ロシア国防省はダーイシュによるロシア空軍攻撃ヘリの撃墜とパイロット2人の死亡を認める(2016年7月9日)

ロシア国防省は、ヒムス県でロシア空軍のMi-25戦闘ヘリコプターがヒムス県タドムル市郊外で撃墜され、パイロット2人が死亡した、と発表した。

RT(7月9日付)が伝えたところによると、ヘリコプターは、タドムル市一帯のシリア軍拠点に対するダーイシュ(イスラーム国)の攻撃を撃退するため、完全武装し、任務にあたっていたが、ダーイシュの攻撃によって撃墜されたという。

ARA News(7月9日付)によると、シリア民主軍との戦闘でダーイシュのアミールの一人でチュニジア人のハーリド・トゥーニースィー氏が8日、死亡した。

一方、県北部のトルコ国境に近い反体制武装集団の拠点都市マーリア市をダーイシュ(イスラーム国)が攻撃した。

AFP, July 9, 2016、AP, July 9, 2016、ARA News, July 9, 2016、Champress, July 9, 2016、al-Hayat, July 10, 2016、Iraqi News, July 9, 2016、Kull-na Shuraka’, July 9, 2016、al-Mada Press, July 9, 2016、Naharnet, July 9, 2016、NNA, July 9, 2016、Reuters, July 9, 2016、RT, July 9, 2016、SANA, July 9, 2016、UPI, July 9, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュの拠点都市マンビジュ市の25%を掌握(2016年7月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、有志連合の航空支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がマンビジュ市内でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同市西部、南部、南西部など同市の25%を掌握した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(7月9日付)によると、シリア軍がサルダ山一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, July 9, 2016、AP, July 9, 2016、ARA News, July 9, 2016、Champress, July 9, 2016、al-Hayat, July 10, 2016、Iraqi News, July 9, 2016、Kull-na Shuraka’, July 9, 2016、al-Mada Press, July 9, 2016、Naharnet, July 9, 2016、NNA, July 9, 2016、Reuters, July 9, 2016、SANA, July 9, 2016、UPI, July 9, 2016などをもとに作成。

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シリア軍、シリア民主軍は、ヌスラ戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室とアレッポ市北部一帯で攻防を続ける(2016年7月9日)

アレッポ県では、SANA(7月9日付)によると、シリア軍はアレッポ市北部のカースティールー街道一帯の反体制武装集団拠点制圧に向けて戦闘を続け、タバグ紡績工場、コロネーズ・ビル街、サウラ紡績工場などアレッポ市ハーリディーヤ地区の複数カ所を制圧した。

これに対し、反体制武装集団はアレッポ市ザフラー地区、ジュマイリーヤ地区を砲撃し、2人が死亡、31人が負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(7月9日付)によると、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、シャームの民のヌスラ戦線)がアルド・マッラーフ地区農場地域とアレッポ市シュカイイフ地区間の複数拠点をシリア軍との戦闘の末に奪還した。

これに関して、シャームの民のヌスラ戦線は、アルド・マッラーフ地区農場地域とアレッポ市シュカイイフ地区を結ぶ丘陵地を制圧したと発表した。

またシャーム戦線も、アレッポ市北部でシリア軍と戦う反体制武装集団とともに戦闘に参加していることを明らかにした。

これに対して、ドゥラル・シャーミーヤやシリア人権監視団によると、シリア軍は、アレッポ市北部のカースティールー街道地区、ジャンドゥール交差点一帯、シュカイイフ地区、バニー・ザイド地区、バーブ街道地区、カラム・ベーク地区、ハラク地区、ブスターン・カスル地区をミサイルや白リン弾で空爆し、ブスターン・カスル地区、アルド・マッラーフ地区農場地域、カースティールー街道一帯、などではシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

他方、ARA News(7月9日付)は、シャームの民のヌスラ戦線がアルド・マッラーフ地区農場地帯で爆弾を仕掛けた車を自爆させ、シリア軍の進軍に対抗する一方、反体制武装集団が西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区に対しても攻撃を強め、人民防衛隊主体のシリア民主軍と交戦したと伝えた。

このほか、アレッポ市一帯での戦闘に参加している反体制武装集団19組織が共同声明を出し、シリア軍、ロシア軍によるアレッポ市空爆に民間人が巻き込まれていると指摘、これを批判した。

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ハマー県では、クッルナー・シュラカー(7月9日付)によると、ザーラ村、ヒルブナフサ村に突入しようとしたシリア軍が反体制武装集団の迎撃を受け、兵士20人以上が死亡した。

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ヒムス県では、ARA News(7月9日付)によると、ロシア軍戦闘機がラスタン市を空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマイダアー町を砲撃した。

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クナイトラ県では、SANA(7月9日付)によると、シリア軍がハムル丘陵地帯一帯で反体制武装集団の拠点を攻撃した。

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ダルアー県では、SANA(7月9日付)によると、シリア軍がラジャート高原・シャッアーラ村間を移動中のシャームの民のヌスラ戦線を攻撃した。

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シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、イドリブ県、ハマー県でのタフリール軍幹部の拘束に関して、紛争和解のための法廷設置に合意したと発表した。

AFP, July 9, 2016、AP, July 9, 2016、ARA News, July 9, 2016、Champress, July 9, 2016、al-Durar al-Shamiya, July 9, 2016、al-Hayat, July 10, 2016、Iraqi News, July 9, 2016、Kull-na Shuraka’, July 9, 2016、al-Mada Press, July 9, 2016、Naharnet, July 9, 2016、NNA, July 9, 2016、Reuters, July 9, 2016、SANA, July 9, 2016、UPI, July 9, 2016などをもとに作成。

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シリア軍は講和規定の適用を7月12日まで3日間延長(2016年7月9日)

シリア軍総司令部は声明を出し、ラマダーン月明けのイード・アドハーに合わせて7月6日に72時間適用すると発表していた講和規定を、7月12日23時59分まで72時間延長すると発表した。

SANA(7月9日付)が伝えた。

AFP, July 9, 2016、AP, July 9, 2016、ARA News, July 9, 2016、Champress, July 9, 2016、al-Hayat, July 10, 2016、Iraqi News, July 9, 2016、Kull-na Shuraka’, July 9, 2016、al-Mada Press, July 9, 2016、Naharnet, July 9, 2016、NNA, July 9, 2016、Reuters, July 9, 2016、SANA, July 9, 2016、UPI, July 9, 2016などをもとに作成。

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シリア人権監視団によるとイード・アル=フィトル中の民間人者数は155人(2016年7月9日)

シリア人権監視団は、7月6日から8日までのイード・アル=フィトル期間中に民間人155人(うち子供48人、女性33人)が死亡したと発表した。

このうちシリア軍とロシア軍の空爆による犠牲者は54人(うち子供14人、女性11人)、シリア軍による砲撃による犠牲者は5人(うち子供2人、女性1人)、ダーイシュ(イスラーム国)やそのほかのジハード主義武装集団を含む反体制武装集団の砲撃による犠牲者は47人(うち子供17人、女性14人)、米軍主導の有志連合の空爆による犠牲者は9人(うち子供3人、女性2人)、ダーイシュに処刑された犠牲者は6人(うち女性1人)、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の狙撃で死亡した犠牲者は3人、シリア治安当局の拷問で死亡した犠牲者は1人、治療を受けられず死亡した犠牲者は1人(子供)、自爆ベルトの爆発に巻き込まれて死亡した犠牲者は10人(うち子供5人、女性1人)、地雷などの爆発で死亡した犠牲者は19人(うち子供6人、女性3人)だという。

なお、7月6日に終わったラマダーン月の民間人死者数は、シリア人権監視団によると、1,138人(うち子供249人、女性123人)だった。

このうちシリア軍、ロシア軍による空爆での犠牲者は655人(うち子供155人、女性76人)、シリア軍の砲撃による犠牲者は108人(うち子供24人、女性15人)、シリア治安当局の拷問による犠牲者は26人、ダーイシュの処刑による犠牲者は45人(うち女性3人)、有志連合の空爆による犠牲者は35人(うち子供20人、女性12人)、ダーイシュやそのほかのジハード主義武装集団を含む反体制武装集団の攻撃による犠牲者は98人(うち子供14人、女性20人)、トルコ軍国境警備隊の狙撃による犠牲者は17人(うち子供5人、女性3人)、自爆攻撃による犠牲者は44人(うち子供5人、女性2人)、医療行為を受けられず死亡した犠牲者は4人(うち子供1人、女性1人)、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による攻撃での犠牲者は14人(うち子供2人)などだった。

なお、シリア軍はイード・アル=フィトル期間中、講和規定を適用し、全土での戦闘を停止すると宣言していた。

AFP, July 9, 2016、AP, July 9, 2016、ARA News, July 9, 2016、Champress, July 9, 2016、al-Hayat, July 10, 2016、Iraqi News, July 9, 2016、Kull-na Shuraka’, July 9, 2016、al-Mada Press, July 9, 2016、Naharnet, July 9, 2016、NNA, July 9, 2016、Reuters, July 9, 2016、SANA, July 9, 2016、UPI, July 9, 2016などをもとに作成。

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シリア外務省は反体制武装集団によるアレッポ市への砲撃を非難、国連にテロ支援国(サウジアラビア、トルコ、カタール)への制裁を求める(2016年7月9日)

外務在外居住者省は、国連事務総長および安保理議長に宛てて書簡を送り、そのなかで7月8日に反体制武装集団がアレッポ市内の市街地(シリア政府支配地域)に対して行った砲撃を「卑劣なテロ攻撃」と非難、これらの「テロ組織」を支援するトルコ、サウジアラビアなどの国に対して制裁措置を講じるよう求めた。

AFP, July 9, 2016、AP, July 9, 2016、ARA News, July 9, 2016、Champress, July 9, 2016、al-Hayat, July 10, 2016、Iraqi News, July 9, 2016、Kull-na Shuraka’, July 9, 2016、al-Mada Press, July 9, 2016、Naharnet, July 9, 2016、NNA, July 9, 2016、Reuters, July 9, 2016、SANA, July 9, 2016、UPI, July 9, 2016などをもとに作成。

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