, July 26, 2016などをもとに作成。

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ケリー米国務長官とラヴロフ露外務大臣が会談「8月第1週に、我々に何ができるかを話したい」(2016年7月26日)

米国のジョン・ケリー国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ジュネーブで行われた両国高官とスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表の会合に先立って、ASEAN外相会合出席のために訪問中のラオスの首都ヴィエンチャンで会談し、シリア情勢への対応について意見を交わした。

ISSG(国際シリア支援グループ)のイニシアチブのもと2015年12月に採択された国連安保理決議第2254号は、2016年初めにアサド政権と「反体制派」による和平協議を開始すること、協議開始後6ヶ月を目処に全土停戦と「包括的で非宗派的」移行期統治機関(移行政府)の樹立を実現すること、そして協議開始から18ヶ月以内を目処に新憲法の制定と同憲法に従った自由で公正な選挙を実施し、紛争を終結させることを明記しているが、米・ロシア両国は、全土停戦と「包括的で非宗派的」移行期統治機関(移行政府)の樹立の期日とされる2016年8月に向けて折衝を続けている。

ケリー国務長官は記者会見で「8月第1週に、あなたたち(記者団)の前で我々に何ができるかを話したい」としたうえで、「我々は敵対行為停止を確固たるものとし、テーブルにつき、事態を進展させるための真の交渉を行うための枠組みを作りたいと考えている」と述べた。

一方、RT(7月26日付)が伝えたところによると、ラブロフ外務大臣はケリー国務長官との会談後、ジュネーブでの米・ロシア高官の会合で、両国間の合意内容に深化が見られる場合、そこには、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線から「穏健な反体制派」を除外するとの内容が盛り込まれることになると述べたという。

ラブロフ外務大臣はまた「我々は、ロシア・米国両国の空軍、さらには米軍主導の有志連合が行う軍事作戦の一環としてこの合意を開始するうえで必要なことについて協議した…。米国との合意はシリアで実際に「テロとの戦い」を行ううえで講じるべき措置にかかわるもので、テロリストの支配地域に「穏健な反体制派」を自称する者が存在することは許されない」と強調した。

そのうえで「米国はロシアに対して、シリアの「穏健な反体制派」とテロ組織を区別できると言い続けている…。しかし米国は数ヶ月にわたりこのミッションに失敗している」と非難した。

一方、シリア政府と反体制派との和平協議については、リヤド最高交渉委員会の「非建設的な姿勢」が協議再開を阻害していると指摘、「彼らは前向きな結果をもたらさない警告を続けるだけで、何らの提案もしない。アサド大統領の退陣に固執するだけだ」と批判した。

『ハヤート』(7月27日付)などが伝えた。

AFP, July 26, 2016、AP, July 26, 2016、ARA News, July 26, 2016、Champress, July 26, 2016、al-Hayat, July 27, 2016、Iraqi News, July 26, 2016、Kull-na Shuraka’, July 26, 2016、al-Mada Press, July 26, 2016、Naharnet, July 26, 2016、NNA, July 26, 2016、Reuters, July 26, 2016、RT, July 26, 2016、SANA, July 26, 2016、UPI, July 26, 2016などをもとに作成。

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ハサカ市でアサーイシュとシリア軍が衝突、バアス大隊隊員2人が死亡(2016年7月25日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(7月25日付)によると、ハサカ市中心街の治安厳戒地区内で、西クルディスタン移行期民政局のアサーイシュがシリア軍および人民防衛諸集団と衝突し、人民防衛諸集団の一つバアス大隊の隊員2人が死亡した。

衝突は両者の口論でアサーイシュがバアス大隊の隊員1人を殺害したことが発端で、双方の戦闘でバアス大隊の隊員さらに1人が死亡したのだという。

AFP, July 25, 2016、AP, July 25, 2016、ARA News, July 25, 2016、Champress, July 25, 2016、al-Hayat, July 26, 2016、Iraqi News, July 25, 2016、Kull-na Shuraka’, July 25, 2016、al-Mada Press, July 25, 2016、Naharnet, July 25, 2016、NNA, July 25, 2016、Reuters, July 25, 2016、SANA, July 25, 2016、UPI, July 25, 2016などをもとに作成。

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シリア軍ヘリがスフナ市(ヒムス県)のダーイシュ拠点を爆撃し、一家4人が死亡(2016年7月25日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(7月25日付)によると、シリア軍ヘリコプターがダーイシュ(イスラーム国)支配下のスフナ市を「樽爆弾」で空爆し、一家4人が死亡、複数が負傷した。

一方、SANA(7月25日付)によると、シリア軍がシャーイル油田、ジャズル油田、フナイフィース村一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

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ハマー県では、SANA(7月25日付)によると、シリア軍がマフカル村北部および東部、アブー・ハナーヤー村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(7月25日付)によると、シリア軍がジャフラ村、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が籠城を続けるマンビジュ市攻略に向け、ダーイシュ支配地域とシリア民主軍支配地域を結ぶ安全回廊の設置、マンビジュ市からの住民や負傷者の退去、ダーイシュがマンビジュ市で拘束した逮捕者全員の釈放を骨子とする新提案を発表した。

AFP, July 25, 2016、AP, July 25, 2016、ARA News, July 25, 2016、July 26, 2016、Champress, July 25, 2016、al-Hayat, July 26, 2016、Iraqi News, July 25, 2016、Kull-na Shuraka’, July 25, 2016、al-Mada Press, July 25, 2016、Naharnet, July 25, 2016、NNA, July 25, 2016、Reuters, July 25, 2016、SANA, July 25, 2016、UPI, July 25, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市に対するシリア軍の「樽爆弾」攻撃でシャーム自由人イスラーム運動所属部隊の司令官が民間人らとともに死亡(2016年7月25日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市マシュハド地区各所をシリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」で空爆し、建物が倒壊、アブー・アマーラ大隊(シャーム自由人イスラーム運動所属)の司令官1人と女性2人を含む12人が死亡した。

「樽爆弾」による空爆は、アンサーリー地区、マルジャ地区に対しても行われたという。

またアレッポ市ハーリディーヤ地区一帯では、シリア軍、親政権民兵がシャームの民のヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室からなる反体制武装集団との戦闘を続け、シリア軍が同地を空爆した。

アレッポ市郊外のアターリブ市(反体制武装集団支配下)でも戦闘機(所属明示せず)が24日深夜から25日未明にかけて空爆を行い、10人が死亡、数十人が負傷した。

空爆はロシア軍によるものと思われる。

一方、SANA(7月25日付)によると、シリア軍がアレッポ市北部ライラムーン地区で反体制武装集団と交戦し、同地区内の33の建物群を制圧した。

これに対して、シャームの民のヌスラ戦線は、アレッポ市ハーリディーヤ地区、ハムダーニーヤ地区、ティシュリーン通り地区を砲撃し、妊婦と子供1人を含む4人が死亡した。

このほか、ARA News(7月26日付)によると、反体制武装集団は西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃した。

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(7月25日付)によると、ロシア軍戦闘機がサアン村内の老人養護施設などを空爆した。

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ダルアー県では、SANA(7月25日付)によると、シリア軍がヤードゥーダ村、ダルアー市ダム街道地区、電力機構一帯、カラク地区などでシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

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ラタキア県では、SANA(7月25日付)によると、フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターで、県北部の23村の名士とラタキア県代表が会し、国民和解合意の締結が行われた。

国民和解締結に参加したのは、ブラート村、バッルータ村、ウービーム村、ワター・ハーン村、タッラー村、バイト・シュクーヒー村、カファリーヤ村、フクーム村、ムライジュ村、マルジュ・フーハ村、アイン・ジャウザ村、タルティヤーフ村、サルマー町、カッラーマ村、サフクーン村、スーラース村、ヒルバト・スーラール村、ラウダ村、ダッラ村、アーリヤ村、ワーディー村、アティーラ村、カスブ村。

AFP, July 25, 2016、AP, July 25, 2016、ARA News, July 25, 2016、July 26, 2016、Champress, July 25, 2016、al-Hayat, July 26, 2016、Iraqi News, July 25, 2016、Kull-na Shuraka’, July 25, 2016、al-Mada Press, July 25, 2016、Naharnet, July 25, 2016、NNA, July 25, 2016、Reuters, July 25, 2016、SANA, July 25, 2016、UPI, July 25, 2016などをもとに作成。

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所属不明の戦闘機がアレッポ・ファトフ軍作戦司令室と「連携」するかたちで、アレッポ市北東部のナイラブ航空基地のシリア軍拠点を爆撃2016年7月25日)

アレッポ県では、ARA News(7月26日付)によると、所属不明の戦闘機がアレッポ市南東部のナイラブ航空基地内のシリア軍拠点複数カ所を空爆、これによりシリア軍兵士およびパレスチナ人からなるクドス旅団の戦闘員多数が死傷、基地内の武器庫などで大規模な火災が発生した。

空爆はクラスター爆弾、燃料気化爆弾によって行われたという。

空爆と戦後して、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室は空港内のシリア軍拠点に対して砲撃を加えていたという。

アレッポ・ファトフ軍作戦司令室は、ムジャーヒディーン軍、第101師団、第13師団、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団、イスラーム軍、シャーム戦線、ヌールッディーン・ザンキー運動からなり、アレッポ市などでの戦闘でシャームの民のヌスラ戦線と共闘関係にある。

AFP, July 25, 2016、AP, July 25, 2016、ARA News, July 25, 2016、Champress, July 25, 2016、al-Hayat, July 26, 2016、Iraqi News, July 25, 2016、Kull-na Shuraka’, July 25, 2016、al-Mada Press, July 25, 2016、Naharnet, July 25, 2016、NNA, July 25, 2016、Reuters, July 25, 2016、SANA, July 25, 2016、UPI, July 25, 2016などをもとに作成。

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首都ダマスカスのカフルスーサ区で爆弾テロ発生、また旧市街カイマリーヤ地区に迫撃砲弾複数発が着弾(2016年7月25日)

ダマスカス県では、SANA(7月25日付)によると、カフルスーサ区で爆破テロが発生し、多数の住民が負傷した。

ダマスカス警察によると、テロは爆弾が仕掛けられた車の爆発によるものだという。

これに関して、クッルナー・シュラカー(7月25日付)は、爆弾テロがイラン人学校を狙ったものだったと伝えた。

ARA News, July 26, 2016
ARA News, July 26, 2016

またSANA(7月25日付)によると、旧市街カイマリーヤ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、4人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(7月25日付)によると、ハラスター市郊外の住宅地をイスラーム軍が砲撃し、女性1人が死亡、女児1人が負傷した。

AFP, July 25, 2016、AP, July 25, 2016、ARA News, July 25, 2016、July 26, 2016、Champress, July 25, 2016、al-Hayat, July 26, 2016、Iraqi News, July 25, 2016、Kull-na Shuraka’, July 25, 2016、al-Mada Press, July 25, 2016、Naharnet, July 25, 2016、NNA, July 25, 2016、Reuters, July 25, 2016、SANA, July 25, 2016、UPI, July 25, 2016などをもとに作成。

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イスラエル空軍はクナイトラ県バアス市に対して越境爆撃を実施(2016年7月25日)

シリア軍総司令部は声明を出し、25日午後7時半に、イスラエル軍の偵察戦闘機2機がクナイトラ県バアス市(県庁所在地)の労働者地区の住宅地をミサイル2発で攻撃し、同地が被害を受けた。

また、この攻撃に関して、総司令部は、イスラエルによる「テロ集団」への直接的公然支援の一環をなすものと非難した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(7月25日付)は、イスラエル軍が住宅地ではなく、バアス市内のシリア軍の迫撃砲台2カ所を空爆、破壊したと伝えた。

AFP, July 25, 2016、AP, July 25, 2016、ARA News, July 25, 2016、Champress, July 25, 2016、al-Hayat, July 26, 2016、Iraqi News, July 25, 2016、Kull-na Shuraka’, July 25, 2016、al-Mada Press, July 25, 2016、Naharnet, July 25, 2016、NNA, July 25, 2016、Reuters, July 25, 2016、SANA, July 25, 2016、UPI, July 25, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線幹部はアル=カーイダとの絶縁の是非をめぐって審議:「絶縁はシャームの民に利益をもたらす」「絶縁すれば外国人戦闘員はダーイシュに移籍する」(2016年7月25日)

クッルナー・シュラカー(7月25日付)は、シャームの民のヌスラ戦線の広報局メンバーの一人アブー・ウマル・ダイリー氏の話として、ヌスラ戦線のシューラー評議会が数日前に複数回にわたり会合を開き、アル=カーイダとの関係解消について審議したと伝えた。

ダイリー氏によると、会合はイドリブ県内某所で、ヌスラ戦線の幹部、司令官(アミール)、法学者が一堂に会して行われ、そのなかでダイル・ザウル方面の前司令官アブー・ムハンマド・シャルイー氏は「指導者らがアル=カーイダとの関係解消を決断することは、シャームの民の不利益を解消する…ための急務で、そうすることでイスラーム教徒そしてシャームの民に利益がもたさされる」と主張したという。

これに対して、アブー・アブドゥルッラー・アンサーリー氏は、ヌスラ戦線がアル=カーイダとの関係を絶てば、一部のムハージリーン(外国人戦闘員)が、ダーイシュ(イスラーム国)やジュンド・アクサー機構に移籍してしまうとの懸念を表明、アル=カーイダとの絶縁が「背教」(リッダ)にあたるとの見解を示した。

AFP, July 25, 2016、AP, July 25, 2016、ARA News, July 25, 2016、July 26, 2016、Champress, July 25, 2016、al-Hayat, July 26, 2016、Iraqi News, July 25, 2016、Kull-na Shuraka’, July 25, 2016、al-Mada Press, July 25, 2016、Naharnet, July 25, 2016、NNA, July 25, 2016、Reuters, July 25, 2016、SANA, July 25, 2016、UPI, July 25, 2016などをもとに作成。

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