ダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプからのヌスラ戦線メンバーらの退去に向け、同戦線とシリア政府が協議(2016年7月12日)

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(7月12日付)が信頼できる複数の消息の話として、シリア軍とシャームの民のヌスラ戦線が、ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ)からのヌスラ戦線戦闘員の退去について交渉を行っていると伝えた。

Kull-na Shuraka', July 12, 2016
Kull-na Shuraka’, July 12, 2016

これに関して、ARA News(7月12日付)は、ヌスラ戦線メンバーは、ヤルムーク区からの退去を希望する民間人、戦闘員を募り始めたと伝えた。

複数の消息筋によると、ヌスラ戦線は、退去希望者リストをシリア政府側に提出したうえで、イドリブ県方面への退去を予定しているという。

AFP, July 12, 2016、AP, July 12, 2016、ARA News, July 12, 2016、Champress, July 12, 2016、al-Hayat, July 13, 2016、Iraqi News, July 12, 2016、Kull-na Shuraka’, July 12, 2016、al-Mada Press, July 12, 2016、Naharnet, July 12, 2016、NNA, July 12, 2016、Reuters, July 12, 2016、SANA, July 12, 2016、UPI, July 12, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はイスラーム軍との戦闘の末、東グータ地方(ダマスカス郊外県)のフーシュ・ファーラ村を制圧(2016年7月12日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が東グータ地方での進軍を続け、イスラーム軍との戦闘の末、フーシュ・ファーラ村を制圧した。

また、SNN(7月13日付)によると、シリア軍戦闘機がマイダアーニー村、フーシュ・ナスリー村、ハズラマー村を空爆し、3人が死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアドワーン村を空爆、またシリア軍が撃った地対地ミサイルがダルアー市内に着弾した。

またダルアー市マンシヤ地区では、シリア軍と反体制武装集団が交戦し、反体制武装集団が撃った迫撃砲により10人が死亡した。

一方、SANA(7月12日付)によると、シリア軍がダルアー市旧税関地区南部、マンシヤ地区、タファス市、ジュライン村でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

また、ダルアー市内に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、2人が死亡、多数が負傷した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(7月12日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市とシャイフ・バフル村を結ぶ街道に仕掛けられた爆弾が爆発し、近くを走行中の車に乗っていたシャーム自由人イスラーム運動のメンバー2人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(7月12日付)によると、シリア軍がバアス市の人民防衛諸集団とともにクナイトラ市中心街一帯でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

AFP, July 12, 2016、AP, July 12, 2016、ARA News, July 12, 2016、Champress, July 12, 2016、al-Hayat, July 13, 2016、Iraqi News, July 12, 2016、Kull-na Shuraka’, July 12, 2016、al-Mada Press, July 12, 2016、Naharnet, July 12, 2016、NNA, July 12, 2016、Reuters, July 12, 2016、SANA, July 12, 2016、SNN, July 12, 2016、UPI, July 12, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市東部の反体制武装集団支配地域の閉鎖に成功したシリア軍が同市北西部での進軍し閉鎖強化をめざすなか、国連はアレッポ市住民に退避を呼びかける(2016年7月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北部のカースティールー街道の封鎖に成功したシリア軍が、同市北西部のライラムーン地区郊外に進軍し、シャームの民のヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室などからなる反体制武装集団と交戦、同地のSADCOP工場を含むビル複数棟を制圧、カースティールー街道に続くライラムーン交差点に迫った。

シリア軍がライラムーン交差点を掌握すれば、カースティール街道は、アルド・マッラーフ地区南部だけでなく、ライラムーン地区でも封鎖されることになる。

シリア軍はまたアルド・マッラーフ地区一帯、アレッポ市バニー・ザイド地区でも反体制武装集団と交戦したほか、戦闘機(所属明示せず)が同地やカフルハムラ村を空爆した。

Southfront.org, July 9, 2016
Southfront.org, July 9, 2016

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国連のアレサンドラ・ヴェルチ(Alessandra Vellucci)報道官はスイスの首都ジュネーブでの定例会見で、アレッポ市内でのシリア軍と反体制武装集団の戦闘激化に懸念を表明、人道支援物資搬入と住民避難を呼びかけた。

AFP, July 12, 2016、AP, July 12, 2016、ARA News, July 12, 2016、Champress, July 12, 2016、al-Hayat, July 13, 2016、Iraqi News, July 12, 2016、Kull-na Shuraka’, July 12, 2016、al-Mada Press, July 12, 2016、Naharnet, July 12, 2016、NNA, July 12, 2016、Reuters, July 12, 2016、SANA, July 12, 2016、UPI, July 12, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍が長距離爆撃機を投入し、シリア領内(ヒムス県)でダーイシュに対する爆撃を再開する一方、所属不明の戦闘機がラッカ市にあるダーイシュの武器弾薬庫を攻撃、民間人4人が巻き添えとなり死亡(2016年7月12日)

ヒムス県では、ロシア国防省によると、ロシア南部の空軍基地から発進したロシア空軍のTu-22M3長距離爆撃機6機がタドムル市一帯(タドムル市東部、スフナ市一帯、アーラーク油田一帯)のダーイシュ(イスラーム国)の大規模キャンプを空爆し、武器弾薬庫3カ所、戦車3輌、装甲車4輌、車輌8台を破壊し、多数の戦闘員を殲滅した。

また、ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市北東部の穀物サイロ地区、タドムル航空基地近郊、シャーイル油田一帯、スフナ市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、またフナイフィース村一帯を空爆した。

これに関して、SANA(7月12日付)は、シリア軍がタドムル市北東部の穀物サイロ地区一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆したと伝えた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市のバドウ地区でダーイシュ(イスラーム国)の武器弾薬庫が爆発し、ダーイシュ・メンバー7人が死亡した。

爆発は戦闘機(所属明示せず)の空爆によるものと思われ、この爆発と空爆では子供を含む住民4人も死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が包囲するマンビジュ市内各所でシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、有志連合が同地上空を旋回、市の南部および西部一帯を空爆した。

ARA News(7月12日付)によると、マンビジュ市での戦闘で、ダーイシュの司令官(アミール)の一人アブー・ムハンマド・カフターニー氏らメンバー多数が死亡したという。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダイル・ザウル市内のシリア政府支配地域に食糧物資を投下した。

一方、SANA(7月12日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村、ジャブラ村、サルダ山一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

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スワイダー県では、SANA(7月12日付)によると、シリア軍がバナート丘西方から潜入したダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(7月12日付)によると、シリア軍がスィーン航空基地南部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, July 12, 2016、AP, July 12, 2016、ARA News, July 12, 2016、Champress, July 12, 2016、al-Hayat, July 13, 2016、Iraqi News, July 12, 2016、Kull-na Shuraka’, July 12, 2016、al-Mada Press, July 12, 2016、Naharnet, July 12, 2016、NNA, July 12, 2016、Reuters, July 12, 2016、SANA, July 12, 2016、UPI, July 12, 2016などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣はデミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表を批判(2016年7月12日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はアゼルバイジャンの首都バクでの記者会見で、シリア情勢について触れ、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表が「自らの義務履行を拒み、和平協議の新ラウンド開催が頓挫した」と批判した。

ラブロフ外務大臣は「ロシアと米国の対話はシリア人どうしの協議の代わりにはならない」と述べるとともに、リヤド最高交渉委員会に代表される「反体制派」が停戦に応じないことが協議再開を阻害しているとの見方を示した。

また14日にモスクワを訪問予定のジョン・ケリー米国務長官との会談に関して、シャームの民のヌスラ戦線への対応が主な争点になると述べるとともに、「敵対行為停止合意に応じると主張する複数の集団はいるが、これらの組織は実際には、ヌスラ戦線の枠内でテロリストと連携している」と批判した。

またトルコ政府との関係正常化が、シリアにおける政治プロセスを成功させる重要な前提となる、と高く評価した。

AFP, July 12, 2016、AP, July 12, 2016、ARA News, July 12, 2016、Champress, July 12, 2016、al-Hayat, July 13, 2016、Iraqi News, July 12, 2016、Kull-na Shuraka’, July 12, 2016、al-Mada Press, July 12, 2016、Naharnet, July 12, 2016、NNA, July 12, 2016、Reuters, July 12, 2016、SANA, July 12, 2016、UPI, July 12, 2016などをもとに作成。

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