アサド大統領「西側は自分たちのアジェンダを支持しなかったシリア国民を、制裁を通じて苦しめている」(2019年11月10日)

RT(11月10日付)は、前日に引き続きアサド大統領との独占インタビューの一部を公開した。

放映されたアサド大統領の主な発言は以下の通り。

**

「人々(シリア国民)は、この戦争のさまざまな段階で、自分たちの政府に反抗して立ち上がることを期待されていた。だが彼らはそうはしなかった。彼らはテロリスト、つまりいわゆる「穏健な反体制派」やホワイト・ヘルメットという「天使たち」を支援すると思われていた。だが、人々はそうはせず、政府とともにあった。だから、彼らは苦しまねばならないというのだ。国民は西側のアジェンダを支持しなかったことへの代償を支払い、教訓を学ばねばならないというのだ」。

「制裁は彼ら(シリア国民)を政府に反抗させようとする最後の試みでもあるのだろう。彼ら(西側諸国)は昨冬にこれを試み、その前にも試みた。だが、国民がこうした話を知っていて、西側がどのように利益を得るのかを知っていたために、うまくいかなかった」。

AFP, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構の幹部アブー・ヤマーン・ヒムスィー氏はデモ参加者を皆殺しにするよう呼びかけるとともに、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者をカリフと呼ぶ(2019年11月10日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の幹部の一人アブー・ヤマーン・ヒムスィー氏は音声声明を出し、同組織が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県で、組織の政策への抗議やアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者退任要求を行う抗議デモへの参加者を皆殺しにするよう呼びかけた。

声明でヒムスィー氏は以下のように述べた。

「シャーム解放機構に抗議するデモに参加した者どもはアサドのブタだ。デモ参加者を皆殺しにすることは、たとえ彼らがシリア国民だとしても「ヒラール」だ。シリアはシャーム解放機構のものだ。ラーフィディーン(シーア派のこと)はそれゆえに、シリアから出て行かねばならない。イスラーム教徒のカリフはアブー・ムハンマド・ジャウラーニーだ。すべてのシリア人がいなくなっても、我々には問題ではない。シャーム解放機構が残る」。

AFP, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領は、預言者生誕祭に合わせて集団礼拝に参加(2019年11月10日)

アサド大統領は、預言者生誕祭に合わせて、首都ダマスカス県ムハージリーン区にあるムラービト・モスクを訪れ、宗教関係省が主催した集団礼拝に参加した。

SANA(11月10日付)が伝えた。

AFP, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領はシリア難民36万人がトルコ占領下のシリア北部に帰国したと発表(2019年11月10日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、反体制派の支配下にあるいわゆる「解放地域」(イドリブ県、アレッポ県西部、ラタキア県北東部、ハマー県北部)とトルコ占領下にあるいわゆる「オリーブの枝」地域、「ユーフラテスの盾」地域、「平和の泉」地域(アレッポ県北部および北東部、ラッカ県北部、ハサカ県北部)に帰国したシリア難民の数が、36万5000人に達していると発表した。

エルドアン大統領によると、シリア領内の8,100平方キロメートルの地域の安全を3つの作戦(「ユーフラテスの盾」、「オリーブの枝」、「平和の泉」作戦)を通じて確保し、そこへの難民の帰国が続いているという。

アナトリア通信(11月10日付)が伝えた。

AFP, November 10, 2019、Anadolu Ajansı, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国民軍はトルコが10月23日に終了を発表していた「平和の泉」作戦を再開・継続すると宣言(2019年11月10日)

トルコの支援を受ける国民軍は声明を出し、トルコが10月23日に終了を発表していた「平和の泉」作戦を再開すると宣言した。

国民軍は「平和の泉」作戦の一環として戦闘行為を継続し、この地域(ハサカ県)を解放し、テロ組織PYD(民主統一党)の悪党を放逐する」と表明した。

AFP, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はダイル・ザウル県でダーイシュ幹部らを拘束(2019年11月10日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(11月10日付)によると、米主導の有志連合は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とともにハワーイジュ村でダーイシュ(イスラーム国)の幹部の一人ハマーフ・ラーフィー氏らメンバー多数を拘束した。

AFP, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Jurf News, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県タッル・タムル町・アブー・ラースィーン町近郊でシリア軍がトルコ軍およびその支援を受ける国民軍と交戦(2019年11月10日)

ハサカ県では、ANHA(11月10日付)によると、タッル・タムル町近郊およびアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊(タッル・ワルド村、アラブ・ハーン村など)でシリア軍がトルコ軍およびその支援を受ける国民軍と交戦、シリア軍側の兵士2人が負傷した。

トルコ軍戦闘機がタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村を爆撃、地上部隊とその支援を受ける国民軍がカースィミーヤ村、ライハーニーヤ村、マフムーディーヤ村、ダーウーディーヤ村を砲撃した。

**

ラッカ県では、ANHA(11月10日付)によると、トルコの占領下に入ったタッル・アブヤド市近郊のスルーク町で車に仕掛けられた爆弾が爆発した。

トルコ国防省によると、この爆発で市民8人が死亡したという。

一方、トルコの支援を受ける国民軍がタルワーズィーヤ村での戦闘でシリア軍兵士2人を捕捉し、殺害した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍地上部隊が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村を砲撃した。

また、この砲撃と前後して、所属不明の航空機がタッル・リフアト市上空に飛来した。

一方、ANHA(11月10日付)によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市で車に仕掛けられた爆弾が爆発した。

AFP, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍によるイドリブ県への爆撃で7人が死亡、反体制派によるアレッポ市への砲撃で女児1人が死亡(2019年11月10日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構などの支配下にあるカッバーナ村一帯を爆撃した。

シリア軍もヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

これに対して、反体制武装集団はダッラ丘を砲撃、シリア軍兵士3人が死亡した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構などの支配下にあるカンスフラ村、カフルルーマー村、カフルナブル市、タッフ村、ジャバーラー村を爆撃し、カフルルーマー村で子ども3人、メディア活動家1人、救急隊員1人を含む7人が死亡した。

シリア軍も地上部隊がカフルルーマー村、カフルナブル市、タフターヤー村、ムシャイリファ村、タッフ村、ウンム・ジャラール村、シャイフ・ダーミス村を砲撃した。

カフルルーマー村、カフルナブル市への砲撃には地対地ミサイルが使用された。

これに対して、反体制武装集団はバラーギースィー村を砲撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発がアレッポ市サイフ・ダウラ地区やハラブ・ジャディーダ地区に着弾し、サイフ・ダウラ地区で女児1人が死亡した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアンカーウィー村一帯を砲撃し、反体制武装集団戦闘員2人が死亡した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県5件、ラタキア県7件、アレッポ県8件、ハマー県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を26件(イドリブ県12件、ラタキア県4件、アレッポ県0件、ハマー県3件)確認した。

AFP, November 10, 2019、ANHA, November 10, 2019、AP, November 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 10, 2019、Reuters, November 10, 2019、SANA, November 10, 2019、SOHR, November 10, 2019、UPI, November 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.