シリア民主軍がハサカ県タッル・タムル町近郊でロシア軍パトロール部隊の進行を阻止、事態を受けてロシア軍ヘリが出撃(2021年2月4日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあり、ロシア軍が展開するタッル・タムル町近郊のアイン・アブド村のM4高速道路に設置している検問所を封鎖し、ロシア軍パトロール部隊の通過を阻止した。

これを受けて、ロシア軍ヘリコプター1機が同地上空に飛来し、燃料気化爆弾複数発を投下し、威嚇した。

AFP, February 4, 2021、ANHA, February 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2021、Reuters, February 4, 2021、SANA, February 4, 2021、SOHR, February 4, 2021などをもとに作成。

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フール・キャンプでイラク人難民が遺体で発見される(2021年2月4日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第1区で、内務治安部隊(アサーイシュ)がイラク人難民の遺体を発見した。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, February 5, 2021、ANHA, February 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 5, 2021、Reuters, February 5, 2021、SANA, February 5, 2021、SOHR, February 5, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部のティーム油田一帯で、シリア軍、親政権民兵がダーイシュの襲撃を受ける(2021年2月4日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にある県南東部のティーム油田一帯で、シリア軍、親政権民兵がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、戦闘となり、シリア軍兵士8人、ダーイシュ戦闘員3人が死亡した。

AFP, February 4, 2021、ANHA, February 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2021、Reuters, February 4, 2021、SANA, February 4, 2021、SOHR, February 4, 2021などをもとに作成。

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ロシア民間軍事会社ワグナー・グループがリビアに派遣しているシリア人傭兵7人が地雷の爆発で死亡(2021年2月4日)

シリア人権監視団は、ロシア民間軍事会社ワグナー・グループがリビアに派遣しているシリア人傭兵が乗っていた食糧配給用の車輌1台が地雷に触れて爆発、7人が死亡したと発表した。

死亡した7人のうち、6人はヒムス県出身、1人はスワイダー県出身で、ハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍の支配地域内の油田の警護のために派遣されていた。

AFP, February 4, 2021、ANHA, February 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2021、Reuters, February 4, 2021、SANA, February 4, 2021、SOHR, February 4, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市で、トルコ軍の地雷撤去部門の士官1人が地雷撤去作業中に爆発に巻き込まれて死亡(2021年2月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市で、トルコ軍の地雷撤去部門の士官1人が、市内の国民軍ハムザ師団本部入り口で地雷撤去作業中に爆発に巻き込まれて死亡した。

一方、ANHA(2月4日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスムーカ村、シャフバー・ダム、タッル・マディーク村を砲撃した。

AFP, February 4, 2021、ANHA, February 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2021、Reuters, February 4, 2021、SANA, February 4, 2021、SOHR, February 4, 2021などをもとに作成。

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米軍ヘリコプターの航空支援を受けたシリア民主軍の部隊が北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県で住宅を急襲、多数の住民を拘束、連行(2021年2月4日)

ダイル・ザウル県では、SANA(2月4日付)によると、米軍ヘリコプターの航空支援を受けた人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の部隊が、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市近郊のアドラ村、タッル・シャーイル村、アブー・ハーミダ村を包囲し、村内の住宅を急襲、多数の住民を拘束、連行した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)と思われるオートバイに乗った武装グループが、北・東シリア自治局の支配下のシャッダーディー市とマルカダ町を結ぶ街道で車を襲撃し、1人を殺害、1人を拉致・連行した。

AFP, February 4, 2021、ANHA, February 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2021、Reuters, February 4, 2021、SANA, February 4, 2021、SOHR, February 4, 2021、February 5, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍憲兵隊が「決戦」作戦司令室の支配下のイドリブ県ハーリム市近郊からトルコ領内に越境しようとした子供1人を銃殺(2021年2月4日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍憲兵隊が、「決戦」作戦司令室の支配下のハーリム市近郊からトルコ領内に越境しようとした子供1人を銃殺した。

一方、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、カドゥーラ村、マジュダリヤー村、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、クライディーン村を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、東グータ地方各所で、シリア軍憲兵隊が兵役を忌避する若者多数を拘束した。

過去数日で拘束者数は300人以上に上っているという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるアトマーン村で、空軍情報部の兵士1人が正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を19件(イドリブ県9件、ラタキア県6件、アレッポ県3件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は14件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 4, 2021、ANHA, February 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 4, 2021、Reuters, February 4, 2021、SANA, February 4, 2021、SOHR, February 4, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で85人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で6人(2021年2月4日)

保健省は政府支配地域で新たに85人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者65人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、2月4日現在の同地での感染者数は計14,267人、うち死亡したのは938人、回復したのは7,892人となった。

SANA(2月4日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月4日に新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、89人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡1人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡3人、アフリーン郡1人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計21,028人、うち回復したのは16,912人、死亡したのは402人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1506301256241427/

AFP, February 4, 2021、ACU, February 4, 2021、ANHA, February 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 4, 2021、Reuters, February 4, 2021、SANA, February 4, 2021、SOHR, February 4, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民56人と国内避難民(IDPs)510人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は647,887人、2019年以降帰還したIDPsは70,484人に(2021年2月4日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月4日付)を公開し、2月3日に難民56人(うち女性17人、子供28人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民56人(うち女性17人、子供28人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は647,887人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者252,639人(うち女性75,942人、子ども128,574人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,729,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は877,167人(うち女性263,218人、子供447,065人)となった。

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一方、国内避難民510人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は70,484人(うち女性24,806人、子供28,355人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,339,080人(うち女性407,365人、子供672,121人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 4, 2021をもとに作成。

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