シャーム解放機構などがラタキア県北東部で侵攻を強め、ロシア軍戦闘機が同地を爆撃、またロシア海軍フリゲート艦がイドリブ県を巡航ミサイルで攻撃(2019年11月1日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団がクルド山のカッバーナ村一帯に進軍し、シリア軍の戦略拠点7カ所を制圧、シリア軍兵士23人を殺害した。

戦闘では、反体制武装集団戦闘員11人も死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月1日付)によると、反体制武装集団はまたシリア軍兵士20人を捕捉した。

これに対してロシア軍戦闘機がカッバーナ村一帯に対して爆撃を行った。

シリア軍も地上部隊が、クルド山、トルコマン山一帯に対して砲撃を行った。

こうした反撃を受けて、反体制武装集団は、制圧した拠点から撤退した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア沖の地中海上に展開するロシア海軍のフリゲート艦が、シャーム解放機構などの支配下にあるジスル・シュグール市一帯に巡航ミサイルを発射した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を14件(イドリブ県4件、ラタキア県6件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を18件(イドリブ県10件、ラタキア県3件、アレッポ県4件、ハマー県4件)確認した。

AFP, November 1, 2019、ANHA, November 1, 2019、AP, November 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 1, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 1, 2019、Reuters, November 1, 2019、SANA, November 1, 2019、SOHR, November 1, 2019、UPI, November 1, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから157人、ヨルダンから776人の難民が帰国、避難民1人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年11月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月1日付)を公開し、10月31日に難民933人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは157人(うち女性47人、子供80人)、ヨルダンから帰国したのは776人(うち女性233人、子供396人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は453,253人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者144,634人(うち女性43,772人、子ども74,062人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者308,619人(うち女性92,625人、子ども157,385人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,657,484人(うち女性1,997,245人、子供3,395,317人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 682,533人(うち女性205,055人、子供348,369人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,293人(うち女性11,218人、子供16,491人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,901人(うち女性393,777人、子供660,257人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 1, 2019をもとに作成。

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