シリア軍がアレッポ市および南北郊外一帯を激しく爆撃し、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、新生ファトフ軍と交戦する一方、ダマスカス郊外県マイダアー町一帯を制圧(2016年7月5日)

アレッポ県では、SNN(7月5日付)によると、シリア軍戦闘機がアレッポ市フルワーニーヤ地区、マルジャ地区、マアスラーニーヤ地区、マアーディー地区、サーリヒーン地区、アシュラフィーヤ地区、バーブ街道地区、ブアイディーン地区、マイサル地区、ジャンドゥール地区、ハラク地区、アイン・タッル地区、マサーキン・ハナーヌー地区、サーフール地区、ハイダリーヤ地区、フライターン市、アナダーン市、カフルハムラ村、マアーッラト・アルティーク村、ヤーキド・アダス村、アルド・マッラーフ地区、カースティールー街道一帯を50回以上にわたり空爆した。

またアレッポ市ハーリディーヤ地区、バニー・ザイド地区、サイフ・ダウラ地区、イザーア地区ではシリア軍と反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、シャームの民のヌスラ戦線)が交戦を続けた。

これに関連して、シリア人権監視団は、アレッポ市北西部ライラムーン地区とアルド・マッラーフ地区で、シャームの民のヌスラ戦線のサウジアラビア人戦闘員とシリア人戦闘員の2人が進軍するシリア軍部隊に対して自爆攻撃を行ったと発表した。

このうちアルド・マッラーフ地区で自爆攻撃を行ったサウジアラビア人戦闘員は車いすを使用しており、障害者だと思われるという。

一方、アレッポ市南部郊外一帯では、シリア人権監視団によると、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員、シリア人・外国人民兵が、ヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党、シャーム自由人イスラーム運動などからなる「新生ファトフ軍」とハーディル村一帯で交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がマイダアー町一帯を空爆、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦の末に同地の大部分を制圧した。

また、SANA(7月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに東グータ地方マイダアー町一帯で反体制武装集団と交戦し、同地郊外の農場地帯と建物複数棟を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ウンム・シャルシューフ村一帯およびムルーク軍事基地一帯でシリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッルズィーター村で大きな爆発が発生し、ジハード主義武装集団に所属する戦闘員6人が死亡した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、7月3日に5件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県で発生し、イスラーム軍が砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は754件。


AFP, July 5, 2016、AP, July 5, 2016、ARA News, July 5, 2016、Champress, July 5, 2016、al-Hayat, July 6, 2016、Iraqi News, July 5, 2016、Kull-na Shuraka’, July 5, 2016、al-Mada Press, July 5, 2016、Naharnet, July 5, 2016、NNA, July 5, 2016、Reuters, July 5, 2016、SANA, July 5, 2016、SNN, July 5, 2016、UPI, July 5, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍とアサーイシュの戦闘が止んだばかりのハサカ市でダーイシュに思われる自爆テロが発生(2016年7月5日)

ハサカ県では、SANA(7月5日付)によると、ハサカ市サーリヒーヤ地区でオートバイに爆弾を積んだ男性が自爆テロを行い、10人が死亡、27人が負傷した。

ARA News, July 5, 2016
ARA News, July 5, 2016

ARA News(7月5日付)によると、死者は16人で、うち3人が子供、2人が女性だという(ARA News(7月6日付)によると、死者数は27人、負傷者数は29人)。

また民間人、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊・アサーイシュの隊員合わせて30人あまりが負傷したという。

自爆テロ発生後、ダーイシュ(イスラーム国)の広報部門アアマーク通信が、ハサカ市サーリヒーヤ交差点での殉教作戦によってクルド人部隊の隊員35人が殺害されたと伝えた。image003

その後、ダーイシュは、アブー・バクル・シャーミーを名のるメンバーが「バラカ市」(ハサカ市)で自爆攻撃(インギマース)を行ったと発表した。

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ARA News(7月5日付)によると、ハサカ市内で3日から続いていたシリア軍と西クルディスタン移行期民政局アサーイシュの戦闘が終息し、市民生活が復旧したばかりだった

AFP, July 5, 2016、AP, July 5, 2016、ARA News, July 5, 2016、July 6, 2016、Champress, July 5, 2016、al-Hayat, July 6, 2016、Iraqi News, July 5, 2016、Kull-na Shuraka’, July 5, 2016、al-Mada Press, July 5, 2016、Naharnet, July 5, 2016、NNA, July 5, 2016、Reuters, July 5, 2016、SANA, July 5, 2016、UPI, July 5, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュがYPG主体のシリア民主軍との戦闘の末、マンビジュ市郊外のザアタル工場を奪還(2016年7月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が包囲を続けるマンビジュ市とその郊外一帯で、シリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

SNN(7月5日付)によると、この戦闘でダーイシュはマンビジュ市北部のダーダート村に近いザアタル工場を奪還した。

ダーイシュはまた、マンビジュ市一帯での戦闘で拘束したとされるシリア民主軍北の太陽大隊の治安部隊付士官のユースフ・アブドゥー・サアドゥーン氏の映像を公開した。

同氏は、マンビジュ市での戦闘で戦死した北の太陽大隊司令官ファイサル・サアドゥーン氏(アブー・ライラー)の弟。

映像では、暴行の跡が見られ、オレンジ色の囚人服を着せられたユースフ氏が、ダーイシュが10日ほどでマンビジュ市から退却すると思っていたが、実際はそうならなかったなどと告白している。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアーラーク油田一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆、またタドムル市とスフナ市を結ぶ街道一帯、ジュッブ・ジャッラーフ町一帯でシリア軍がダーイシュと交戦した。

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ハサカ県では、ARA News(7月5日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がシャッダーディー市郊外での戦闘でダーイシュ(イスラーム国)戦闘員20人を殲滅したと発表した。

AFP, July 5, 2016、AP, July 5, 2016、ARA News, July 5, 2016、Champress, July 5, 2016、al-Hayat, July 6, 2016、Iraqi News, July 5, 2016、Kull-na Shuraka’, July 5, 2016、al-Mada Press, July 5, 2016、Naharnet, July 5, 2016、NNA, July 5, 2016、Reuters, July 5, 2016、SANA, July 5, 2016、SNN, July 5, 2016、UPI, July 5, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合は6月30日~7月4日までの5日間でシリア領内で47回の爆撃を実施する一方、シリア北部で無人航空機が墜落(2016年7月5日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月30日~7月4日までの5日間のシリア、イラク両国での有志連合の戦果をHPで発表した。

発表によると、6月30日はシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、マンビジュ市近郊(6回)、マーリア市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

7月1日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、マンビジュ市近郊に対して攻撃が行われた。

7月2日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ダイル・ザウル市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(6回)に対して攻撃が行われた。

7月3日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して29回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は18回で、マンビジュ市近郊(14回)、マーリア市近郊(3回)、ワフスィーヤ村近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

7月4日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して22回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、ブーカマール市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(8回)、ワフスィーヤ村近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

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米空軍司令部は声明を出し、米軍の無人航空機MQ-9がシリア領内北部に墜落したと発表した。

同航空機は制御を失い墜落したという。

AFP, July 5, 2016、AP, July 5, 2016、ARA News, July 5, 2016、Champress, July 5, 2016、al-Hayat, July 6, 2016、Iraqi News, July 5, 2016、Kull-na Shuraka’, July 5, 2016、al-Mada Press, July 5, 2016、Naharnet, July 5, 2016、NNA, July 5, 2016、Reuters, July 5, 2016、SANA, July 5, 2016、UPI, July 5, 2016などをもとに作成。

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アムネスティ・インターナショナル:米国などが支援する「穏健な反体制派」もシリア政府と同様の方法で、住民を拉致、拷問、処刑している(2016年7月5日)

アムネスティ・インターナショナルは、「Torture Was My Punishment」と題した33ページの報告書(https://www.amnesty.org/download/Documents/MDE2442272016ENGLISH.pdf)を発表し、アレッポ県、イドリブ県などで活動する反体制武装集団による拉致、拷問、処刑の実態を報告した。

アムネスティのフィリップ・ルーサー中東・北アフリカ地域部長によると、カタール、サウジアラビア、トルコ、そして米国の支援を受けているこれらの武装集団は、国際人道法に違反し、支配地域内で暮らす民間人を抑圧し、シリア政府と同様の卑劣な拷問を行っているという。

報告書では、2012年以降のアレッポ県、イドリブ県でのシャーム戦線、ヌールッディーン・ザンキー運動、第16師団、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などの支配の実態が明らかにされている。

AFP, July 5, 2016、AP, July 5, 2016、ARA News, July 5, 2016、Champress, July 5, 2016、al-Hayat, July 6, 2016、Iraqi News, July 5, 2016、Kull-na Shuraka’, July 5, 2016、al-Mada Press, July 5, 2016、Naharnet, July 5, 2016、NNA, July 5, 2016、Reuters, July 5, 2016、SANA, July 5, 2016、UPI, July 5, 2016などをもとに作成。

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