シリア民主軍とシリア・ロシア軍は、ハサカ県タッル・タムル町およびM4高速道路からのシリア民主軍の撤退、シリア・ロシア軍の同地への展開を合意(2019年11月16日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシリア・ロシア両軍がタッル・タムル町の処遇に関する新たな合意を交わした。

合意は、①タッル・タムル町をロシア軍の管理下に置き、シリア民主軍に代わって同地にシリア軍とロシア軍を展開させる、②アレッポ県スィッリーン町、ラッカ県アイン・イーサー市、ハサカ県タル・タムル町、カーミシュリー市を結ぶM4高速道路一帯からシリア民主軍を撤退させ、シリア軍が同地に展開することを骨子とする。

AFP, November 16, 2019、ANHA, November 16, 2019、AP, November 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2019、Reuters, November 16, 2019、SANA, November 16, 2019、SOHR, November 16, 2019、UPI, November 16, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュのメンバーがトルコ占領下のアレッポ県で活動する国民軍所属の東部自由人連合に加わる(2019年11月16日)

シリア人権監視団は、ダイル・ザウル県マフカーン町出身のダーイシュ(イスラーム国)メンバーの「M.A.S.」が、トルコの支援を受ける国民軍所属の東部自由人連合に加わったとの情報を得たと発表した。

「M.A.S.」は、2015年にダーイシュに参加、シリア軍がダイル・ザウル県のダーイシュ支配地域を制圧すると、トルコが占領するアレッポ県北部のラーイー村に逃れ、東部自由人連合の司令官の叔父のもとに身を寄せ、この叔父が「M.A.S.」を東部自由人連合に加入させたという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市東部のヴィーラート・ハムル地区で塹壕を掘削中の人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の部隊がダーイシュ(イスラーム国)の攻撃を受け、2人が死亡した。

AFP, November 16, 2019、ANHA, November 16, 2019、AP, November 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2019、Reuters, November 16, 2019、SANA, November 16, 2019、SOHR, November 16, 2019、UPI, November 16, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のバーブ市(アレッポ県)で国民軍憲兵隊の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し19人が死亡(2019年11月16日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市内で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、市民13人を含む19人が死亡した。

ANHA(11月16日付)によると、爆弾が仕掛けられていたのは、トルコの支援を受ける国民軍所属の憲兵隊の車輌で、反体制武装集団のメンバー17人が死亡、またメンバー22人が負傷したという。

 

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル町とアブー・ラースィーン(ザルカーン)町を結ぶM4高速道路一帯で、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦した。

なお、アナトリア通信(11月16日付)によると、「平和の泉」作戦が開始された10月9日以降の国民軍の死者は224人、負傷者は692人にのぼっているという。

AFP, November 16, 2019、Anadolu Ajansı, November 16, 2019、ANHA, November 16, 2019、AP, November 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2019、Reuters, November 16, 2019、SANA, November 16, 2019、SOHR, November 16, 2019、UPI, November 16, 2019などをもとに作成。

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イラン・イスラーム革命防衛隊はダイル・ザウル県での教練キャンプを始動(2019年11月16日)

ダイル・ザウル県では、ザイル・ザウル24(11月16日付)によると、イラン・イスラーム革命防衛隊がマヤーディーン市の羊市場近くに設置していた教練キャンプで、シリア人に対する教練を実際に開始した。

AFP, November 16, 2019、ANHA, November 16, 2019、AP, November 16, 2019、Dayr al-Zawr 24, November 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2019、Reuters, November 16, 2019、SANA, November 16, 2019、SOHR, November 16, 2019、UPI, November 16, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍の車列がハサカ県のカーミシュリー国際空港に、米軍の車列がカーミシュリー市近郊のハイムー村とカフターニーヤ市に到着(2019年11月16日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、兵員輸送車など15輌からなるロシア軍の車列が、カーミシュリー国際空港に進駐した。

車列はカーミシュリー国際基地に新たな基地を設置するために派遣されたもので、アレッポ県から、タッル・タムル町を経由してカーミシュリー市に到着した。

https://www.facebook.com/syriahro/videos/451081938944952/

また、ANHA(11月16日付)によると、ロシア軍とトルコ軍が、カーミシュリー市からマアバダ(カルキールキー)町に至る国境地帯でパトロール活動を行った。

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ハサカ県では、SANA(11月16日付)によると、貨物車輌や石油トレーラーなど数十台からなる米軍の車輌がイラク領内から進入、米軍が基地建設を進めるハイムー村方面およびカフターニーヤ市のアウダ油田に入った。

AFP, November 16, 2019、ANHA, November 16, 2019、AP, November 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2019、Reuters, November 16, 2019、SANA, November 16, 2019、SOHR, November 16, 2019、UPI, November 16, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア軍がイドリブ県、ラタキア県、アレッポ県を爆撃し、反体制派戦闘員3人が死亡(2019年11月16日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がマアッルズィーター村、ナキール村、トゥラムラー村、ハザーリーン村、ウライニバ村、マアッラト・ハルマ村を爆撃し、マアッルズィーター村で反体制武装集団戦闘員3人が死亡した。

シリア軍ヘリコプターがカフルナブル市、マアッルズィーター村、マアッラト・スィーン村、ウライニバ村、ナキール村一帯、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村を「樽爆弾」で爆撃した。

これに対して、反体制武装集団は県東部にあるシリア軍の拠点を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカッバーナ村一帯を爆撃した。

シリア軍も、地上部隊がカッバーナ村一帯を砲撃、同地で反体制武装集団と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が県西部一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がジャイイド村、ラスィーフ村、アズィーズィーヤ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を22件(イドリブ県9件、ラタキア県5件、アレッポ県7件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を12件(イドリブ県5件、ラタキア県7件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, November 16, 2019、ANHA, November 16, 2019、AP, November 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 16, 2019、Reuters, November 16, 2019、SANA, November 16, 2019、SOHR, November 16, 2019、UPI, November 16, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから221人、ヨルダンから731人の難民が帰国、避難民1人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年11月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月16日付)を公開し、11月15日に難民942人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは211人(うち女性63人、子供108人)、ヨルダンから帰国したのは731人(うち女性219人、子供373人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は467,367人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者148,302人(うち女性44,874人、子ども75,933人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者319,065人(うち女性95,758人、子ども162,713人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,661,110人(うち女性1,998,333人、子供3,397,166人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 696,647人(うち女性209,290人、子供355,568人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,324人(うち女性11,189人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,923人(うち女性393,748人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 16, 2019をもとに作成。

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